概要
朝鮮人民軍の正式採用ピストルで90年代に存在が確認された。
特に金正日総書記が将校への贈答用として直接手渡している銀メッキで主席の直筆サインと花のエングレーブが入った名誉贈呈モデルが有名である。
基本的にはCz75 PreBのコピー品で違いとしてはスライドの刻印が全て省かれ、代わりにスライドストップの隣に「백두산(白頭山)」の刻印がある。
元々はチェコが金正日総書記にCz75をプレゼントしたことが始まりであり、1発撃って即決で気に入りコピーを作らせることに決めたのだとか。
採用当初は最新鋭のピストルであったため主にエリート将校に配備されていたが、現在では特殊部隊にも配備が行われており工作員が装備していることもあるが、一般兵への供給は進んでいない様子。
北朝鮮銃器にありがちなデッドコピーとは少し異なり、そもそも根本的にCz75はチェコが特許を申請しなかったため、無許可でどこの国がコピー品を作ろうが何のお咎めもなかった。
名誉贈呈モデルは金正日と金正恩時代ではエングレーブのデザインが異なっている。
また、メッキが施されていないモデルも存在している。
2018年には上記の名誉贈呈モデルが一丁紛失し、北朝鮮軍が大騒ぎになったのだとか。
大韓民国国家安全企画部では一部で鹵獲した白頭山拳銃のテストを行い、性能はかなり悪い物であったという噂があるが、もし仮に行われたとしてもわずか数丁のテストであるため、全体を証明できるものではなかった。
現在は独自の改良が施されノリンコNZ85Bを組み合わせたような外観で全体的に角張っており、グリップは木製、撃鉄はリングハンマーとなり、マガジンバンパーが設けられマニュアルセーフティが大型化されている。
こちらの最新型モデルにも記念贈呈用モデルが存在している。
またこのモデルは北朝鮮国内にあるメアリ射撃場で25歳以上であれば日本人でも撃つことが可能な模様でもし北朝鮮旅行に行った場合は記念として撃ってみるのも良いかもしれない。
昨今の韓国映画では作品に北朝鮮が登場することが以前よりも増え、より繊細なディテールにこだわるようになり白頭山拳銃としてスクリーンにCz75を出す場合が増えた。