解説
「女神のための円舞曲(ミューズのためのワルツ)」とは、作家・大石英司の小説作品。中央公論新社より2007年10月に刊行。大石英司が発表した三部作(「神はサイコロを振らない」「ぼくらはみんな、ここにいる」「女神のための円舞曲」)の3作品目。
広島県尾道市に四半世紀前に伝わるオーパーツをめぐり、新任の音楽教諭・身神音々は着任早々教育委員会から呼び出され、自身がオーパーツにまつわるキーパーソンであることを知らされ、その結末である市民オーケストラの編成を(市後援のもとで)作ることになる。
登場人物
身神 音々
主人公。新任の音楽教諭。ブラスバンド部顧問。
向坂 晃
音々の同僚。生徒指導。
都留 光雄
身神の勤務先の卒業生。筋ジストロフィーの患者。
浅生 学
光雄の中学時代の友人。かつて建設会社を経営していたが、介護福祉会社に転換した。
高橋 啓太
光雄の中学時代の友人。フリーター。
藤村 政司
落選中の衆議院議員。和田とは幼馴染であり、身神の母親の交通事故の目撃者。
和田 稔
元尾道市議会議員。藤村の後援会会長を行っていたが、藤村が落選した衆院選では対立候補を応援し決別することになる。
井ノ内 守雄
元広島県警の交通警察官。身神の母親の交通事故を担当した。娘がいたが交通事故で死亡している。
有吉 織香
身神の音大時代の先輩。音楽教室に勤務。
木村 憲道
元音大教授。有吉の恩師。名古屋の病院にてミニオーケストラ公演を指揮していたこともある。
倖田 冴子
木村が見出した天才ヴァイオリニスト。シャコンヌの乙女。