概要
スーパーロボット大戦Zおよびその関連作品の世界観において、根幹をなすとされるエネルギーのこと。
正式名称はオリジン・ロー。星によっては「霊子力」などの呼称が使われる。
性質
根本的に通常のエネルギーと異なり、生産するのでも貯蔵するのでもなく、「引き出す」ことで運用される。
恒星に由来する破壊と再生の力がその正体であり、その中でも代表的な太陽は特に強い次元力を発する。地球はその次元力を引き出すのに最適な場所にあり、そこから見て太陽の通り道である黄道は次元力の流れそのものとも言い換えることが可能。
そして、黄道に位置する十二の星座、正確にはそれらを構成している星々の集まりはそれぞれに次元力を発しており、対応するスフィアによってそれを引き出すことが可能となる。
また、スフィアがなくとも星座を構成する星列は次元力を発しているらしく、カイメラのカオス・アングイスはへび遣い座の次元力を運用する目的で作られたマシンである。
本質
その本質はずばり、Zシリーズの世界において、万物全てに存在する魂の最小単位「霊子」を介した、意志力による事象の変換と制御である。
要するに因果律操作なのだが、恐るべき点として、目の前の事象を任意で書き換えることが可能。
ある物体AがAとして存在しているという事実を書き換えることで、全く別の物体Bへと変化させることもできるのである。
多元世界ではこのエネルギーへの理解が進んでおらず(多元戦争の時点でアサキム・ドーウィンとランド・トラビス、セツコ・オハラの衝突を経て「そういうエネルギーがある」ことがやっと判明した段階)、「超時空物理学」という新たな分野が開拓されている。
一方で並行世界やサイデリアルにおいては研究や実用化が進んでおり、積極的に軍事転用されている。
そして事象制御のからくりは何かと言うと、霊子に対する強制力である。
Zシリーズの宇宙は霊子が発する「存在しようとする力」と、それと対を為す「消滅しようとする力」に分かれており、前者が上回っていれば存在が続き、後者が上回れば消滅する。
次元力による事象制御はこれを操る、つまり霊子が「かくあるべき」と定義する事象に干渉することで行われるが、基本的には「存在しようとする力」の方が上回っているため、これが拒否した場合事象制御はできない。
これを引き出すためには意志力で引き出すか、機械的に引きだすかの二択がある。
後者の場合単なるエネルギーとしてしか使えないが、前者を選び、かつ次元力の神髄である霊子への働きかけを理解しているならば、無限無辺の力を操り、全ての事象をコントロールすることが可能。
言ってしまえばスフィアを始めとする機関は全て「次元力を効率よく取り出すためのデバイス」でしかなく、真理を体得してしまえば身一つであろうと、宇宙の果てであろうと次元力を使うことができるのである(スフィアの発揮する力が発展するごとに似通って来るのも同じ理由で、突き詰めればすべて「事象制御」に行きつく)。
このメカニズムが示す通り、次元力とは因果律においてあらゆる「因」を構成する万能の力と言える。
どんな結果をもたらすにしても、そこに至った理由が「次元力を使ったから」で説明できてしまうのである。