この項目はR-18に該当する内容が含まれます |
---|
概要
2019年1月、オンライン小説投稿サイト『小説家になろう ノクターンノベルズ』にて連載を開始し、2020年10月に完結。その後、おまけ話が投稿される。作者は絢乃氏。
正式名称『異世界ゆるっとサバイバル生活 ~学校の皆と異世界の無人島に転移したけど俺だけ楽勝です~』。
一二三書房のブレイブ文庫より書籍化。既刊5巻。イラストは乾和音氏が担当。
月刊ドラゴンエイジにてコミカライズ版が連載。既刊6巻。西尾洋一氏が作画を担当。
サバイバルオタクの主人公が学校の生徒・教師達とともに突如謎の島に転移し、そこで出会ったクラスメイト達とサバイバル(と性行為)しながら日本への帰還を目指す物語。
主人公達が如何にして過酷なサバイバル生活を快適に過ごすかがメインで、現代の機器や道具がほとんど通用しない島で様々なサバイバル術と原始的な方法を駆使して自給自足生活を送り、主人公達を襲う自然の猛威を無事に切り抜けるかが見所。
作中では主人公が徹底して争いを避けるため、サバイバルを題材にした作品としては珍しく敵対グループとの抗争どころか接触すら殆どない(ただし、主人公達が直接関わらないだけで暴力や欲望による恐怖政治や凌辱などの描写はある)。
コミカライズ版では、性行為自体はあるものの、原作で主人公が性交する場面はカット(おあずけに)されている。また、中盤からWEB版及び書籍版とは異なる展開になり始めている(原作で交流が無かったはずのグループと接触する等)。
あらすじ
サバイバル生活を夢見る高校3年生・篠宮火影は、居眠りをしていた時に自分と学校の皆とともに異世界にある謎の島に転移してしまう。
目が覚めると一人で見知らぬ洞窟に居た火影は、一人で行動を開始する。そんな中、偶然クラスメイトの四人の美少女と遭遇。彼女達と合流した火影は、自分のサバイバルに関する知識や道具を駆使してサバイバル生活を余裕で過ごし、そして美少女達と性行為をしながら日本への帰還を目指す。
登場人物
篠宮チーム
- 篠宮火影(しのみや ほかげ)
主人公。3年生。
サバイバル生活に強い憧れを抱くサバイバルオタク。将来、無人島暮らしをするためにサバイバルの知識と経験は豊富で、食用の野草やキノコの識別や原始的な火起こしのやり方、果てには畜産や農業にも精通している。いざという時のために学生鞄の中にはサバイバルグッズやサバイバルナイフを隠し持っている。一方で電子機器の扱いはかなり下手。
クラスカーストは底辺ではないが下の方で、大人気の忍者漫画の主人公と名前が一緒のため、カースト上位の者達からは「忍者」と呼ばれてからかわれている。
居眠りしていた時に転移し、洞窟で目を覚ます。最初こそ戸惑っていたものの、すぐにサバイバルが出来ると喜びすぐさま行動を開始し、その後すぐにカースト上位の女子グループの愛菜達と合流する。持ち前のサバイバルの知識と技術で彼女達から非常に頼りにされ、後に皇城チームから離れた者達も何人か仲間に迎えて日本への帰還を目指すチームのリーダーとして行動する。
高校生らしく性行為には興味を示しているものの自制しており、頼もしさから好意を持ったチームの女子達に性行為を求められるも状況が状況だけに当初は妊娠の可能性を危惧してフェラなどの性処理で済ましていたが、コンドームを持っていたことに気付いてからは性交もしている(コミカライズ版では邪魔が入ったり、直前になってヘタれるなど色々と逃している)。ちなみに、無自覚な巨根の持ち主(他の者が持っていたコンドームのサイズの小ささに不満をこぼしていた)。
- 結城愛菜(ゆうき まな)※メイン画像一番右の人物
カースト上位の女子グループのリーダー格。火影のクラスメイト。3年生。
カールのかかった薄いピンク髪が特徴(高校最後の夏休みに向けて染めた)。雑誌に載っていそうな美少女で、他の三人とともに皇城兄弟とよくつるんでいた。
島に転移した際、三人とともに森をさまよっていた時に火影と遭遇。火影とは皇城兄弟達と合流するまで行動するつもりだったが、彼の高いサバイバル術を見て感心して頼もしく思い、後に皇城兄弟達と合流しても三人とともに彼に付いていくことを決める(皇城兄弟には自分達が一緒なら火影を見捨てないという名目でと説明している)。当初は火影のことを花梨以外は「忍者」と呼んでいたが、すぐに名前で呼ぶようになる。
島に生息していた猿達に懐かれており、彼らに指示を出して手伝ってもらったりしている。
- 双川絵里(ふたがわ えり)※メイン画像一番左の人物
カースト上位の女子グループの一人。火影のクラスメイト。3年生。
見掛けが背が小さな黒髪ロングの清楚系の美少女のため、オタクグループからの人気が高い。だが、見た目とは裏腹に「パパ活」をしている(ただし、色目を使うが決して股を開かない)。
チーム内では調理を担当し、火影に漆の作り方を教えてもらい箸などを作る。
サバイバル術に長けた火影を見て好意を抱くようになり、最初に火影の性処理を行った。
- 二子玉亜里砂(にこたま ありさ)※メイン画像左から二番目の人物
カースト上位の女子グループの一人。火影のクラスメイト。3年生。
茶髪のポニーテールの髪型で、元気一杯で男勝りな性格。カラオケ店でアルバイトをしているが、バイトの先輩に犯されかけたことがある。「パパ活」に興味を示している。
釣りの楽しさに目覚め、チーム内では釣りで食料を調達している。
火影には好意的に接しているものの、犯されかけた経験から性行為には否定的。
- 新見花梨(にいみ かりん)※メイン画像右から二番目の人物
カースト上位の女子グループの一人。火影のクラスメイト。3年生。
青みがかった髪が特徴的(彼女は「地毛」と言い張っている)で、クールな性格。意外にもかなり博識な上に物事をすぐに覚える器用さがある。実は火影とは1年の時からクラスメイトなのだが、あまり会話をしたことがない。グループの中で唯一、火影のことを「忍者」と呼んでいない。
チーム内では博識さと手先の器用さから火影に次ぐほど頼られている。
- 朝倉芽衣子(あさくら めいこ)
手芸部部長の女生徒。3年生。
前髪パッツンの黒髪ロングの美人で、170cmと背が高くスレンダーな体格が特徴。
学校に居た時は寡黙で、どこか近寄りがたい雰囲気を持っていたが、実際は人見知りなだけで普通に話せる。
当初は皇城チームにいたが、チーム内で乱交が蔓延り、自身も妹の陽奈子とともに白夜達に迫られたことで貞操の危機を感じ、まだリーダーだった零斗に頼み込んで陽奈子と一緒にチームを脱退する(この一件で後にリーダーを乗っ取った白夜が一部を除いて脱退を厳禁とした)。その後、火影達を見つけるが、警戒して観察した後に安全と判断して姿を見せて合流する。
チーム内では手芸の実力を活かして陽奈子とともに衣類と寝具の製作を担当する。
火影に対しては学校の時から自分と同じく周りと浮いていたことからシンパシーを感じており、後に火影の最初の性交の相手(火影にとって童貞を捨てた相手でもある)となる(ただし、コミカライズ版では性交した時期まで話が進んでいるが、その描写はない)。
- 朝倉陽奈子(あさくら ひなこ)
芽衣子の妹。1年生。
小柄でおかっぱ頭が特徴。姉以上に人見知りな性格。姉と同等の手芸の腕を持ち、水泳も得意。
火影と一緒に素潜りで漁を行っていた際、火影が襲来してきたサメを撃退したのを見て好意を抱く。
- 鷲嶺・ソフィア・麗奈(わしみね ソフィア れいな)
皇城グループを超える世界最大企業・マイクロンソフトの令嬢。2年生。
世界長者番付の常連ヒル・ヘイツの娘。ハリウッドスターのようなブロンドのカールヘアーのハーフの美少女で、権威と付き人の天音の存在もあって白夜ですら手を出せない存在。
当初は教師チームに加わった後に皇城チームと合流し、階級は天音とともに最高の1位だったが、リーダーを乗っ取った後の白夜の行動を見てリーダーとしての資質に疑問を感じ、天音とともに脱退(朝倉姉妹の脱退後、より脱退に厳しくなった白夜も二人は目の上のタンコブだったため、あっさり快諾する)。
その後、火影と絵里と遭遇して彼から勧誘を受けると、天音から信用に値すると評されたことでこれを承諾し合流する。
チーム内では芽衣子と陽奈子とともに手芸を任される。天音がそばを離れている時は外に出ないことにしている(外に出ると天音が自分から離れず仕事をしないため)。
- 鬼龍院天音(きりゅういん あまね)
ソフィアの付き人兼ボディーガードの女生徒。2年生。
鬼龍院家は代々ヘイツ家の警護を務めており、ソフィアを守るために戦闘の英才教育を受けているため、白夜ですら敵わないほどの実力を持つ。一方で、戦闘以外のことは壊滅的に下手。
火影達の偵察には気付いていたが、ソフィアがより快適に過ごせることを優先して白夜に知らせず放置していた。
チーム内では狩猟や偵察を任されているが、基本的にソフィアのそばを離れようとしない。
- 小野詩織(おの しおり)
瓶底メガネと両サイドの三つ編みの地味な女生徒。3年生。
その見た目から「妹子(小野妹子と地味さを表す「芋」という呼び方を掛けたもの。)」とあだ名されていたが、その正体は実家が営む人気美容院「Oh NO!」のカリスマ美容師(だが、まだ国家資格は取っていない)で、メガネを外して髪を解くとかなりの美女。ちなみに、メガネはウェアラブル端末搭載の伊達眼鏡で、これでカンニングをしていた。
当初は皇城チームに属し地味な外見のままだったため階級は最底辺の5位(そのおかげで犯されずに済む)だった。白夜の死後、現状に耐え切れず脱走し、一度は生きることに絶望し首を吊ろうとして失敗したところを火影達に発見される。コミカライズ版では、病人の看病と世話をさせられるが手に負えないと零斗達に相談するも取り合ってもらえず、後に零斗が白夜を射殺する現場を目撃し、その零斗が嘘ついて自身を正当化し周りも嘘を気付きながらも同調する光景で誰も信じられなくなって脱走し、絶望のまま首を吊って自殺を図るが直後に火影達に発見され、心肺蘇生で生き返る。
その後、火影達に誘われて彼らの住処を訪れて皇城チームとの段違いな快適さに驚愕し、生きる希望が湧いたことで火影チームに合流する。チームで最後の合流者。
チーム内では、メンバーの散髪を担当している。
コミカライズ版では、文芸部所属であることが判明する。
- 田中万太郎(たなか まんたろう)
漫画研究会会長の男子生徒。3年生。
メガネをかけた小柄のヒョロガリの所謂オタク系で、学校では白夜などにいじめられていた。「ござる」など武士口調で話す。ちなみに、漫画研究会は自分と影山しかいない。
島に来た当初は皇城チームにいたが、そこでもこき使われており、階級も5位だったため、雑用や盾に使われるなど奴隷同然の扱いを受けてきた。
白夜と中崎が一騎打ちをしている隙に影山とともに脱走し、その後火影と芽衣子に見つかり、偵察と疑われたが必死に脱走したことと皇城チームの現状を教えて弁明し、無事に合流する。
だが、合流したものの何をやらせても人並み以下しか仕事が出来ず、得意とするパソコンもここでは無意味だったが、単純作業を黙々とこなせる利点から材料の収集や加工作業を任される。
- 影山薄明(かげやま はくめい)
漫画研究会副会長の男子生徒。2年生。
田中とおなじ小柄のヒョロガリで、語尾に「やんす」と付ける。非常に影が薄い。中学の時は陸上部に所属し、長距離選手だったため足の速さとスタミナがある。
当初は皇城チームに属し田中と同じ階級は5位で、後に田中と一緒に脱走し、火影チームに合流する。
田中同様に人並み以下しか作業が出来ていなかったが、元陸上部の脚力とスタミナ、そして影の薄さを活かして他チームへの偵察を任される。
- 高橋マッスル(たかはし マッスル)
筋骨隆々の男子生徒。2年生。
全日本高校生ボディビルディング大会で総合6位の実績を持つ。常に筋肉を強調し、下の名前を聞かれても「マッスル」としか答えない。実は他校に彼女がいる。
当初は皇城チームに属し階級は3位だったが、白夜のやり方が気に喰わず脱走。その後、亜里砂と田中と遭遇し、勧誘を受けて火影チームに合流。
持ち前の筋肉で力仕事を任される。
- 水野泳太郎(みずの えいたろう)
筋肉質の爽やかな男子生徒。3年生。
高校生ながらトライアスロン日本代表に選ばれるほどの学校一のスポーツマン。火影とは1、2年生の時の同級生。火影ほどではないがサバイバルの知識がある。
当初は皇城チームに属し階級は3位だったが、白夜のやり方が気に喰わず脱走。その後、芽衣子と影山と遭遇し、勧誘を受けて火影チームに合流。
合流してすぐに自分達がいる島の外に別の島があることを教えられると、その島に自分が泳いで渡って偵察することを提案し、二週間を目途に戻ることを告げて泳いで行った。しかし、約束の二週間が過ぎても戻らず、生存が絶望的と一同が考えていたが…。
コミカライズ版では、おかっぱ頭で釣り目のクールな性格になっている。
- 吉岡田友則(よしおかだ とものり)
ヒョロガリで爆発したような天然パーマの男子生徒。2年生。
第4級アマチュア無線技士の資格を持っている。語尾に「どうぞ」「オーバー」(無線用語で「話し終えた」という意味)と付ける。
当初は皇城チームに属し階級は5位で、その後は脱走。その後、花梨と陽奈子と遭遇し、勧誘を受けて火影チームに合流。
田中同様に人並み以下しか作業が出来ていなかったが、実は設計図を描くことが得意で、住居や船の設計を任される。
コミカライズ版ではかなり小柄な人物として描かれている。
- リータ
島に生息していた猿。愛菜が命名。何故か愛菜に懐いており、彼女の胸を堪能するなどスケベな性格。猿達のリーダー格で、愛菜の指示を素直に聞いて色々と手伝っている。
皇城チーム
- 皇城零斗(すめらぎ れいと)
日本屈指の大企業・皇城グループの御曹司の双子の兄。3年生。
弟の白夜とともに勉学運動共に学内トップの成績を誇る。知的で爽やかな印象とカリスマ性を持つ。故に火影の様な凡人と見做した者や愛菜の様に自分に従わない者を見下す選民思想の傾向があるものの、弟と比べれば遥かに良識的な思考の持ち主。その一方で火影の様にサバイバルが長期化する事を想定もせず、本当に来るかも定かでない救助が来ることを勝手に確定しているかのように、楽観的に事を構えるばかりで日々浮き彫りになる自分達の生命さえも左右する深刻な諸問題(食糧、住処、秩序等)についても、その場を凌ぐ事ばかりに徹し、具体的な打開策を考えないその姿勢は、極限的な状況下における統率者としては適正ではないといえる。
また愛菜からは、合流を拒絶した火影を救助が来た暁には見捨てようと目論んでいる事を指摘されていたが、その際に言葉をつまらせていた事から本当にそのつもりであったと火影は察している。
日本有数の大企業の御曹司だけあって、弟とともに拳銃の携帯が認められていたり、誘拐対策で特殊な信号が出て居場所を知らせれる機能を備えた特別製のスマホを所持するなど、所謂上級国民である。
島に転移されると、リーダーとして他の生徒や教師達を集めてチームを形成して、上述した特別製のスマホを使って救助を要請して、待つことを決める。その際、秩序を第一に考え、チームに属することを拒否したり、脱退を希望する者達には(見下しはするものの)特に咎めず意思を尊重する。また、後に白夜の想起した階級制には賛成したが、女生徒への扱いには反対した。だが、白夜が男子生徒の支持を集めてリーダーを乗っ取った事でチーム内の風紀が著しく悪化した事から対立するようになる。
チームは最大で200人以上いたが、自身も含めほとんどがサバイバル術に乏しく、原始的な火起こしすらも出来ていない(燃料に限りがあるライター頼み)上に、食料は食用の野草やキノコを判断出来ないため専ら狩猟でしか確保する術が無い。また、大所帯が仇となって慢性的な食糧と住処不足に陥り、洞窟も階級上位しか使用出来ず暴風雨で大半が雨に晒されて病気を蔓延させてしまい、病死と脱走が相次いでわずか10日で160人にまで減らしてしまう。
やがて、一向に救助がやってこない事への焦燥感や、チーム内で募る不平不満や病気の蔓延などで秩序が崩壊寸前になるなどして精神的に追い詰められたのか、ついに対立していた白夜を射殺するという暴挙を起こす(しかし、彼を殺したことに罪悪感があったのか、白夜を埋葬している際、涙を流しながら必死に自分を正当化するように言い聞かせていた)。コミカライズ版では、白夜が洞窟にいた病人達を殺して火を放つという凶行を及んだ際、チームの主導権を取り戻すチャンスとばかりに彼を射殺し、騒ぎを聞き駆け付けた一同に病人達を殺した白夜と諍いを起こして誤って撃ったと説明し正当化した。
さらに白夜の側近の笹崎達40人(と笹崎達に加わらなかった10人)が離反して100人程にまで減らす(コミカライズ版ではまだ息があった白夜が笹崎に真相を言ったことで疑われたところ、他の生徒達を味方につけて笹崎ら白夜の取り巻き達を追い出した)。自分に付き従った者も大半が弱者か病人ばかりだったが、一度襲撃していた笹崎達を拳銃と気迫で退散させ、その後自ら笹崎達のアジトに出向いて襲撃しアジトを奪う。
しかし、その後の長期間の暴風雨を乗り越えることが出来ず、チームは全滅し、自身は住処の洞窟の奥で空の拳銃を握りしめたまま衰弱死(火影や天音は「拳銃で自殺しようと試みたものの残弾が尽きており、そのまま力尽きた」と予想していた)するという哀れな最期を遂げる。
- 皇城白夜(すめらぎ びゃくや)
皇城グループの御曹司の双子の弟。火影のクラスメイト。3年生。
兄とは違い粗暴でワイルドな雰囲気を持つ。腕っぷしだけなら兄よりも上。兄以上にカースト下位の者達を見下し虐げていた。学校にいた時も火影をからかっていた。
島に転移されると、己の欲望をむき出しにし、暴力と性欲による恐怖政治を始める。1位を頂点とする5位までの階級制や女生徒による性処理の強要を掲げ、(後者の方で)男子生徒達から支持を得たことでリーダーの座を奪取。その後、虎を発見すると集団で狩りを行い、5位の生徒達を盾にしている隙に一斉に虎を木の槍で刺して殺し、力を誇示していた。後に女生徒を大勢引き連れた教師グループが加わると、零斗と同じく女生徒を尊重しない方針を反対する清き理由と、教師という立場を名目にしてリーダーの座を取って代わる事を目論むゲスい理由の清濁それぞれの思惑から反目されるが、それに対して決闘による争奪戦を提案する事で殆どの教師達を尻込みさせ、尚も自分に挑もうとしてきた体育教師の中崎を一騎打ち(に見せかけた騙し討ち)により射殺する事で、反抗分子を完全に無くすが、それに伴い零斗とも対立するようになる。
しかし、彼も兄同様にサバイバル術は乏しく、支配と性行為しか考えていない。一度だけ会遇した火影が零斗に今後のプランについて尋ねた時も、その態度が気に入らず理不尽に逆上するだけで自らは何のプランも考えていなかった。また、愛菜達の事も端から性行為の対象として狙っていたようで、彼女達が皇城チームへの合流を拒否して火影と行動を共にすると返答した際にも同様に逆上していた(なお、ソフィアによるとよくお気に入りの愛菜のことを話題に出しており、火影も近々襲って来るのではと危惧していた)。そのため、自分や側近・お気に入り達を優先して他のメンバーを蔑ろにする行動(5位などの生徒を狩りで盾にしたり毒見をさせるなど)でチーム内の秩序を崩壊させていき、ソフィア達にリーダーの素質を疑問視される。
そして、ついには対立を深めた零斗によって射殺されるという呆気ない最期を遂げる。
コミカライズ版では、病人が収められている洞窟で病人達を殺して火を放つという凶行を起こして直後に零斗に撃たれるが、まだ息があったようで零斗の拳銃を掴んで離さず、駆け寄った笹崎に真相を打ち明けると、そのまま笹崎に抱えられて追い出される。
- 笹崎大輝(ささざき だいき)
白夜の腰巾着の不良男子生徒。3年生。
タバコ臭いチャラ男で、前から愛菜グループ(特に花梨)にしつこい迫っていたため彼女達からの評判は最悪だった。島に転移した後も白夜同様に性行為のことしか考えていない。
白夜の死後、最初こそは零斗に従っていたもののすぐに不満を抱いて元白夜の側近達や優遇を受けていた者40人とともに零斗から離反して独立する。コミカライズ版では、撃たれた白夜から真相を聞いて零斗を疑うが、日頃から酷い扱いをしていた生徒達から不満と怒りを抱かれていたことが災いして他の取り巻き達とともに追い出される。
しかし、付き従った女子の少なさに不満を抱き、メンバーの大半が階級上位の者だった事から殆どが健康体だったため、零斗を殺して女子を得るべく一度は零斗チームを襲撃するが、零斗の拳銃と気迫に怖気付いて撤退する。再度襲撃を画策するものの先に零斗に襲撃され、何とか逃れるが側近2人を殺された上にアジトを手放さざるを得なくなる。
その後、新たな住処の洞窟を見つけるも長期間の暴風雨を乗り越えることが出来ず、メンバー全員とともに衰弱死する。
その他
- 中崎(なかざき)
学校の体育教師。今作品で唯一名前付きで登場した教師である。
web版では元軍人(自衛官?)、コミカライズ版では格闘技経験者と称され、田中の私見だと「上に立つのは教師であるべき」と考えるゲスい側の人間と評されていたが真偽は不明。
web版では皇城チームに合流した男は基本4位階級からスタートな中、唯一の3位階級からのスタートを許されるなど白夜からはそれなりに一目置かれていた。
当初は教師チームに属し、その後に皇城チームに合流するも、上述の思想から「教師がリーダーになるべき」と主張し反抗、白夜が提案した一騎打ちによるリーダー争奪戦に唯一立候補して白夜と一騎打ちを行うが、素手による決闘と勘違いしていた事が仇となり、半ば騙し討ちされる形で拳銃で撃たれ死亡する。
彼の死に様を目の当たりにしたチームのメンバーは他の教師達も含め全員皇城兄弟(特に白夜)に従順する事を選んだ。
- 第3グループ
白夜の死後、零斗チームから離反し、笹崎チームにも属さず独立した10人のグループ。
女子は水泳部の2年生1人だけ。その後、新たに脱走した男子1人が加わるが、誰もサバイバル術を持っていないためすぐに飢えと絶望の極限状態に陥り、ついにはタガが外れて唯一の女子に集団強姦する凶行に出る。その後、わずかな希望に縋って粗末な筏で海に出るが敢え無く難破し全員が溺死して海岸に打ち上げられる。
なお、強姦された女子は犯されたことに絶望し自ら首を吊って命を絶った。その後、火影と愛菜に発見され埋葬された。