「アメリカ人、これをピストルだって言うの!?」
(ドールズフロントライン・グリフィン情報局2周年記念特番の一〇〇式の言葉から引用)
概要
ARピストルとはセミオートオンリーで銃身をピストルサイズまで短くし、ストックを取り除いたAR系列の銃を指す。区分としても拳銃に位置する。
このARピストルで日本で最も有名なモデルはパトリオットだろう。
拳銃扱いであるため、ライフルに比べて取られる税金なども少なくアメリカでは人気の銃カテゴリの一つである。
多くはバッファチューブにスポンジカバーが付いているモデルや伸縮ストックを装着できなくしたモデルだが最近ではスタビライザーブレースを装着したモデルも多い。
これを装着することで特別な手続きを踏まずに見た目を損なわない疑似的なショートバレルライフルを所持することが可能である。
もちろん法律上でアッパーレシーバーは銃として登録されない為、16インチ以下のショートバレルライフル用のアッパーレシーバーを別で購入してARピストルに装着するのは完全に合法である。
また、民間向けモデルの中にはSBRのストックをスタビライザーに変更し、ピストルとしてバリエーションを出しているものも存在する。
アメリカで民間用に発売されたAR-15ベースの「PDW」のほとんどはこれに属する。
曲銃床仕様のAR-15もピストルバージョンが出ており、SCR Pistolはまるでソウドオフショットガンのような見た目となっている。
また、ストックレス若しくはスタビライザーブレースが付いている短銃身のAKのセミオートモデルはAKピストルとして扱われる。
口径拡大され、AR-10のような7.62×51mmNATO弾を使うモデルも上記の条件が当てはまればピストルとなる。
また、ARピストルは法律上、グリップが一つまでと制限がかけられているため、フォアグリップを装着することが実質禁止されている。
どうしてもフォアグリップを付けたい場合はロアからグリップを外すしかないがそんなことをしてまでフォアグリップを付ける必要性は皆無である。
代わりに、フィンガーストップやハンドストップと呼ばれる指を引っ掛けることでハンドガードを握りやすくするものやアングルグリップと呼ばれる斜めの角度に握りやすくするものは縦の反動を制御しやすくするグリップ扱いではないため装着可能である。
だが、2021年6月17日に法律に変更が加えられ、16インチ以下でもスタビライザーブレースを装着していて、尚且つ4つ以上のセクションに抵触していればライフルになる、という規制が加えられた。
そのため、スタビライザーで頬付けして構えるのは完全に合法になったが、その分支払う税金が増え、これをもってピストルとは定義されなくなった。
ただし、DRACOショーティやH&KSP5、スコーピオンEVOピストル等は今まで通り、スタビライザーブレースを装着してピストルとして所持可能である。
そして2023年1月13日にATFの最終規則が公開され、これをもってスタビライザーブレースが装着された銃はショートバレルライフルとして扱われることが決定した。
余談
カナダではライフルのマガジン内の装弾数は5発までと決められているが拳銃では10発までとなっている為、ARピストル用のマガジンを使用すればフルサイズのAR-15の装弾数を10発まで増やすことができた。