概要
TEC-9はスウェーデンで開発された銃。アメリカ合衆国ではオートマチックピストルに分類される。TEC-9は初期のセールス名からとられた俗称で、構造・正式名は度々変わっている。
元々は9mmパラベラム弾を使用する低価格な軍用短機関銃「MP-9」として開発されたが、採用する国は現れなかった。
このため、設計を改めてセミオート拳銃としてアメリカで販売されることとなった。
とはいえ、拳銃としては大柄で、メカニズムも精度の望めないオープンボルトファイアと商品としては訴求力に乏しく、安い価格と装弾数が多いマガジンだけが光っていたかに見えた。
ところが、短機関銃由来の作動システムは簡単にフルオートに改造できるために、乱射事件や犯罪組織の抗争で多用され、暗いイメージの付きまとう銃となった。
- 特に有名なのは1999年に発生したコロンバイン高校銃乱射事件で、実行犯の生徒二人の内の一人が使っていた。
結局、当局の指導を受けて構造や名称の変更を何度か行ったにもかかわらず生産が停止され、メーカーも倒産した。
生産停止までに、KG-9、TC-9、TEC-DC9、AB-10などと名称が変わっているが、「TEC-9」はこれらの総称あるいはTEC-DC9の略称として用いられることが多いようである。
仕様
全長 | 317mm |
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銃身長 | 76mm |
重量 | 1400g |
弾薬 | 9mmパラベラム弾(9×19mm) |
装弾数 | 10/20/32/50発 |