概要*
『山海経』の「西山経」に記載される怪獣。
黄色い袋のような体型をしており、頭どころか目鼻も口もない。そして短い6本の脚、小さな4つの羽が生えている。
豊富な鉱脈を持ち玉石を産する「天山」という山に棲み、現われるときには火のような紅い光を放つという。
そんな見た目だが霊鳥(神様)であり、「よく歌舞を知る」とされる通り音楽に詳しいらしく、きっと神界での歌って踊れるタイプなのだろう。
その顔は混沌としていたと描写されたことから、後代には舜帝によって中原の四方に追放された四の邪神・四凶の渾沌と同一視された。
だが渾沌は毛深い犬のような姿をしているとされ、似ても似つかないが、中国の神話学者・袁珂氏は帝江のほうが本来の姿であるという説を唱えている。
なお中国語ではディジアンやディージアン(Dìjiāng)と呼ぶ。
また中国を統一した五帝の1人である「帝鴻氏」と同一視される事もあり、一説には光の精霊であり、自然霊だという諸説が混沌としていてなんだかよくわからんヤツである。