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機(はた:織物を織る道具。)でを織ること。また、その人。

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  • 機姫想杼織相愛 ~機織り姫は、想いを杼に、相愛を織る~

    巻の十四、青天飛霹靂――よりビックリなこと。

    ――最高の布を織るためには、機織り女は、男を知ってはならない。 師匠でもある亡き祖母から、強く言われて育った里珠。 その言葉通り、十八になるまで、男も知らず、ただひたすらに機織りに熱中していたのだけど。 ある日、里珠の家の庭に落ちてきた男。如飛。 刑吏に追われていた彼に口づけられ、激しいめまいのような、嵐のような情動に襲われる。 けれど、それは一瞬のことで。もう永遠に彼には会わないと思ってたのに。 ――面を上げよ。 いきなり連れてこられた皇宮で。里珠を待っていたのは、如飛。 彼は、この国の新しい皇帝で。自分を支えてくれる〝陰陽の乙女〟を捜していた。 代々皇帝の一族は、庶民にはない魔力を持って国を治めていて。その膨大な魔力を維持するためには、身の内にある陰陽を整えなくてはいけなくて。乙女は、皇族と交わることで、陰陽の均衡を保つ存在。 ゆえに、乙女なしに、皇帝には即位できず、如飛は、自らの乙女を必要としていた。 「別に、お前をどうこうしようとは思っていない。ただこの後宮で暮らしてくれればよい」 そう、如飛は言ってくれて、里珠のために、新しい機と糸を用意してくれるけど。 (本当に、それだけでいいの?) 戸惑う里珠に、重ねて如飛が言う。 「愛してもないのに交わるのは、互いに不幸になるだけだ。俺は、国のためだけに誰かを不幸にしたくない」 里珠を想うからこそ出た言葉。過去にいた、悲しい乙女を知っているからこそ、如飛は里珠を不幸にしたくなかった。 それらすべてを知った里珠は、如飛の危機に駆けつけて――? 街の機織り女と力を操る皇帝の、真っ直ぐ一途な恋物語。 ―――――――  第十四話です。  青天の霹靂。元は漢詩(なんだったっけ?)にある、「晴天飛霹靂」というのが語源らしいです。  里珠を皇后にしたい。  如飛にしてみれば、一世一代の大告白だったのに。簡単に拒否られてしまいました。フフフ。  これからも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m
  • 機姫想杼織相愛 ~機織り姫は、想いを杼に、相愛を織る~

    巻の三、乙女と皇帝。

    ――最高の布を織るためには、機織り女は、男を知ってはならない。 師匠でもある亡き祖母から、強く言われて育った里珠。 その言葉通り、十八になるまで、男も知らず、ただひたすらに機織りに熱中していたのだけど。 ある日、里珠の家の庭に落ちてきた男。如飛。 刑吏に追われていた彼に口づけられ、激しいめまいのような、嵐のような情動に襲われる。 けれど、それは一瞬のことで。もう永遠に彼には会わないと思ってたのに。 ――面を上げよ。 いきなり連れてこられた皇宮で。里珠を待っていたのは、如飛。 彼は、この国の新しい皇帝で。自分を支えてくれる〝陰陽の乙女〟を捜していた。 代々皇帝の一族は、庶民にはない魔力を持って国を治めていて。その膨大な魔力を維持するためには、身の内にある陰陽を整えなくてはいけなくて。乙女は、皇族と交わることで、陰陽の均衡を保つ存在。 ゆえに、乙女なしに、皇帝には即位できず、如飛は、自らの乙女を必要としていた。 「別に、お前をどうこうしようとは思っていない。ただこの後宮で暮らしてくれればよい」 そう、如飛は言ってくれて、里珠のために、新しい機と糸を用意してくれるけど。 (本当に、それだけでいいの?) 戸惑う里珠に、重ねて如飛が言う。 「愛してもないのに交わるのは、互いに不幸になるだけだ。俺は、国のためだけに誰かを不幸にしたくない」 里珠を想うからこそ出た言葉。過去にいた、悲しい乙女を知っているからこそ、如飛は里珠を不幸にしたくなかった。 それらすべてを知った里珠は、如飛の危機に駆けつけて――? 街の機織り女と力を操る皇帝の、真っ直ぐ一途な恋物語。 ―――――――  第三話です。  「手出しはしない」、これが、「押すな、押すなよ?」熱湯風呂にならなければいいけど――ねえ。  最近、コレを書くためにユーチューブで中華っぽい音楽を集めてるんですが。『十二国記』はともかく。なぜか『カンフーレディ』まで集めちゃって。そこに、もっとナゾナゾなまま『鎧伝サムライトルーパー』まで集めちゃって。  再生リストが、謎カオスになりつつあります。トルーパーのどこに中華要素が??? でも、聴いてると気分が落ち着くんだよなぁ。気持ちが若返るっていうか。(そりゃあ、若い頃に聴いてたから)  ついでに。その再生リストには、『ガンダム』も入ってたり。もう、わけわかめ。  これからも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m
  • 機姫想杼織相愛 ~機織り姫は、想いを杼に、相愛を織る~

    巻の二、陰陽の乙女、瑠璃妃になりました?

    ――最高の布を織るためには、機織り女は、男を知ってはならない。 師匠でもある亡き祖母から、強く言われて育った里珠。 その言葉通り、十八になるまで、男も知らず、ただひたすらに機織りに熱中していたのだけど。 ある日、里珠の家の庭に落ちてきた男。如飛。 刑吏に追われていた彼に口づけられ、激しいめまいのような、嵐のような情動に襲われる。 けれど、それは一瞬のことで。もう永遠に彼には会わないと思ってたのに。 ――面を上げよ。 いきなり連れてこられた皇宮で。里珠を待っていたのは、如飛。 彼は、この国の新しい皇帝で。自分を支えてくれる〝陰陽の乙女〟を捜していた。 代々皇帝の一族は、庶民にはない魔力を持って国を治めていて。その膨大な魔力を維持するためには、身の内にある陰陽を整えなくてはいけなくて。乙女は、皇族と交わることで、陰陽の均衡を保つ存在。 ゆえに、乙女なしに、皇帝には即位できず、如飛は、自らの乙女を必要としていた。 「別に、お前をどうこうしようとは思っていない。ただこの後宮で暮らしてくれればよい」 そう、如飛は言ってくれて、里珠のために、新しい機と糸を用意してくれるけど。 (本当に、それだけでいいの?) 戸惑う里珠に、重ねて如飛が言う。 「愛してもないのに交わるのは、互いに不幸になるだけだ。俺は、国のためだけに誰かを不幸にしたくない」 里珠を想うからこそ出た言葉。過去にいた、悲しい乙女を知っているからこそ、如飛は里珠を不幸にしたくなかった。 それらすべてを知った里珠は、如飛の危機に駆けつけて――? 街の機織り女と力を操る皇帝の、真っ直ぐ一途な恋物語。 ―――――――  第二話です。  皇帝の操れる術。  最初、五行と書いてたんですが、方術と、名称を変えました。  だって。五行だと、「木、火、土、金、水」になって。「金ってナニサ」って詰まっちゃいました。  『遙か』をプレイしてる時は、なんにも気にせず、「金! 白虎のどちらか、来い!」みたいな感じでバンバン使ってましたが。「金気」ってナニサ。なので、「金」を削除。「風、土、火、水」で、「四大種」といいます。(仏教用語です) 「木」も消えたな。まあ、「木≒風」だからいっか。(いいのか?)  ちなみに。だんごはその誕生日のせいか、「木」属性になることが多かった。天真くんといっしょ。(うれしい) 天真くんとイノリくんが好きでした。(陽キャラ、年下性癖)  中華なんだから五行のが似合う気がしたんだけど、金の力というのが想像できなくて……。どんなんなんだろう、金気。  これからも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m  
  • 機姫想杼織相愛 ~機織り姫は、想いを杼に、相愛を織る~

    巻の十六、白昼夢。

    ――最高の布を織るためには、機織り女は、男を知ってはならない。 師匠でもある亡き祖母から、強く言われて育った里珠。 その言葉通り、十八になるまで、男も知らず、ただひたすらに機織りに熱中していたのだけど。 ある日、里珠の家の庭に落ちてきた男。如飛。 刑吏に追われていた彼に口づけられ、激しいめまいのような、嵐のような情動に襲われる。 けれど、それは一瞬のことで。もう永遠に彼には会わないと思ってたのに。 ――面を上げよ。 いきなり連れてこられた皇宮で。里珠を待っていたのは、如飛。 彼は、この国の新しい皇帝で。自分を支えてくれる〝陰陽の乙女〟を捜していた。 代々皇帝の一族は、庶民にはない魔力を持って国を治めていて。その膨大な魔力を維持するためには、身の内にある陰陽を整えなくてはいけなくて。乙女は、皇族と交わることで、陰陽の均衡を保つ存在。 ゆえに、乙女なしに、皇帝には即位できず、如飛は、自らの乙女を必要としていた。 「別に、お前をどうこうしようとは思っていない。ただこの後宮で暮らしてくれればよい」 そう、如飛は言ってくれて、里珠のために、新しい機と糸を用意してくれるけど。 (本当に、それだけでいいの?) 戸惑う里珠に、重ねて如飛が言う。 「愛してもないのに交わるのは、互いに不幸になるだけだ。俺は、国のためだけに誰かを不幸にしたくない」 里珠を想うからこそ出た言葉。過去にいた、悲しい乙女を知っているからこそ、如飛は里珠を不幸にしたくなかった。 それらすべてを知った里珠は、如飛の危機に駆けつけて――? 街の機織り女と力を操る皇帝の、真っ直ぐ一途な恋物語。 ―――――――  第十六話です。  説明したいけど、説明できない回。しゃーない。  そしてまだ来ない本番回。いつになるんだか……。  これからも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m
  • 機姫想杼織相愛 ~機織り姫は、想いを杼に、相愛を織る~

    巻の十七、女の度胸、受け取りなさい!

    ――最高の布を織るためには、機織り女は、男を知ってはならない。 師匠でもある亡き祖母から、強く言われて育った里珠。 その言葉通り、十八になるまで、男も知らず、ただひたすらに機織りに熱中していたのだけど。 ある日、里珠の家の庭に落ちてきた男。如飛。 刑吏に追われていた彼に口づけられ、激しいめまいのような、嵐のような情動に襲われる。 けれど、それは一瞬のことで。もう永遠に彼には会わないと思ってたのに。 ――面を上げよ。 いきなり連れてこられた皇宮で。里珠を待っていたのは、如飛。 彼は、この国の新しい皇帝で。自分を支えてくれる〝陰陽の乙女〟を捜していた。 代々皇帝の一族は、庶民にはない魔力を持って国を治めていて。その膨大な魔力を維持するためには、身の内にある陰陽を整えなくてはいけなくて。乙女は、皇族と交わることで、陰陽の均衡を保つ存在。 ゆえに、乙女なしに、皇帝には即位できず、如飛は、自らの乙女を必要としていた。 「別に、お前をどうこうしようとは思っていない。ただこの後宮で暮らしてくれればよい」 そう、如飛は言ってくれて、里珠のために、新しい機と糸を用意してくれるけど。 (本当に、それだけでいいの?) 戸惑う里珠に、重ねて如飛が言う。 「愛してもないのに交わるのは、互いに不幸になるだけだ。俺は、国のためだけに誰かを不幸にしたくない」 里珠を想うからこそ出た言葉。過去にいた、悲しい乙女を知っているからこそ、如飛は里珠を不幸にしたくなかった。 それらすべてを知った里珠は、如飛の危機に駆けつけて――? 街の機織り女と力を操る皇帝の、真っ直ぐ一途な恋物語。 ―――――――  第十七話です。  ようやくです。ようやく、そういう展開に持ち込めました。  いやあ、長かった。(まだ始まってないけど)  最近、メッチャ尊いカップルの出てくる漫画を読みまして。(尊いんっすよ、マジで!!!!)  誰かと誰かの恋物語、別に「ざまあ」とか、「ギャフン」とかなくても、ジリジリニジニジ近づいていく距離とか、良いなあと。  これは、ずっと思ってることなんだけど。物語のヒーロー役さんよ、アンタの彼女(主人公)って、不幸になってく元カレとかを「ざまあ♡」とか内心思ってる、えげつない女ですぜ? それでいいんかい? 元カレ王子が没落してくだけじゃなく、王国としてガッタガタになっても、「まあ♡」ぐらいにしか思ってないヤツなんですぜ?(追放聖女って、だいたいそんな感じという偏見) 虐げられ主人公が、スパダリに見出されて、溺愛されて、「(無自覚)ざまあ」ってのもあるけど。個人的に好きじゃないんだよなあ。(自分の力で「ざまあ」せんかい! 他力本願すな)  「ざまあ」が悪いとは言わないけど、そういうの抜きの恋愛が好きなので、ドハマリしてます。電子で買ったこと、大後悔~。紙媒体でずっと持っていたい良作~。そして、早く二巻出て~。(一巻出たばっかりだというのに)  漫画、小説問わず、そういう「好き♡」って思った作品は、とても勉強になります。自分が「モダモダ」するシーンはどこなのか。どうして胸キュンするのか。そのへんを追求したら、きっと自分にも良作が書ける?――のか?(書けたらいいな。書きたいな)  これからも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m
  • 機姫想杼織相愛 ~機織り姫は、想いを杼に、相愛を織る~

    巻の十、閑話‐思清宮。

    ――最高の布を織るためには、機織り女は、男を知ってはならない。 師匠でもある亡き祖母から、強く言われて育った里珠。 その言葉通り、十八になるまで、男も知らず、ただひたすらに機織りに熱中していたのだけど。 ある日、里珠の家の庭に落ちてきた男。如飛。 刑吏に追われていた彼に口づけられ、激しいめまいのような、嵐のような情動に襲われる。 けれど、それは一瞬のことで。もう永遠に彼には会わないと思ってたのに。 ――面を上げよ。 いきなり連れてこられた皇宮で。里珠を待っていたのは、如飛。 彼は、この国の新しい皇帝で。自分を支えてくれる〝陰陽の乙女〟を捜していた。 代々皇帝の一族は、庶民にはない魔力を持って国を治めていて。その膨大な魔力を維持するためには、身の内にある陰陽を整えなくてはいけなくて。乙女は、皇族と交わることで、陰陽の均衡を保つ存在。 ゆえに、乙女なしに、皇帝には即位できず、如飛は、自らの乙女を必要としていた。 「別に、お前をどうこうしようとは思っていない。ただこの後宮で暮らしてくれればよい」 そう、如飛は言ってくれて、里珠のために、新しい機と糸を用意してくれるけど。 (本当に、それだけでいいの?) 戸惑う里珠に、重ねて如飛が言う。 「愛してもないのに交わるのは、互いに不幸になるだけだ。俺は、国のためだけに誰かを不幸にしたくない」 里珠を想うからこそ出た言葉。過去にいた、悲しい乙女を知っているからこそ、如飛は里珠を不幸にしたくなかった。 それらすべてを知った里珠は、如飛の危機に駆けつけて――? 街の機織り女と力を操る皇帝の、真っ直ぐ一途な恋物語。 ―――――――  第十話です。  今回は「閑話」。Side如飛です。  如飛。読み方は「ルーフェイ」なのですが。時折、「ルーシュン」と読み仮名を間違えたり……。『応募資格は、「治癒師、十三歳、男限定???」』(https://www.pixiv.net/novel/series/11073751)が混じってきたりしてます。気づいたら、その時点で直すようにしてるんですが。(それでも取りこぼしがあるかもしれない)  この物語、思いついたのは一年以上前、↑を書き終えた直後だったからねえ。(そこからずっとお蔵入りしてました) プロット確認したら、2023年10月に立ててましたよ。フフフ。  彼は、この回の後、一人コッソリ自慰行為にふけるんでしょう。溜まってるだろうからねえ。(ナニガ)  これからも、よろしくお願いしますm(_ _)m  
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    巻の八、仕掛けられた罠。

    ――最高の布を織るためには、機織り女は、男を知ってはならない。 師匠でもある亡き祖母から、強く言われて育った里珠。 その言葉通り、十八になるまで、男も知らず、ただひたすらに機織りに熱中していたのだけど。 ある日、里珠の家の庭に落ちてきた男。如飛。 刑吏に追われていた彼に口づけられ、激しいめまいのような、嵐のような情動に襲われる。 けれど、それは一瞬のことで。もう永遠に彼には会わないと思ってたのに。 ――面を上げよ。 いきなり連れてこられた皇宮で。里珠を待っていたのは、如飛。 彼は、この国の新しい皇帝で。自分を支えてくれる〝陰陽の乙女〟を捜していた。 代々皇帝の一族は、庶民にはない魔力を持って国を治めていて。その膨大な魔力を維持するためには、身の内にある陰陽を整えなくてはいけなくて。乙女は、皇族と交わることで、陰陽の均衡を保つ存在。 ゆえに、乙女なしに、皇帝には即位できず、如飛は、自らの乙女を必要としていた。 「別に、お前をどうこうしようとは思っていない。ただこの後宮で暮らしてくれればよい」 そう、如飛は言ってくれて、里珠のために、新しい機と糸を用意してくれるけど。 (本当に、それだけでいいの?) 戸惑う里珠に、重ねて如飛が言う。 「愛してもないのに交わるのは、互いに不幸になるだけだ。俺は、国のためだけに誰かを不幸にしたくない」 里珠を想うからこそ出た言葉。過去にいた、悲しい乙女を知っているからこそ、如飛は里珠を不幸にしたくなかった。 それらすべてを知った里珠は、如飛の危機に駆けつけて――? 街の機織り女と力を操る皇帝の、真っ直ぐ一途な恋物語。 ―――――――  第八話です。  盛っちゃいました、媚薬。テヘ♡  にしても。  ホントに媚薬ってあるんですかね? バイ◯グラとか凄十とかじゃなくて。  興奮効果ってなると、カフェイン? でも催淫効果となると、なんだ?(だんごは薬学の知識を持ってなかった! 考えるだけ無駄!)  これからも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m
  • 機姫想杼織相愛 ~機織り姫は、想いを杼に、相愛を織る~

    巻の十五、閑話ー進めず。戻れず。

    ――最高の布を織るためには、機織り女は、男を知ってはならない。 師匠でもある亡き祖母から、強く言われて育った里珠。 その言葉通り、十八になるまで、男も知らず、ただひたすらに機織りに熱中していたのだけど。 ある日、里珠の家の庭に落ちてきた男。如飛。 刑吏に追われていた彼に口づけられ、激しいめまいのような、嵐のような情動に襲われる。 けれど、それは一瞬のことで。もう永遠に彼には会わないと思ってたのに。 ――面を上げよ。 いきなり連れてこられた皇宮で。里珠を待っていたのは、如飛。 彼は、この国の新しい皇帝で。自分を支えてくれる〝陰陽の乙女〟を捜していた。 代々皇帝の一族は、庶民にはない魔力を持って国を治めていて。その膨大な魔力を維持するためには、身の内にある陰陽を整えなくてはいけなくて。乙女は、皇族と交わることで、陰陽の均衡を保つ存在。 ゆえに、乙女なしに、皇帝には即位できず、如飛は、自らの乙女を必要としていた。 「別に、お前をどうこうしようとは思っていない。ただこの後宮で暮らしてくれればよい」 そう、如飛は言ってくれて、里珠のために、新しい機と糸を用意してくれるけど。 (本当に、それだけでいいの?) 戸惑う里珠に、重ねて如飛が言う。 「愛してもないのに交わるのは、互いに不幸になるだけだ。俺は、国のためだけに誰かを不幸にしたくない」 里珠を想うからこそ出た言葉。過去にいた、悲しい乙女を知っているからこそ、如飛は里珠を不幸にしたくなかった。 それらすべてを知った里珠は、如飛の危機に駆けつけて――? 街の機織り女と力を操る皇帝の、真っ直ぐ一途な恋物語。 ―――――――  第十五話です。  如飛の回。  大岩は、火を入れて、焼いて砕く。……らしいです。火を入れることで脆くなるとかどうとか。  そして。  この物語、全二十六話となりました。あと、十一話。ようやく書き終えました。推敲と次作に取り掛かっております。(次作も中華でR18だーい)  中華は……考えるのは嫌いじゃないけど、名前が……。漢語読みにすれば楽なんだけど。曹操を「ソウソウ」と読む方のアレ。「ツァオツァオ」だと現代読み……。「話曹操、到曹操(シュオツァオツァオ、タオツァオツァオ)」曹操の(噂?)話をすると、曹操がやってくる。噂をすれば影――みたいなことわざ(?)が好きです。曹操、来たらアカンのかいって感じで。これが劉備なら喜ばれそうなんだけどな。(個人的には、趙雲か姜維に来て欲しい)  最近、『光る君へ』を観てて、医師の周明を「シュウメイ」じゃなく、「ジョウミン」って呼んでたことが気になって。なんで現代語読み?と。宋の言葉とかいって、現代中国語喋ってたし。でも、よくよく考えれば、まひろたちも、平安時代の話し言葉じゃなくて、今の言葉を喋ってるんだから、仕方ないかあと思った次第。違和感あるけどね。(日本語のほうに違和感ないのに、宋語のほうに……)  そういや、今日が最終回でしたな。(半分忘れてた) 全然御簾を下ろさない、扇で顔を隠したり、衝立も使わない、アッパッパーな平安世界だったけど、面白かったっす。(なぜ帝だけ御簾で隔てられるんだ? 女御とか姫君はアッパッパーの開けっぴろげなのにさ)  これからも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m きっと明日は『光る君へ』ロスになってる。
  • 機姫想杼織相愛 ~機織り姫は、想いを杼に、相愛を織る~

    巻の七、ひらめきは、初っ端でけっつまづく。

    ――最高の布を織るためには、機織り女は、男を知ってはならない。 師匠でもある亡き祖母から、強く言われて育った里珠。 その言葉通り、十八になるまで、男も知らず、ただひたすらに機織りに熱中していたのだけど。 ある日、里珠の家の庭に落ちてきた男。如飛。 刑吏に追われていた彼に口づけられ、激しいめまいのような、嵐のような情動に襲われる。 けれど、それは一瞬のことで。もう永遠に彼には会わないと思ってたのに。 ――面を上げよ。 いきなり連れてこられた皇宮で。里珠を待っていたのは、如飛。 彼は、この国の新しい皇帝で。自分を支えてくれる〝陰陽の乙女〟を捜していた。 代々皇帝の一族は、庶民にはない魔力を持って国を治めていて。その膨大な魔力を維持するためには、身の内にある陰陽を整えなくてはいけなくて。乙女は、皇族と交わることで、陰陽の均衡を保つ存在。 ゆえに、乙女なしに、皇帝には即位できず、如飛は、自らの乙女を必要としていた。 「別に、お前をどうこうしようとは思っていない。ただこの後宮で暮らしてくれればよい」 そう、如飛は言ってくれて、里珠のために、新しい機と糸を用意してくれるけど。 (本当に、それだけでいいの?) 戸惑う里珠に、重ねて如飛が言う。 「愛してもないのに交わるのは、互いに不幸になるだけだ。俺は、国のためだけに誰かを不幸にしたくない」 里珠を想うからこそ出た言葉。過去にいた、悲しい乙女を知っているからこそ、如飛は里珠を不幸にしたくなかった。 それらすべてを知った里珠は、如飛の危機に駆けつけて――? 街の機織り女と力を操る皇帝の、真っ直ぐ一途な恋物語。 ―――――――  第七話です。  プレゼントって悩むよねって回。  それと、仕事をする男の横顔っていいよねって回。(なんだろうか。ハテ)  だんごの性癖なのかもしれませんが。真面目に、真剣に仕事に取り組む男性の横顔ってカッコいいよなって思ってます。  じ、つ、は。  だんごが旦那に惚れたのも、その横顔。あの時は、トキンと胸がときめいて、カッコいいなって思ったんですよ! 今じゃ、「え? どこが?」なんですが。老けたからとかそういうんじゃなくて。「そこまで惚れる横顔か?」と。「自分のなかにあった、子ども(の素みたいなもの)が、『この人をお父さんにして生まれたい!』ってわたしに伝えてたんだ」 そういうことにしてます。  旦那の方からは、「新人で挨拶に来たグループに、髪の長い子(だんごだ)がいるって思ってたら、次に会った時に、ショートカットになってて驚いた」のがキッカケで気になったと言われた。「ロングは幻? 俺、誰を見たんだ?」みたいな。旦那のとこに挨拶に行った翌日が休みだったので、それまで卒業式用に伸ばしてた髪を、バッサリ切ってきたのよ。それが、旦那には「せっかくのロングがぁ~」と、なったらしい。(旦那は、ロングが好きなんだそうで)  これからも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m  
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    巻の六、瑠璃妃と玻璃妃。

    ――最高の布を織るためには、機織り女は、男を知ってはならない。 師匠でもある亡き祖母から、強く言われて育った里珠。 その言葉通り、十八になるまで、男も知らず、ただひたすらに機織りに熱中していたのだけど。 ある日、里珠の家の庭に落ちてきた男。如飛。 刑吏に追われていた彼に口づけられ、激しいめまいのような、嵐のような情動に襲われる。 けれど、それは一瞬のことで。もう永遠に彼には会わないと思ってたのに。 ――面を上げよ。 いきなり連れてこられた皇宮で。里珠を待っていたのは、如飛。 彼は、この国の新しい皇帝で。自分を支えてくれる〝陰陽の乙女〟を捜していた。 代々皇帝の一族は、庶民にはない魔力を持って国を治めていて。その膨大な魔力を維持するためには、身の内にある陰陽を整えなくてはいけなくて。乙女は、皇族と交わることで、陰陽の均衡を保つ存在。 ゆえに、乙女なしに、皇帝には即位できず、如飛は、自らの乙女を必要としていた。 「別に、お前をどうこうしようとは思っていない。ただこの後宮で暮らしてくれればよい」 そう、如飛は言ってくれて、里珠のために、新しい機と糸を用意してくれるけど。 (本当に、それだけでいいの?) 戸惑う里珠に、重ねて如飛が言う。 「愛してもないのに交わるのは、互いに不幸になるだけだ。俺は、国のためだけに誰かを不幸にしたくない」 里珠を想うからこそ出た言葉。過去にいた、悲しい乙女を知っているからこそ、如飛は里珠を不幸にしたくなかった。 それらすべてを知った里珠は、如飛の危機に駆けつけて――? 街の機織り女と力を操る皇帝の、真っ直ぐ一途な恋物語。 ―――――――  第六話です。  瑠璃と玻璃。瑠璃はラピスラズリ、玻璃はクリスタル。仏教(だったか)の七宝の一つです。七宝は、宗派によって選ばれる宝石が違うので、「これが七宝だ!」みたいなことは言えない。(らしい。にわか知識なのでよく知らん)  いつだったか、生まれた娘に「瑠璃ちゃん、玻璃ちゃん」と名付けたかったご両親がいて、「玻璃」が人名として認められなくて……みたいな記事を読んだことがあるけど。瑠璃もだけど、玻璃も習字で潰れそうで、名付けられた娘ちゃんの小学校(の習字の授業)が心配。自分の本名がね、苗字が(旧姓も含めて)習字で苦労する画数で。習字。上手く書けて、「あとは、コンテスト用に名前を書いて」と言われ、名前を書いたらね。「字が潰れてるから、すべて書き直し!」って言われて。ヨヨヨと、泣きべそかきながら書き直した苦い記憶。「小川」とか「林」だったらよかったのに。(画数少なそうで) 一番いいのは、「一(にのまえ)」さんですね。ただし、名前とのバランスが難しそう。書きやすければいいってもんでもないのよね。  あ、結婚してなった今の苗字(若松ではない)も、画数多くて書くの面倒くさいです。読んでもらえないことも多々。仕事で、荷物の受取り、何枚もサインさせられっと、泣きたくなります。「一」さんに改名してもいいっすか?  これからも、よろしくお願いいいたしますm(_ _)m
  • 機姫想杼織相愛 ~機織り姫は、想いを杼に、相愛を織る~

    巻の一、落ちてきたのは、皇帝陛下?

    ――最高の布を織るためには、機織り女は、男を知ってはならない。 師匠でもある亡き祖母から、強く言われて育った里珠。 その言葉通り、十八になるまで、男も知らず、ただひたすらに機織りに熱中していたのだけど。 ある日、里珠の家の庭に落ちてきた男。如飛。 刑吏に追われていた彼に口づけられ、激しいめまいのような、嵐のような情動に襲われる。 けれど、それは一瞬のことで。もう永遠に彼には会わないと思ってたのに。 ――面を上げよ。 いきなり連れてこられた皇宮で。里珠を待っていたのは、如飛。 彼は、この国の新しい皇帝で。自分を支えてくれる〝陰陽の乙女〟を捜していた。 代々皇帝の一族は、庶民にはない魔力を持って国を治めていて。その膨大な魔力を維持するためには、身の内にある陰陽を整えなくてはいけなくて。乙女は、皇族と交わることで、陰陽の均衡を保つ存在。 ゆえに、乙女なしに、皇帝には即位できず、如飛は、自らの乙女を必要としていた。 「別に、お前をどうこうしようとは思っていない。ただこの後宮で暮らしてくれればよい」 そう、如飛は言ってくれて、里珠のために、新しい機と糸を用意してくれるけど。 (本当に、それだけでいいの?) 戸惑う里珠に、重ねて如飛が言う。 「愛してもないのに交わるのは、互いに不幸になるだけだ。俺は、国のためだけに誰かを不幸にしたくない」 里珠を想うからこそ出た言葉。過去にいた、悲しい乙女を知っているからこそ、如飛は里珠を不幸にしたくなかった。 それらすべてを知った里珠は、如飛の危機に駆けつけて――? 街の機織り女と力を操る皇帝の、真っ直ぐ一途な恋物語。 ―――――――  こんにちは、こんばんわ。  若松だんごです。  第一話です。  「番」ってものを、別視点から書いてみたいな。  そんな安易な考えで書き始めました。  ええ。機織りを調べるので躓いてますよ。機……。経験ないっすよ。  これを書き始める前に、体験教室行ってこようかと思いましたが。思っただけで書き始めちゃいました。テヘ。「メインで書きたいのは、機じゃない! エッチだ!」と開き直りました。(それでいいのか?)  あ、ちなみに。  「機」は「ハタ」と読みます。だからタイトルの「機姫」は「ハタヒメ」です。「キヒメ」じゃないです。  タイトル考えてから、『艦コレ』みたいな?モビルスーツが少女化したようなタイトルだなと思い至りました。地球の平和を護るため、武装して戦う美少女たち??? となると、恋愛相手は教官だ! (それか敵の中ボス。そっちのが萌える)  そして、「杼」は、機織りの最中、緯糸を通すために使う道具です。「ヒ」と読みます。英語で言うなら「シャトル」。  天紙風筆 描雲鶴 (てんしふうひつ うんかくをかき)  山機霜杼 織葉錦 (さんきそうひ ようきんをおる)   ――以下略!  な、とある方の漢詩からこの作品タイトルは名付けております。(パロったのよ。これでも)  と、とりあえず。  これからも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m
  • 機姫想杼織相愛 ~機織り姫は、想いを杼に、相愛を織る~

    巻の十二、貞操の危機?

    ――最高の布を織るためには、機織り女は、男を知ってはならない。 師匠でもある亡き祖母から、強く言われて育った里珠。 その言葉通り、十八になるまで、男も知らず、ただひたすらに機織りに熱中していたのだけど。 ある日、里珠の家の庭に落ちてきた男。如飛。 刑吏に追われていた彼に口づけられ、激しいめまいのような、嵐のような情動に襲われる。 けれど、それは一瞬のことで。もう永遠に彼には会わないと思ってたのに。 ――面を上げよ。 いきなり連れてこられた皇宮で。里珠を待っていたのは、如飛。 彼は、この国の新しい皇帝で。自分を支えてくれる〝陰陽の乙女〟を捜していた。 代々皇帝の一族は、庶民にはない魔力を持って国を治めていて。その膨大な魔力を維持するためには、身の内にある陰陽を整えなくてはいけなくて。乙女は、皇族と交わることで、陰陽の均衡を保つ存在。 ゆえに、乙女なしに、皇帝には即位できず、如飛は、自らの乙女を必要としていた。 「別に、お前をどうこうしようとは思っていない。ただこの後宮で暮らしてくれればよい」 そう、如飛は言ってくれて、里珠のために、新しい機と糸を用意してくれるけど。 (本当に、それだけでいいの?) 戸惑う里珠に、重ねて如飛が言う。 「愛してもないのに交わるのは、互いに不幸になるだけだ。俺は、国のためだけに誰かを不幸にしたくない」 里珠を想うからこそ出た言葉。過去にいた、悲しい乙女を知っているからこそ、如飛は里珠を不幸にしたくなかった。 それらすべてを知った里珠は、如飛の危機に駆けつけて――? 街の機織り女と力を操る皇帝の、真っ直ぐ一途な恋物語。 ―――――――  第十二話です。  貞操の危機。如飛に奪われるのではなく、鈴芳に奪われそう。  いやあ、後宮の女性ってさ。皇帝に相手されない時、その疼きをどうしたらいいのかなって。  たしか、トルコかなんかの後宮だと、張り形とか道具を使ってヌかないように、食事のキュウリまで輪切りにして、使わせないようにしてたとかなんとか。(女性の最高の状態は、キュウリにではなく、皇帝が味わうものだから)  でも、疼きが溜まった時は、それをヌく方法もあったんじゃないかって。たしか、ロシアの女帝とかは、足裏を愛撫して性感を高めてくれる、女官みたいなのがいたかと。(くすぐり女……だったかな)  エッチすると、女の体に穴が空いて(処女膜喪失してるし)、その穴を塞ぎたくて男を求めるようになる――という、世界観設定をしております。(あながち間違ってないような気もするんだ)  これからも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m
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    巻の十一、思い返せば、顔から火を吹く。

    ――最高の布を織るためには、機織り女は、男を知ってはならない。 師匠でもある亡き祖母から、強く言われて育った里珠。 その言葉通り、十八になるまで、男も知らず、ただひたすらに機織りに熱中していたのだけど。 ある日、里珠の家の庭に落ちてきた男。如飛。 刑吏に追われていた彼に口づけられ、激しいめまいのような、嵐のような情動に襲われる。 けれど、それは一瞬のことで。もう永遠に彼には会わないと思ってたのに。 ――面を上げよ。 いきなり連れてこられた皇宮で。里珠を待っていたのは、如飛。 彼は、この国の新しい皇帝で。自分を支えてくれる〝陰陽の乙女〟を捜していた。 代々皇帝の一族は、庶民にはない魔力を持って国を治めていて。その膨大な魔力を維持するためには、身の内にある陰陽を整えなくてはいけなくて。乙女は、皇族と交わることで、陰陽の均衡を保つ存在。 ゆえに、乙女なしに、皇帝には即位できず、如飛は、自らの乙女を必要としていた。 「別に、お前をどうこうしようとは思っていない。ただこの後宮で暮らしてくれればよい」 そう、如飛は言ってくれて、里珠のために、新しい機と糸を用意してくれるけど。 (本当に、それだけでいいの?) 戸惑う里珠に、重ねて如飛が言う。 「愛してもないのに交わるのは、互いに不幸になるだけだ。俺は、国のためだけに誰かを不幸にしたくない」 里珠を想うからこそ出た言葉。過去にいた、悲しい乙女を知っているからこそ、如飛は里珠を不幸にしたくなかった。 それらすべてを知った里珠は、如飛の危機に駆けつけて――? 街の機織り女と力を操る皇帝の、真っ直ぐ一途な恋物語。 ―――――――  第十一話です。  エッチって、ヤってる時は夢中だし、気持ちいいからそれでいいんだけど。  シラフになった時、ドチャクソ恥ずかしかったりしない?の回。  思い出すな、自分! あれは、「酒によって晒した醜態」と同じで、速攻記憶から消すべきものなんだ!と思ってる。  そして、散々イかされた後って、足腰がアホみたいに動かない。(のかな?)  まあ、このへんはコメディチックに。  これからも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m
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    巻の五、陰陽の乙女と言われても。

    ――最高の布を織るためには、機織り女は、男を知ってはならない。 師匠でもある亡き祖母から、強く言われて育った里珠。 その言葉通り、十八になるまで、男も知らず、ただひたすらに機織りに熱中していたのだけど。 ある日、里珠の家の庭に落ちてきた男。如飛。 刑吏に追われていた彼に口づけられ、激しいめまいのような、嵐のような情動に襲われる。 けれど、それは一瞬のことで。もう永遠に彼には会わないと思ってたのに。 ――面を上げよ。 いきなり連れてこられた皇宮で。里珠を待っていたのは、如飛。 彼は、この国の新しい皇帝で。自分を支えてくれる〝陰陽の乙女〟を捜していた。 代々皇帝の一族は、庶民にはない魔力を持って国を治めていて。その膨大な魔力を維持するためには、身の内にある陰陽を整えなくてはいけなくて。乙女は、皇族と交わることで、陰陽の均衡を保つ存在。 ゆえに、乙女なしに、皇帝には即位できず、如飛は、自らの乙女を必要としていた。 「別に、お前をどうこうしようとは思っていない。ただこの後宮で暮らしてくれればよい」 そう、如飛は言ってくれて、里珠のために、新しい機と糸を用意してくれるけど。 (本当に、それだけでいいの?) 戸惑う里珠に、重ねて如飛が言う。 「愛してもないのに交わるのは、互いに不幸になるだけだ。俺は、国のためだけに誰かを不幸にしたくない」 里珠を想うからこそ出た言葉。過去にいた、悲しい乙女を知っているからこそ、如飛は里珠を不幸にしたくなかった。 それらすべてを知った里珠は、如飛の危機に駆けつけて――? 街の機織り女と力を操る皇帝の、真っ直ぐ一途な恋物語。 ―――――――  第五話です。  如飛、冕冠被っちゃったよ。即位もしてないのに。  言い訳としてつけとくなら、臣下の前で、(即位してないけど)皇帝らしく振る舞うために、とりあえず被っただけなんです。皇帝の日常用の冕冠。(そんなの、あるの?) 後日、即位の時には、もっと立派なものを被ります。きっと。そういうことにしておいてください。  あの玉ジャラジャラで顔が見えない――ってのをやってみたかったので、被らせただけです。(こっちが本音で、メイン)  今のこの国は、「昭和天皇が崩御されて、平成上皇が即位するまで」のようなそんな期間なんです。あれも、「すぐ即位!」じゃなかったのに、年号はすでに平成がスタートしてた。平成は始まってるのに、天皇は空位(即位はしてないからね)。そういう状態です。  古代においては、そういう「即位の儀式をしてないだけで、実質即位してるようなもん」期間が結構あるからね。天武天皇から持統天皇の間も、三年近くの空白がある。けど、その期間の支配者は持統天皇。(こ、ここに関しては、色々言いたい! 喋りたい!) そういう曖昧期間だと思っていただければ。  これからも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m
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    巻の四、後宮女儒、恐るべし。

    ――最高の布を織るためには、機織り女は、男を知ってはならない。 師匠でもある亡き祖母から、強く言われて育った里珠。 その言葉通り、十八になるまで、男も知らず、ただひたすらに機織りに熱中していたのだけど。 ある日、里珠の家の庭に落ちてきた男。如飛。 刑吏に追われていた彼に口づけられ、激しいめまいのような、嵐のような情動に襲われる。 けれど、それは一瞬のことで。もう永遠に彼には会わないと思ってたのに。 ――面を上げよ。 いきなり連れてこられた皇宮で。里珠を待っていたのは、如飛。 彼は、この国の新しい皇帝で。自分を支えてくれる〝陰陽の乙女〟を捜していた。 代々皇帝の一族は、庶民にはない魔力を持って国を治めていて。その膨大な魔力を維持するためには、身の内にある陰陽を整えなくてはいけなくて。乙女は、皇族と交わることで、陰陽の均衡を保つ存在。 ゆえに、乙女なしに、皇帝には即位できず、如飛は、自らの乙女を必要としていた。 「別に、お前をどうこうしようとは思っていない。ただこの後宮で暮らしてくれればよい」 そう、如飛は言ってくれて、里珠のために、新しい機と糸を用意してくれるけど。 (本当に、それだけでいいの?) 戸惑う里珠に、重ねて如飛が言う。 「愛してもないのに交わるのは、互いに不幸になるだけだ。俺は、国のためだけに誰かを不幸にしたくない」 里珠を想うからこそ出た言葉。過去にいた、悲しい乙女を知っているからこそ、如飛は里珠を不幸にしたくなかった。 それらすべてを知った里珠は、如飛の危機に駆けつけて――? 街の機織り女と力を操る皇帝の、真っ直ぐ一途な恋物語。 ―――――――  第五話です。  後宮女儒。鈴芳のことです。  後宮なんていう、女の園で働くんですから、それも乙女なんていう、すっごい身分ある人物にお仕えするのに抜擢されるんだから、幼くても気が強くないと、ってことで、鈴芳は気が強いです。男性であっても、手玉に取るし、グイグイ前に出る性分だと想像。(将来は夫を尻の下に敷くかも?)  でも、その強さはちょっと虚勢で、ホントはちょっと打たれ弱い、恋に夢見る、年相応の女の子……ってしたいなあ。してゆきたいなあと思っております。  これからも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m
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    巻の十三、枕を殴ってはいけません。枕で殴ってもいけません。

    ――最高の布を織るためには、機織り女は、男を知ってはならない。 師匠でもある亡き祖母から、強く言われて育った里珠。 その言葉通り、十八になるまで、男も知らず、ただひたすらに機織りに熱中していたのだけど。 ある日、里珠の家の庭に落ちてきた男。如飛。 刑吏に追われていた彼に口づけられ、激しいめまいのような、嵐のような情動に襲われる。 けれど、それは一瞬のことで。もう永遠に彼には会わないと思ってたのに。 ――面を上げよ。 いきなり連れてこられた皇宮で。里珠を待っていたのは、如飛。 彼は、この国の新しい皇帝で。自分を支えてくれる〝陰陽の乙女〟を捜していた。 代々皇帝の一族は、庶民にはない魔力を持って国を治めていて。その膨大な魔力を維持するためには、身の内にある陰陽を整えなくてはいけなくて。乙女は、皇族と交わることで、陰陽の均衡を保つ存在。 ゆえに、乙女なしに、皇帝には即位できず、如飛は、自らの乙女を必要としていた。 「別に、お前をどうこうしようとは思っていない。ただこの後宮で暮らしてくれればよい」 そう、如飛は言ってくれて、里珠のために、新しい機と糸を用意してくれるけど。 (本当に、それだけでいいの?) 戸惑う里珠に、重ねて如飛が言う。 「愛してもないのに交わるのは、互いに不幸になるだけだ。俺は、国のためだけに誰かを不幸にしたくない」 里珠を想うからこそ出た言葉。過去にいた、悲しい乙女を知っているからこそ、如飛は里珠を不幸にしたくなかった。 それらすべてを知った里珠は、如飛の危機に駆けつけて――? 街の機織り女と力を操る皇帝の、真っ直ぐ一途な恋物語。 ―――――――  第十三話です。  皎月さんって、どんな人なんだろう。  宦官なんだから、抜け目なく、虎視眈々と権力を狙ってるような気もするんだけど。(中華世界では、外戚と宦官が交互に権力を奪い合ってると教えてもらった)  如飛が前々から「妃は乙女のみにする」とか周囲に話してたのなら、その乙女の係に任命されたのなら、「おれ、もしかして権力待ったなし?」とか増長しそうなもんだけど。  娘以上に若い(子はいないだろうけど)鈴芳から、枕で殴られてます。  ちなみに。  皎月さんの名前は、「白豚、デブ」から。皎=しろい。白く美しい。月=つき。にくづき(部首)。どっちかというと、「肉」という意味で利用。そのまま「白豚」さんにしようかと思ったけど、中国語にすると「白猪」。それはいくらなんでもで却下。  これからも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m

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