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センシティブな作品

ストーリー

主人公・野々宮彼方は苦学生。

一年前失踪した両親の代わりに妹と自身の生活費を捻出するため、バイトに明け暮れる毎日を送っていた。

せっかく特待生として入った音楽学園でもロクに授業を受けず、部活にもまるで顔を出さない。

「音楽でメシは食えない。そんなヒマがあったらバイトしていたほうがずっと有意義だ」

そうのたまうかつての天才少年を、周囲の人々は呆れつつも温かい目で見守っていた。

――しかし、平穏な日々は長くは続かない。

彼方は学園から特待生資格を剥奪すると言い渡される。

免除されていた授業料の全額返還を迫られ、窮地に立たされる彼方。

そんな中、学園理事の孫娘である先輩の多々良真奈(たたら まな)の取り計らいで、卒業式で音楽活動を再開させれば再び特待生に戻るチャンスが与えられることになる。

「彼方くん、伝説の学生カルテットを復活させるんや!」

まるで運命の女神が音楽をやめることを許さないかのような状況。

彼方は嘆息しつつも一年ぶりにチェロを手にする。

かつてのカルテットの仲間、マイペースな唯我独尊美少女・一桜(にのまえ さくら)。

カルテットが解散した後も一人黙々と音楽を続けてきたブラコン妹・野々宮藍(ののみや あい)。

彼方を敵視する絶対零度、スーパークールビューティー・悠木夏海(ゆうき なつみ)。

そして、才能はあるがやる気はまるでない主人公・野々宮彼方。

ギクシャクを通り越してガタガタな人間関係の中、はたして彼方は音楽への情熱と失った友情 (あと特待生の資格とか色々) を取り戻すことができるのだろうか!?

キャラクター

悠木 夏海 (ゆうき なつみ)

CV:北見六花

瑞穂学園二年生。 第一音楽部所属。 現在彼方のクラスメイト。

彼方たちが以前カルテットを組んでいた悠木春花の双子の妹で、当人もピアノを弾く。

天才肌で人懐っこい性格だった姉とは対照的に努力家でクールな少女。

同じ努力家ということで藍とは仲が良いが、桜や彼方とはソリが合わない (と本人のみ思っている)。

特に彼方に対してはやたらと攻撃的な言動が見受けられる。

普段は彼方を 「野々宮」 と呼び距離をとろうとするが、興奮するとつい 「彼方」 と名前で呼んでしまう。

彼方は夏海を嫌ってはいないため普通に接してくる。 そんな態度がまた夏海をイラだたす原因となっている。

いつか姉を越えるピアニストになることが目標。

一 桜 (にのまえ さくら)

CV:藤咲ウサ

瑞穂学園二年生。 第二音楽部に所属。 現在、彼方のクラスメイト。

彼方、藍、春花の幼なじみでもあり、幼少の頃からバイオリンの天才的奏者として有名である。

電波っぽい言動で周囲を混乱させるが、本人にはいたって悪気はない。終始マイペースなだけである。

いつも保健室か部室にいてそこからなかなか動こうとしない、自称 “登校するひきこもり” の少女。

スレンダーな体型で、病弱とまではいかないがそんなに元気はつらつではない。 でも、食欲旺盛でとてもよく食べる。

クールというか、達観した印象を人に与えるのがデフォルトの表情。

しかし、決して表情に乏しいわけではなく普通に喜怒哀楽はある。

だが周りには気付かれないため、あまり物事に動じない印象を周囲に与えている。

ヘッドフォンをして音楽を聴いていることが非常に多い。

野々宮 藍 (ののみや あい)

CV:桐谷華

瑞穂学園一年生。 第一音楽部所属。

彼方の義理の妹で、かなりのブラコン。

小さな頃からの英才教育と彼方への憧れからずっとヴィオラの練習をし続け、ついには瑞穂学園の特待生の座を手に入れた努力家。

両親の失踪により音楽から離れてしまった兄になんとか復帰してほしいと常に願っていて、様々な手段で兄にチェロを弾かそうとする。

夜寂しくなると男子寮の兄の部屋に忍び込み泊まろうとする悪癖を持つ。

兄がシスコンであることに至上の喜びを感じている、ちょっと残念な妹でもある。

多々良 真奈 (たたら まな)

CV:理多

瑞穂学園三年生。 第二音楽部所属、部長。 理事長の娘。

本来無いはずの第二音楽部を無理矢理立ち上げた、行動力のあるお嬢様。

しかし、普段はダラダラと部室でだべりながら遊んでばかりいるため、あまり優秀には見えない。

時として彼方に無茶なこと (からかっているだけ) を言い出すので、親しい人間は皆、真奈をSだと信じて疑わない。

実際は後輩である彼方たちを陰ながらサポートする心優しきお姉さんである。

幼少時は関西にいたため関西弁で話す。

彼方が一目置く数少ない人物。

新山 敦 (にいやま あつし)

瑞穂学園二年生。 コンピュータ研究会所属。 彼方のクラスメイトの男子。

芸術家気質の学生が多い瑞穂学園の中では珍しい理系男子。

家が乾物屋を営んでいるが経営が苦しいため、彼方同様バイト三昧の日々を送っている。

境遇が似ている彼方とは気が合い、よく同じバイト先に行く。

実は結構エロくて彼方とふたりの時は下ネタを口にする。

また大真面目な顔で冗談を言う。しかもかなりくだらない内容のため、彼方をよく疲れさせる。

さらには時折、ホモっぽく彼方に接するのが彼方の悩みの種(無論、本気ではない)。

見た目は彼方も敦も良いので、BL好きな女子には密かにウケが良い。

学費を稼ぐため部活では同人ゲームを作ったりしており、彼方はそのゲームの作曲をバイト的に引き受けたりする。

主人公

野々宮 彼方(ののみや かなた)

瑞穂学園二年生。 第二音楽部所属。

チェロの名手であり、将来を期待されて瑞穂学園に特待生として入学したが、一年前、音楽活動を自主的に停止している。

両親はともに著名な音楽家だったが事業に失敗し、彼方が瑞穂学園に入学するのとほぼ同時に失踪した。

自身と義妹の生活費を捻出するためバイト三昧の日々を送っている苦学生だが、本人はいたって明るく、暗い様子を周囲には見せない。

その一方で、子供を捨てた両親を軽蔑し嫌っている。特に妹の藍を捨てたことに対しては容赦のない怒りを露にする。

もう本格的に音楽活動を再開するつもりはなく、それは彼方なりの音楽に対するこだわりである。

野々宮 哲司 (ののみや てつじ)/野々宮 梓 (ののみや あずさ)

彼方の両親で、著名な音楽家。お互いに再婚で藍は母親の連れ子である。

現在、事業に失敗し失踪中。

彼方と藍が幼い頃から、スパルタともいえる激しさで音楽の英才教育を施していた。

そのため、彼方は両親 (特に実の父親) に強い反発心を抱き、技量はあっても少しも音楽が好きではなかった。

しかし、彼方は小学五年の時、春花と出会うことにより音楽を続ける意味を見出す。

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