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オートマチックピストル

おーとまちっくぴすとる

拳銃と言われてすぐ思いつく、スライドを持ち、箱型のマガジンを用いるものが代表格。
目次 [非表示]

概要

殆どの機種において発射時に発生するガス圧や反動を利用し、自動装填機構を作動させる。


引金機構、撃鉄・撃針機構、作動方式、閉鎖機構の種類によって更に細分化される。

作動方式の種類

  • シンプルブローバック
    • 発射時に発生する薬莢の底面へ掛かるガス圧(包底面圧力)を利用してスライドを後退させる方式。自動機構としては単純明快な機構ではあるが、閉鎖する力がスプリングとスライドの質量に依存している為、弾薬の装薬量によっては銃身内で装薬が燃焼中の状態で薬室が解放してしまう(早期解放)の危険性がある。
    • ハンドガンの設計では、強力なスプリングやスライドの大質量化、減圧対策を採らない限り、9x18mm弾辺りが限界と言われている。
  • ブローフォワード
    • 前述のブローバックとは逆に銃身が前進する方式。銃身が稼動するために命中精度が劣る、マガジンからの供給が困難で構造が複雑化する、と様々な欠点がある。
  • ディレード・ブローバック
    • 前述のブローバック機構に減速機構を追加した物。銃身内にガスポートを設け、スライドの前方向へ圧力をかける構造のピストンへガスを流し込んだり、減速カムやローラー等のブレーキ機構でスライドの後退速度を減殺する。
  • ショートリコイル
    • 発射時に発生する「反動」を利用し、銃身とともにスライドを後退させてその後にスライドと銃身を別々に稼動させる方式。今日に於いてもっとも普及した自動拳銃の機構。
    • ブローバックと異なり、包底面圧力で薬室が解放しないように閉鎖機構が追加されており、銃身が固定されずに稼動する構造となっている。比較的圧力の大きな弾薬に対応する為の設計となる。
  • ガス・オペレーション
    • 発射時に発生するガス圧を利用し閉鎖機構を解放し、スライドを後退させる方式。本来はライフルなどに用いられる機構であるが、前述のショートリコイルでは、設計の難しい大口径・大威力拳銃弾を利用する為にハンドガンでも用いられる。

撃発方式の種類

  • ハンマー式
    • ファイアリングピン後部を叩く為のハンマーがある方式。ハンマーは外部に露出したものが殆どだが、服等への引っ掛かりを防いだりハンマーが起きた際の内部機構部の露出による異物の侵入を防ぐために内蔵したインナーハンマー式もある。
  • ストライカー式
    • ハンマーを介さずファイアリングピンを直接作動させる方式。インナーハンマー式同様に外部から直接操作をすることができない。
  • オープンボルト式
    • ハンマーではなくスライドやボルトキャリア等を後退状態でロックし、引金を引くことで開放されて前進、装填と同時に激発、発射する方式。
    • ブローフォワード式ではトリガー操作で銃身を前進させ、後退する勢いで激発させる方式を取っていたものもあった。
    • SMG汎用機関銃などで採用されている機構だが、常に薬室開放状態で携行しなければならない、スライド等が後退状態が常となるため銃が大型化するといった欠点があり、フルオート射撃を常用しない拳銃ではオープンボルト式を採用する利点がない。
    • SMGベースの自動拳銃というならともかく、まともなメーカーの製品では採用されていない。

トリガーメカ(引金機構)の種類

  • シングルアクション(SA)
    • 薬室への初弾の装填動作においてハンマーまたは撃針を通常位置から撃発準備位置まで手動で移動させ、引金を引くことで撃発させる機構。引き金を引く距離が最小に設定できる=射撃精度の向上という利点がある反面、装填状態での携行という面においては安全装置等に注意を払う必要がある。
    • ハンマーに指掛けが付属し、撃針が慣性前進する種類の物であれば、薬室に弾薬が装填された状態でも撃鉄を指で押さえながら引き金を引くことで、撃発させずハンマーを戻すことも出来る(しかし、安全性の面からこのような行為は論外である)。
    • 薬室装填済み・ハンマーダウン状態で射撃を行う場合は指でハンマーを起こす必要があるため、即座に射撃を行うことはできない。
    • 有名なもの:M1911ルガーP08デザートイーグルTT-33
  • ダブルアクション(DA)
    • 薬室に弾薬が装填されていれば、ハンマーが落ちた状態にあっても、トリガーを引くことにより、ハンマーが通常位置から撃発準備位置まで後退し、そのまま撃発される作動機構。後述の変則ダブルアクションの登場により、コンベンショナルDA(またはクラシックDA、トラディショナルDAなど)と呼ばれることもある。
    • SAの物より必然的にトリガーリーチ(引金を引く距離)が長くなり、トリガープル(引き金を引く力)が重くなるため、トリガーの引き方に注意を払わないとガク引き(トリガー操作により銃がぶれて狙いが外れる事)をしやすく、SAに比べて集弾が散りやすい傾向がある。反面、装填状態での安全性に関してはSAのものより高く、DAリボルバーに慣れた射手でも扱いやすいという利点もある。
    • 代表的な機種ではDAとSAを両方の機構を持っている物が大半であり、その大半のモデルにおいてデコック・レバーというハンマーを安全に戻す為の安全装置兼用レバー部品が付属する。
    • 完全なDA機構のみのオートマチックというのは、カーアームズK9のような撃針式を除けば、ハウスプロテクション向けオプション・モデルや護身用小型オートに限られる場合が多かったが、誤発射等への対策としてハンマーダウンでの携行を必須とする規則を採用する法執行機関や警備会社が増えており、採用銃は少しづつではあるが広がりつつある。
    • 有名なもの:M92FワルサーP38USPP250
  • 変則ダブルアクション
    • ハンマー等を激発準備位置まで完全に後退させずに途中で止め、トリガー操作によって完全に後退するSAとDAの中間と言える機構。
    • 機構により差があるものの、DAよりトリガーリーチが短い物が多く、ガク引きが起こりにくい。また、完全に後退した状態ではないために装填状態の安全性に関してはSA程ではないがDAよりは安全性が高いものが多い。
    • 多くのものはストライカーが前進状態となっていたりハンマーが落ちている場合はトリガー操作によって動かすことが出来ず、不発等の際には一度スライドを動かして(構造によっては薬室内の弾を排出するほど後退させる必要はない)待機位置まで持っていかなければならない。(最も必要のないデコッキング機構を採用したものはないため、不発であったり初弾装填のためであったりとスライドを動かす必要があるが)
    • 主にハンマーが露出していないインナーハンマー式やストライカー式に使用されている。
    • 有名なもの:グロック17SIG P226DAKワルサーP99QA

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