概要
妖怪漫画『ガゴゼ』やSF冒険浪漫譚『リンドバーグ』を手がけたアントンシクがゲッサンにて連載中のスチームパンク時代劇である。
時代劇と西部劇がごちゃ混ぜになったカオスな世界観の作品であり、作者特有のデザインセンスとアクションシーンがこれでもかと画面を覆うスタイリッシュな内容となっている。
一方で、アントンシクのこれまでの作品とは打って変わってギャグ要素満載の和気藹々としたバラエティ溢れる展開となっており、殺伐とした作品世界と相まって奇妙な雰囲気を醸し出している。
全六巻。
ストーリー
熱砂渦巻く荒野の日本に流れ流れる無宿の渡世人が一人居た!「日本一の夫」を捜して旅するその女、名は紋子!たわわな肢体に刀を履いて、悪党どもをバッタバッタとなぎ倒す気持ちの良い姉さんだ!単純でほれっぽいのが玉に瑕だがね。
時代は乾ききったエド時代、身分差別もきつけりゃ銭金に汚ぇ悪党もわんさかいやがる、なんともまぁしみたっれた渡世だぜ。だがよ、時代も世界も関係ねぇ!胸にトキメキがありゃあ人間どんなことだって出来るのさ!
恋する乙女のセンチメンタル痛快アクションウェスタン時代劇、とくと見てくんねぇ!
登場人物
紋子
恋する無宿渡世人。ナイスバディの娘さんだが、スゴ腕の剣客である。右腕は絡繰り仕掛けの義手であり、炸薬の力でどんなものでもたたっ切るおっかない剣法の使い手。胸がときめくと無敵状態になるよくわかんないお姉さんである。江戸幕府に追われるお尋ね者である。
荒れた過去を恋の力で振り切った女前であり、日本一の男と夫婦になるべく今日も荒野の日本を彷徨っている。性格は単純でほれっぽいが、修羅場を潜ってきたためか意外とリアリスト。
凹松
紋子に惚れ込み押しかけ子分になった化け狸。何にでも化けられる能力で紋子のサポートをしている・・・のだが肝心なときに役に立たないこともままあり。紋子の単純さとほれっぽさに振り回されることも少なからず。なんだかんだで紋子にとっては大切な相棒である。
夜叉子
紋子を追いかけ回す殺し屋の少女。左足が絡繰り義足になっているスゴ腕の剣客で、紋子のライバルキャラクターである。暗黒組織に所属していた頃の紋子を知る人物であり、紋子からは妹分のように思われている。冷酷無慈悲な性格だが、同時に生真面目で律儀な人物でもある。
ちなみに女子力では紋子を圧倒している。
ディキシーお猟
紋子を追跡している賞金稼ぎのカウガール。筋骨隆々の器量良しだが、レズビアンであり紋子に打ちのめされたことから彼女に惚れ込んでいる。紋子に負けず劣らずの実力と間抜け加減の持ち主で、妙に憎めないお姉さんである。