概要
原作:大塚英志、作画:田島昭宇によるサスペンスショッキング漫画である。
それを原作とした小説もある。
連載開始は『月刊少年エース』(角川書店)1997年2月号であるが、長期の中断を経て2007年8月より同社の青年誌『コミックチャージ』に移籍。2009年1月の同誌休刊後は同年7月に発刊した後継誌『ヤングエース』で連載されている。
主な登場人物
見る前に
以下、残酷表現有り。苦手な方は見ないことをお勧めします。
小林 洋介(こばやし ようすけ)
雨宮一彦になる前の主人格。警視庁捜査一課11係の刑事。恋人が猟奇殺人犯の島津寿によって両手両足を切断されたショックで人格が消滅し、雨宮一彦の人格が現れる。
雨宮 一彦(あまみや かずひこ)
主人公。戸籍名・小林洋介として警視庁で猟奇殺人犯のプロファイリングに従事。連続バラバラ殺人事件の捜査過程で犯人・島津寿に恋人の千鶴子が襲われ両手両足を切断されたショックで小林の人格が消滅したことにより現れた。理性的で冷静な性格。西園伸二による島津寿殺害の罪を被って服役。出所後はそのプロファイリング能力に目をつけた伊園磨知に雇われ伊園犯罪研究所に勤めることになる。
その正体は、20年前の雨宮診療所での実験で学窓により作られたプログラム人格。後に伊園美和に転移し、最終的に西園弖虎に転移した。
西園 伸二(にしぞの しんじ)
小林洋介に内在する別人格。小林洋介の恋人・千鶴子を襲った猟奇殺人犯・島津寿と対峙した時に現れた。凶暴で凶悪な性格。自分が生きるために必要な人格である雨宮一彦の人格を取り戻すため西園弖虎と決闘するが、その最中、学窓の工作員に撃たれて小林洋介の肉体とともに死亡。
西園 弖虎(にしぞの てとら)
学窓の実験のサンプル。西園伸二の人格を有する殺人マシンであり、人格転移などの特殊な能力を持つ。学窓に操られていた時期もあったが、後に自らの意思で行動するようになり、学窓に造反。雨宮一彦の人格を美和から預かり各方面から狙われる。正体はルーシー・モノストーンのスペア。
伊園 磨知(いその まち)
精神科医。自分が雨宮一彦であると主張する小林洋介の治療を担当していた。
学窓のメンバーである主人格“伊園若女”を取り戻した後、雨宮一彦の人格を巡り西園弖虎と対立する事になる。
伊園 若女(いその わかな)
伊園磨知の主人格。ルーシー・モノストーンの娘。学窓のメンバー。
笹山 徹(ささやま とおる)
警視庁捜査一課11係の係長の刑事で雨宮一彦(小林洋介)の元上司。雨宮一彦の服役後も、雨宮のことを心配して何かと伊園犯罪研究所に顔を出していた。事件の真相を突きとめる大きな役割を担うことになり、真の主人公として活躍。
犬彦(いぬひこ)
新宿署の刑事。儀式殺人事件において所轄の担当刑事として笹山と知り合う。以前から独自に肩甲骨の奇形=“羽根”をもつ殺人者を追跡していた。
ルーシー・モノストーン
この物語の全編を通して神秘的に描かれるキーパーソンであり、プログラム人格・雨宮一彦の元となっている人物。1960年代からアーティストとして、またテロリストとして活動。
カリスマ的な存在になるが、1972年に南米のとある教会で信者とともに集団自殺した。
学窓がバーコード所持者によるプロジェクトを通して研究しているのは、死の衝動を増幅させ他人への感応までも試みることのようだが、研究の第一ステップがこの集団自殺だった。