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百合文芸

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ゆりぶんげい

公式企画『コミック百合姫×pixiv 「百合文芸小説コンテスト」』への参加の際に必要となるタグ。

はじめに

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イベント概要

『コミック百合姫×pixiv「百合文芸小説コンテスト」』とは、2018年11月19日(月)より始まったpixiv公式企画である。

応募期間

2018年11月19日(月)~2019年1月27日(日)23:59まで

関連タグ

百合文芸2:第2回専用タグ

公式企画

企画概要

▼企画目録

https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=71726147

▼応募作品一覧ページ

https://www.pixiv.net/novel/contest/yuribungei

▼関連サイト

コミック百合姫

http://www.ichijinsha.co.jp/yurihime/

pixivFANBOX 都丸ちよ・柳原利香のアレコレ!

https://www.pixiv.net/fanbox/creator/31438994

書泉百合部公式Twitter

https://twitter.com/shosenyuribu

受賞作

大賞

  • ラブソングを叫ぶワケ

     軽音学部に所属する高校2年生の黒沼あさぎ(くろぬま あさぎ)は、目以外はブサイクな自分の外見が嫌いだった。  自作のラブソングを聴きながら下校していた黒沼は、駅のホームで片想い相手であるクラスメイトの美少女・愛田美波(あいだ みなみ)が先輩に告白してフラれた現場に遭遇してしまう。慌てて立ち去ろうとした黒沼だが、愛田から「話し相手になってよ」と言われて、待合室で彼女の話を聞くことになる。 「先輩に好かれるためにしてきた努力は無駄だったのかな」と泣く愛田に、黒沼は「そんなことない」と答える。告白する勇気を出すだけで偉い、無駄なんかじゃないという黒沼の言葉に愛田は慰められて泣き止んだ。  黒沼は愛田に「黒沼がいつも聴いている音楽を自分も聴きたい」と言われ、イヤホンを半分こして聴く。愛田は黒沼の曲を好きだと言ってくれた。このまま別れるのは嫌だと思うが言葉にできない黒沼。すると、愛田からカラオケに行こうと誘われ、黒沼は了解する。  二人はその後カラオケに行き、ゲームセンターで仲良く遊んだ。  帰り道、黒沼は愛田のことを勘違いしていたと語り、「自分には何もいいところがないから愛田のことが羨ましかった」と嫉妬心を打ち明けてしまう。愛田はそんな黒沼を最低と言いつつ、素直なところは嫌いじゃないと言う。そして愛田は、「自分には何もいいところがない」という黒沼の言葉を否定するように、「こんな綺麗な目、してるじゃん」と告げた。  黒沼はその言葉に、愛田を好きになったきっかけを思い出した。1年前、マスクで顔を隠して文化祭のステージで歌った黒沼は、終了後に愛田から「綺麗な目してますね」と声をかけられていた。それ以来、黒沼は愛田を目で追うようになったのだ。  その後、愛田はカラオケで黒沼が先ほど駅のホームで聴いた歌を歌ってくれなかったことに不満を漏らす。自分が作った歌であることを言い出せない黒沼は言い訳を重ね、妥協点として「あなただけのための歌」というタイトルのみを教えた。曲名を聞いた愛田は黒沼に気があるような微妙な態度を取る。黒沼は一瞬期待するが、すぐに有り得ないと思い直す。しかし、そのせいで愛田に何か隠していることを見抜かれ、先ほどの曲が黒沼の作った曲であると言い当てられてしまう。愛田になぜ隠していたのかと問い詰められた黒沼は、恥ずかしかったからだと答える。「自分も、この歌も、ゴミみたいなものだ」そんな黒沼の言葉に、愛田は「私は好き」とはっきりと言う。そして、黒沼も本当は自分の曲が好きなのにどうして嘘をつくのかと迫る。黒沼は誰もが愛田のように強くないと反論し、すべてを持っていて何でも叶うくせに分かったようなことを言わないでと口にしかけるが、愛田も好きな人にフラれたばかりだということを思い出す。  黒沼の歌が好きだったからつい熱くなってしまったと愛田に謝られ、黒沼の怒りも収まる。「自分の気持ちばかりを口にして相手を推し量れない二人は似た者同士である」と愛田に指摘され、黒沼は自分たちが届かない「好き」で繋がっていることを悟る。そして、黒沼は自分の歌に対する想いを誤魔化すのをやめ、「あなただけのための歌」が誰を想って作られた歌なのかということを、その歌が好きだと言ってくれた愛田に向かって告げるのだった。
    17,260文字pixiv小説作品
  • 百合姫賞

  • サリーとアンの秘密

    【後日談UPしました:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=14960317】 朝、目を覚ますと、見知らぬ女の子になっていた。 私は本来、背が高く、ゆえに猫背で、地味で根暗な高校生、山内杏として埼玉北部に暮らしていた。 しかしある夏を境に、背が小さく、身体のどこもかしこも柔らかく、髪の毛もふわふわロングウェーブで、憧れの女子校の制服に身を包む天野沙璃に変身を遂げていた。 これは、多分、夢だ。 ――夢なら、じゃあ、いいか。 そう思っていた。 沙璃の生活は、山内杏のときとは比べ物にならないほど恵まれていて、優しくて、豊かで、気に入っている。 でも……本当の天野沙璃は、どこにいってしまったのだろう?  私が沙璃の身体にいるように、今、山内杏の身体のなかには、沙璃がいるのだろうか。 本当の沙璃は、山内杏の人生をどう感じているのだろう……。後ろめたさを覚えた私は、偶然、駅の本屋でその少女に出会う。――山内杏。本来の私の身体。ということは、今はその中に、本当の沙璃がいるはずなのだ。怖くなった。でも、彼女は私を見つけて、目をまんまるにして、笑ったのだ。にっこりと。 これは、入れ替わりをきっかけにして出会ったサリーとアンが、生涯の友になる、二人だけの秘密のお話。
    17,346文字pixiv小説作品
  • なにうじうじしているんですか、このいくじなし!

     鈍感な中3のお姉ちゃんが丁寧語の小5の従妹に「なにうじうじしているんですか」とか「いくじなし」とか言われる系のお話です。  亜希奈と紗綾は従妹同士。いつものようにジュニアアイドル事務所に迎えに行った亜希奈は紗綾から「遅いんですけど」と冷たい仕打ちを受ける。しかしそれは紗綾の不器用な愛情表現だった。  相変わらず、自分の恋心を気づいてくれないあまりにも鈍感な亜希奈に対し、ふたりきりの帰り道、紗綾は「友達の話なんですけど」と言って、好きな人の相談をする。その子は同性同士の恋に悩んでいる──という話だ。完全に自分のことだ。  亜希奈は実にまっとうな反応を返し、その恋を応援すると言う。亜希奈の言葉に感極った紗綾はついに、その友達は自分だと白状し──勢いのまま、亜希奈に告白をする!  いくら鈍感な亜希奈でもさすがにびっくりだ。たじたじしているところで「いくじなし!」と罵倒された。いやでもちょっと待って! ダメです。紗綾は待ってくれなかった。自分から口づけをしてきた彼女と、亜希奈は付き合うことになるのだった。  小学五年生に責められっぱなしのお姉ちゃんは、その十年後になって、21才と26才のカップルになっても当然、責められっぱなしでしたとさ。めでたしめでたし。
  • アレコレ!賞

  • 惚れ薬の作り方

    百合文芸小説コンテスト アレコレ!賞受賞しました。都丸ちよさん、柳原利香さん、アレコレと仲間たちがボイスドラマ化してくれました。 9/19(木)20時よりYouTubeプレミア公開(生放送のようなものでお金はかかりません) 是非聞いてみて下さい! 百合ボイスドラマ『惚れ薬の作り方』 https://www.youtube.com/watch?v=Ar5Bn0wOUNk  暇を持て余した”あたしら” 今日もまたファミレスでダラダラ。 そこにドロップされる惚れ薬の情報。 あたしら乙女にしちゃ吉報。 そんな情報与えてもイイワケ? 言い訳は良いからさっさと話せワレ。 聞きかじったヒント。探すこれからももっと。 ヒントはことわざ風。ピントは外さぬCOOL。 きっと誰もが皆SAY。買うよりも早い自家製。 ってことでExplore。あたしらなら探せる。ここではないゴール。  あたしらは惚れ薬を作る為にファミレスから飛び出した。 その道はそこまで険しいものじゃないと思う。きっと。だってあたしマイとミカは頑張らないでも何でもできるし。おまけに顔も良い。 そんな二人ならこんなのお茶の子さいさいでしょ。お茶の子って誰?  目的地に向かう途中にホームセンターコナーンに寄った。ホームセンターには色々な物が置いてある。 殆どの物がどんな用途に使うの?って物ばかりだけどこの無駄に広い空間にはわくわくする。天井も高いし。どうやって掃除するんだろう。メチャクチャ長いモップとかがあるのかな。お菓子とかジュースも結構売ってる。何でも揃うんじゃないのホームセンター。すごいよね。
  • 書泉百合部賞

  • 七十四分後の未来

    自分の誕生日プレゼントとして買ったCDを再生しようと、埃を被ったCDラジカセを引っ張り出した葉月。しかしCDトレイの中には記名の無い謎のCDが入っていた。好奇心でそれを再生すると『初めまして。誕生日おめでとう!』と女の子の声が。驚いている葉月をよそに録音された音声は今の葉月の状況を言い当てていく。『実は私、未来予知が出来るの!』冗談を言っていると思い軽く流して停止ボタンを押そうとするも彼女はそれをも言い当ててしまう。気味が悪くなった葉月は勢いで音声を停止させるが、それからも彼女を忘れることが出来なかった。 次の日、昨日の続きからCDを再生させると彼女の嬉しそうな声が聞こえた。彼女、桃花は本当に未来予知が出来て“葉月がCDを聞きながら話をしている未来”を見ているのだと言う。言う通り、葉月は録音された彼女の声とリアルタイムに会話をしていた。元気な彼女に次第に心を開いていく葉月。しかしCDの録音時間は限られている。予知の力が消えかけている桃花と、ろくな挨拶も出来ないまま二人は別れることになってしまった。最後に何とか伝えてくれた桃花の言葉をヒントに、葉月は彼女を探し出す決意をする。葉月が会話を交わした桃花は過去の存在だと知っていながら、それでも今の彼女に会いたかった。伝えたいことがあった。 桃花は葉月と出会えるまで何度でもその場所に足を運ぶと誓った。葉月は桃花を探す為に約束の場所へ向かう。そして二人は時を超えて出会った。
    15,368文字pixiv小説作品
  • 佳作

  • 7号車の嘘

    地味で自己表現が苦手な高校二年生の美登里は、クラスでの存在感も薄く、学校へ行く意味を感じられない毎日を過ごしていた。彼女の唯一の楽しみは、行きの電車で毎朝一緒になる人々の一日に思いを馳せること。美登里にとって、彼等は仲間のような存在だった。 そんな仲間に、松葉杖の女子高生・さくらが加わった。ひょんなことから、美登里はさくらと交流を持ち、毎朝一緒に登校するようになる。二人が隣の席に座っていられるのは、さくらが乗る駅から降りる駅までのたったの10分間。いつしかその10分は、美登里にとってかけがえのない時間になっていた。 ある日、さくらの怪我のきっかけと悲しい過去を知った美登里。彼女にとっての幸せは何かを考えているうちに、美登里も、今の自分自身の生活と向き合うようになっていく。 そして、いつも明るく快活なさくらには、美登里には言えない、ある秘密があった。さくらが美登里についた、どこまでも優しい嘘とはー?
    13,891文字pixiv小説作品
  • ショッピングモールのえる子と私。

    1999年になし崩し的な形で異世界交流が始まってしまった現代日本の郊外のショッピングモール内で、十四歳の佐藤美里は美しい異世界の少女に目を奪われる。尖った耳にプラチナブロンドの髪に金色の瞳を持つエルフじみた外見の彼女はフードコートで実に美味しそうにラーメンをすすっていたためだ。 異世界とこちらの世界を自由に行き来できる特異点「スポット」を通って、様々な異世界に訪れ、魔法を使った冒険などゲームでなければできなかったことを現実に体験するアトラクションである「スポットゲーム」がショッピングモールなどの商業施設で展開されだした黎明期である2000年代、美里が出会った異世界の少女はRPGのような世界を再現した異世界で寸劇を演じるキャストの少女だった。 彼女はモールが大好きで、用事がなければモールの中を楽しそうに散策していた。モールの近所に住んでいた美里は、その姿を頻繁に目撃し、好奇心が旺盛でラーメンが大好きな異世界の少女との休息に距離を縮めてゆき、そして彼女に頼まれて「える子」という名前を付ける程度に親しくなる。 エルフちゃんと呼ばれ、地域ではアイドルのような存在になってゆくえる子だが、異世界交流が始まってまだ間もない時代なので摩擦も激しく、差別感情をぶつけられることも少なくない。そしてそのようなこちら側の社会に配慮した、スポットゲームのキャストにはモールの外には出てはならないという窮屈な規則もあった。 トラブルに見舞われ、大好きなモールの生活にも疑問を感じたえる子の様子を察して、美里は駅前のラーメン屋まで二人ででかけてみないかと軽い気持ちで提案する。それがどういう結果を招くのかを考えずに。 こちら側の女の子と異世界の女の子の交流と、傍目にはささやかでも本人たちにとっては人生を揺るがすほどの大冒険を一夜を描いた物語になります。
    20,724文字pixiv小説作品
  • 私と彼女と怪談と。

    私と彼女と怪談と。

    自身のことを平凡だと称する「橘夕花(たちばな ゆうか)」は、駅のホームから身を投げた「坂口夜娃華(さかぐち やえか)」を助けた。その時、夕花は夜娃華から「友達になりましょう」と言われる。 言葉の通り、夜娃華は夕花に積極的に話し掛け、友達になろうとする。容姿が美しい夜娃華に緊張する夕花だが、今の関係を心地良いものだと感じる。 けれど、夜娃華にはある秘密があった。夜娃華はこちらとは別にある、彼女が“向こう側”と呼ぶ世界の存在を感じる事が出来た。そして、夜娃華は“向こう側”に行きたいと言う。 夕花は夜娃華に巻き込まれながら、いくつもの怪奇を経験し、夜娃華自身にも触れていく内に、彼女をここに繋ぎ止めたいと思うようになっていった。 今作は、その中のエピソードの一つになります。
    17,249文字pixiv小説作品
  • フローズン・ガールズ・ミュージアム

    同棲していた彼氏が出て行って1年が経つアパートに住み続けている景子は、些細なきっかけからコンビニ店員の乙葉に声をかけられる。擦り切れるように感じていた日々の生活のなかで、乙葉との何気ないわずかな会話が景子にとって心のよりどころになっていく。しかし、乙葉からは一線を引かれた関係を、そこはかとなく突き付けられてしまう。  ある日、景子は乙葉から一緒にバイトをしている店員が、自分と同じ大学に通う双子の姉妹である陽花だと聞かされる。  同い年の友人である千秋と自分の生活の違いや会話を通じ、自分の周囲や女である自身のこれからのことについて考え始める景子。  ふとしたことから、景子は陽花が乙葉と双子の姉妹であることに疑問を抱く。そして、混乱しながらも初めて乙葉への想いを自覚したのは、乙葉が陽花とキスしているところを目撃してしまったときだった。 そして、景子は初めて乙葉とコンビニ以外の場所で会い、陽花と乙葉が大切に築き上げ、守ってきた本当のことを知る。  景子は乙葉へ自分の想いを告白し、アパートを引っ越す決意をする。
    21,398文字pixiv小説作品
  • 夜が明ける

    *コミック百合姫×pixiv 百合文芸小説コンテストにて佳作に選んでいただきました。 読んでくださった方、ブックマークしてくださった方、ありがとうございました。この話がほんの少しでもみなさまの日常に寄り添うことができたなら幸いです。 *「夜が明ける」ができた背景など書いています。 https://www.pixiv.net/fanbox/creator/4110342/post/431301 (2019.6.21) --- 高校を卒業した小夜の元に、大学生の兄が彼女を連れて帰ってきた。 彼女の名前は三音さん。三音さんはまるで男の人のような風貌をしていて、自分のことを「俺」と言った。 私と、兄と、兄の彼女との、ひとときの同居生活。恋というものがよく分からないまま高校を卒業した小夜だったが、三音と同じ時間を過ごすうちに、彼女に対して恋心を覚えていくようになる。しかし兄と彼女との間にある、とある事情が気になりつつもきけずにいた。 一方、三音は男とも女ともつかない自分のことがよく分からずにいた。自分のことをうまく受け入れることができない三音だったが、自分のことを「綺麗だ」という小夜の純真さにふれて、次第に心が変わっていく。 やがて小夜は三音と兄の事情を知ることになる。小夜は三音に自分の気持ちを伝えようと決め、三音はその気持ちに応えようとする。 自分のことをうまく掴みきれない女の子二人が出会って、一緒に暮らして、少しずつ変わっていく物語です。
    19,424文字pixiv小説作品
  • 十三番街のカレイドスコープ

     大学生の森山茜は、十二番街にある大学で民間伝承の研究をしている。  茜は「ミサキ」という憑き物つきの家系だった。しかし伝承に興味を持ったのは家柄は関係なく、ある事件の当事者となったことが理由だった。その事件の後、彼女は初恋の相手である姉を失ってしまう。どうして彼女を失ったのか理解できないまま、「忘れられていく物語」に執着していくようになっていく。  ある夜、ゼミの友達に誘われた飲み会で、高校の時の事件の相手に出会う。動揺していたからか、それとも怪異に呼ばれたからか、帰り道に彼女は存在しないはずの十三番街へと迷い込んだ。  十三番街は忘れられたものが集まる街だった。  都市怪談として語り継がれていた場所だったが、そこで姉であり、初恋の相手であった初夏に会う。彼女は既に「この世の人」ではなくなっていた。  初夏の案内の元、忘れてしまった事件の記憶を思い出していく茜。ミサキとは、憑き物とは何なのかを徐々に理解していく。 しがらみを越えて十二番街に戻ってきた茜は、再び十三番街を訪れる決意をするのだった。
    17,253文字pixiv小説作品
  • pixivピックアップ

  • ファティマ近似値

     シンギュラリティの到来を経て、人は「自然であること」に最大の価値が置かれる社会に生きていた。不自然な事態が起こりうると推測された場合、人はその不自然を回避するためのトレーニングを受ける。私、ハムラアミもその訓練の対象者だ。地球環境を調整するAIの使役者「水色」とその演習に励んでいる。  けれどなかなか演習の成果は得られなくて…。   ☆百合文芸小説コンテスト pixivピックアップ賞を賜りました。御礼申し上げます。 ☆電子書籍に移行のため、本文の公開範囲を変更しました。 →2024.06~ 一定期間、pixivでの公開を再開しキンドルでの販売を停止します。 →2024.09 電子書籍のリンクを削除しました。
    20,679文字pixiv小説作品
  • 月と怪物

    告知:本作は全面改稿を経て6月20日発売の百合SFアンソロジー「アステリズムに花束を」(早川書房刊)に収録されています。よろしくお願いいたします。 https://www.amazon.co.jp/dp/B07T2HV8RT/  舞台はソビエト連邦。アルコール中毒者の親から家出したエカチュリーナ姉妹は首都でホームレス生活を送るが、同じくホームレスの老人による密告によって当局によって捕縛され、ソビエト連邦が極秘に行っていた宇宙開発のための専用施設で育てられることとなる。姉が生来的に持っていた共感覚を生かそうという考えだったのである。(この実験は実際に行われたいくつかの実験がモチーフになっている)姉はそこでソビエト軍の軍人と恋に落ちる。しかし実験は失敗に終わり、姉は廃人となる。やがて施設内でのクーデターが成功し、姉妹は脱走する。姉は廃人であるのだが。そして隣国にて養子となり姉妹は育つ。姉が恋をしていた軍人は粛清として強引な宇宙開発実験により犠牲になった。やがて姉も廃人のまま寿命でなくなる。妹は姉と義姉になったかもしれない軍人について思いを馳せる老後を送る。しかしながら、その妹もまた首都を狙った無差別テロ事件によって無残な最期を遂げることとなる。
    18,750文字pixiv小説作品
  • 百億円の少女

    【あらすじ】 神崎京子は自身を自由にするために戦士として戦っていた。幼い頃からの戦いにようやく終わりが見えた時、日ノ本十宝グループの一角、四条家の一人娘、四条八重香のボディガードの仕事を受けることになる。期間は一ヶ月。八重香は名家のお嬢様にしては庶民的でよく喋り、世俗的なことが好きな少女であった。付き合いやすさに安堵するのもつかの間、彼女を連れて外へ出ると、早速いくつもの攻撃が飛んでくる。 彼女は若干五歳にして、グループを総括していた男、日ノ本蔵之介から莫大な資産を相続しており、グループの他の家のものから恨まれ、常に命を狙われていた。 京子は、攻撃の傾向から刺客は八重香を生け捕りにしたがっていること、各家ごとに異なる暗殺者やチンピラを雇っていることなどを突き止める。それらが意味することは一体何なのか。疑問に思いながらも京子は日々を過ごし、八重香との絆を深めていく。 八重香が遺産と共に受け継いでしまった、日ノ本蔵之介の因縁は、二人の少女を結びつける。
    22,291文字pixiv小説作品
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    • モラトリアムの終わる鐘が鳴る

      ―終わりを告げる鐘が鳴る。その音は福音か、それとも・・・― いつも一人の孤独な少女、紫苑は立ち入り禁止の屋上で放課後の時間を過ごすことを日課にしていた。だが、ある日屋上に行くとすでに見たことのない少女がいた。真っ黒で長い髪、宝石のように輝く蒼い瞳、そしてなにより、生気を感じないほどの真白く透き通った肌。幽霊だと自称する謎の美しい少女、時雨と出会う。彼女は生きていたときに恋人だった彼女の気持ちを知り、本当の恋を知って成仏したいから初めて自分の姿を見つけて逃げずにいてくれた紫苑に手伝ってほしいとお願いしてきた。話を聞くだけならと彼女の昔の話を聞き、毎日会い協力していくうちに、時雨の陽だまりのような優しさに心が惹かれていく。成仏したい時雨を応援していたはずなのに、だんだんと成仏してほしくないという思いが芽生えだした紫苑。卒業までの数か月間という短い猶予期間に咲いた、小さな花の正体は、友愛かそれとも…?
    • 死看取りの少女

      御影詩織(みかげしおり)彼女は、高校生でありながら死看取りという仕事をしている。仕事といっても、給料なんかがもらえるわけではないし、履歴書などに書けるわけでもない。ただひたすらに、対象が誰であろうと任された人の死を看取らなければならない。そんな彼女が、死看取りとなってちょうど一年目、彼女は幼馴染である山内紗月(やまうちさつき)の死を看取る仕事を任されてしまう。その事実を伝えられた紗月は、意外にも冷静で、どこか違和感すら覚えるものだった。紗月は、詩織の中では才色兼備なイメージで、どこか憧れている面もあった。そんな彼女との死までの一ヶ月が始まる。彼女の本音や、弱さ、幼馴染でありながらも気づけていなかった新たな一面や、思わぬ告白があり、彼女たちは最後の二週間だけの交際を始める。最初で最後の遊園地でのデートが終わり、最後の分かれ道に行き立った詩織は、自分が死に、紗月が生き残る道を選んだ。残された紗月はそれで幸せなのだろうか。
    • 合鍵とSNS

      仕事帰り、家に帰ったアンは、郵便受けに入っている合鍵を見つける。 それは同居相手のサリーが残していった鍵だった。二人は同棲をしていたカップルだったが破局を迎え、部屋にはアンだけが残される。アンと、サリーの暮らした痕跡だけが残される。部屋を出て行ったサリーは身軽になった。アンはどこにも行けないままだ。何気なく見たSNSには、新生活を始めるサリーの宣言が投稿されいた。 一方で、中学生の安奈と沙里は演劇部で出会った。二人は演劇部の中でそれぞれにポジションを確立していく。安奈は何をやっても沙里よりも劣り、嫉妬と憧れを募らせていった。ある時、演劇部での演目が「ロミオとジュリエット」に決定する。女性のロミオとジュリエットの同性愛劇だった。沙里はヒロインに選ばれ、安奈は端役を与えられる。役をもらったことを純粋に喜び、安奈にもお祝いの言葉を贈る沙里に、安奈はこれまでの鬱憤をぶちまける。 安奈の本心を知った沙里は、安奈にとっておきの提案をした。
      12,295文字pixiv小説作品
    • 書く、読む、繋ぐ。ふたりの世界。

       「あなたの書いたものを読みました」  学生の身でありながら賞を獲ってデビュー済みの商業小説家・鏑矢紫苑。ある日、彼女のもとへファンだと名乗る女がやってきた。ファンこと日向葵は大学の学園祭で紫苑の作品に惚れ込んだあまり、これを逃す手はないとその日のうちに紫苑宅の住所まで調べあげてお宅訪問。初対面の紫苑ともすんなり意気投合して懐に入り込んだ。こうして葵と紫苑、ふたりの友人付き合いが始まった。  仕事と趣味の垣根なしに小説を書く女。物語を読む事に執着する女。  需要と供給がかみ合い、楽しく毎日を過ごしていた二人に訪れる転機。  紫苑の作品作りの秘密に気付いた物語狂いの葵。葵の異常性に気付きながらも人として葵を好いている紫苑。姿勢の違いからすれ違いはじめる二人。  作品しか見ていない側と人として相手を見ている側、この組み合わせで問題が起きないわけもなく、もっと紫苑の面白い話を読みたい―――そう考えた葵の取った行動とは。
    • 蝶落

       どこからともなく蝶が大量発生する災害──蝶害が最初に観測されたのは、20年前の北京だった。それ以降、無数の蝶は世界各地で不定期に出現するようになり、日本でも例外ではなかった。  “私”は“先輩”とルームシェアをして暮らしている。“先輩”の呼び名の意味するところは大学の先輩ということで、2人は互いのブラックボックスな部分には干渉しないという暗黙の了解のもと、ゆるやかな共同生活を送っていた。  以前より“先輩”には主体性から遠い空虚さが感じられて、“私”はその「1人でも死んでゆけそうな強さ」への憧れから、共同生活を申し込んでいた。しかしながら、半年前に発生した蝶害の夜に先輩は行方を眩まし、3日後にふらりと帰ってきた時から、“私”は“先輩”が何か得体の知れないものに変わってしまったのではないかと感じていた。真夜中に外出しては、毎回嗅ぎ慣れない香水の匂いを付けて帰ってくる。内面の虚は一層深く暗くなり、「ふとした時に1人で消えてしまいそう」だった状態から、「誰か一緒に消えてくれそうな人を探している」ようになったと“私”は思う。  ある時、“私”は“先輩”に対して夜に何をしているのかと問うために「友達の家に泊まる」と嘘をつく。先輩が帰宅したタイミングで聞いてやろうと考えていた。  その夜は雨が降っていた。“私”は、“先輩”の腕の中で、肌を蒼白に染め上げた女性が抱きすくめられているのを見る。  女性の首には穴が一つ空いていて、テレビからは臨時速報がこぼれていた。 「先輩は、蝶なんじゃないですか」
    • 『春夏秋冬・百合物語』

      『春夏秋冬・百合物語』④ 冬「アラスカオーロラ紀行」(最終話)

      「死ぬまでに一度オーロラが見てみたいわ」。病状に伏す伴侶の幸の願いに何とか応えたいと私は奮起して旅に出た。場所は、アラスカ州はアンカレッジ。空港に降り立った私は、一目散に妙子を車いすに乗せると人々は足を止め無遠慮な視線を投げかける。時には携帯電話を取り出し、シャッターを切る輩もいる。 そんな奇異の目を余所に、オーロラを望むためにアラスカ鉄道に乗り込み一路北を目指した。電車に揺られること数時間後が経過し、終着駅フェアバンクスに到着した。 鉄道を下りると、すぐさま予約していたロッジに向かった。チェックインの手続きをするために受付に向かうと人でごった返していた。しばらくしてやっと私の順番が巡って来た。前もってツインルームの予約を取っていたがオーナーは込み合っているからと横暴な態度でシングルルームに押しやられてしまう。 「やれやれ」といった感じでロッジを後にし、バスに乗り込みオーロラ観測地に向かった。私は高台にある観測場に腰を下ろして、妙子を膝の上に座らせた。果たして二人はオーロラを望むことはできるのだろうか。
    • キスしてみたら

      違う界隈で載せたものの修正版です。
    • これでよかった。

       高校生の頃、“私”には夢があった。小説家になりたいという夢だ。  大学生になっても、“私”は必死になって書き続け、足掻いて、「こんなはずじゃない」と就活もろくにせずにただひたすらに書き続けた。  そして、自分が夢を見ていたのだと知った。“私”は小説を書くのをやめた。そして遅すぎる就活は、錘を捨てた途端、あっという間にケリがついた。  それからというもの、“私”は味気ないルーティーンの中に身を置いている。仕事を中心に、酒と煙草を付け加え、日々をどうにかやり過ごす。週末にギターを弾き、記録代わりに動画配信サイトに投稿するのも、ただの習慣だった。  高校生の頃、“私”には小説を書く友人がいた。友人、安曇憂は、その筆力から“私”にとって嫉妬と憧れの対象だった。大学生のうちに安曇はデビューを果たし、“私”はそれを素直に喜べないまま、安曇と関わることを苦痛に思って連絡を絶った。その記憶は、“私”にとって今も続く苦しみの元となっている。  そんな“私”の元に、突然ある人物が訪ねてきた。安曇憂だった。  “私”は自身の中に渦巻く想いに掻き乱されながら、目も合わせずに、安曇と相対する。  壊れたパソコンを開いてもそこに光がないように、私は嘘つきでいようと思う。
    • ラスト・クリスマス

      村上亜希は、恋人の「ラストクリスマス」の鼻歌を聞いて、一年前のクリスマスイブを思いだす。 一年前、亜希は親友の美乃梨に恋をしていた。その年のクリスマス前に、亜希は美乃梨が自分ではない誰かに片思いしている事を知る。クリスマスイブに一緒に過ごす約束はできたものの、その思いは複雑。 美乃梨と恋人になることを諦めたくない亜希は、美乃梨の想い人を聞き出す。 相手を知った亜希だったが、美乃梨の恋を応援すべきかどうか迷う。友人としてだったら応援するのは当たり前。しかし、美乃梨が誰かと付き合うことが許せない。 そんなジレンマに頭を悩ませる亜希だったが、偶然美乃梨の片思い相手から、美乃梨の事が気になるという事を聞かされる。 美乃梨の片思いではなく、両思いだった……。 やはり美乃梨の恋を応援するべきか……。亜希は更に悩むことになるが、まさにその時、亜希が思いを一人で零したのを偶然聞いていたのは……。 過去のクリスマスを振り返る、苦い思い出と巡り合わせのストーリー。
      12,048文字pixiv小説作品
    • 私達の物語

      「私を殺して」 そう言った彼女を殺した私の物語。 事件の真相を知った警察は一体何を思う。 この物語に悪はあるのか。あるとするならばいったい、それは誰なのか。 そしてこの物語の終着点とはいったい?
    • アンダールの森

      魔女に会いに行くために、季節の祭りで知り合ったラディールの言葉を信じて森をさ迷い歩いたリザリーは、魔女の小屋も見つけられずにいた。そこに現れたラディールが村から離れた彼女を連れていく。
    • オリジナル - 百合

      されど少女は在る

       女の子同士の恋愛って、どう思う……? ──私立高校の一画で出会った少女二人。恋というものがよくわからない綴川雪と、男性には恋心を抱けない箕嶋知佳。根も葉もない噂も相まって孤立しがちな雪と、友人の多くしばしば相談役になる知佳。ふたりのその性質はひとつの奇縁によって邂逅に至った。親密になっていく二人だが、雪と関わったことで、知佳にもあらぬ悪評がつきまとうようになる。自分と違う理由で、しかし同じように孤立していく知佳と、雪は距離を置くことを決意する。離れてしまった関係に思いを巡らすにつれ、知佳は己が抱いていた想いに気付く。都合よく他人を解釈する誰かよりも、雪と──その想いはしかし、受け入れられることはなかった。独りで居ることには馴れている、自分の幸せのために他人を不幸にするのは堪えられない──自分と一緒に居ることは、彼女にとっての幸せじゃ、ない。  これは、幸せにならないことを選んだ、少女たちの物語。
      22,259文字pixiv小説作品
    • 私の名前を呼ぶその声がいつでも聞こえる場所にいて

       高校生の園田は、親友の冬樹由紀と話をするために、その日の夕方、メールで彼女を公園に呼び出した。  由紀は二週間前に両親が離婚し、父方の『館野』という苗字から母方の『冬樹』姓に変わり、本人自身もそれを認めている。しかし、昔から『館野』と苗字の呼び捨てで呼び合っていた園田は、『冬樹』呼びになかなか慣れず、由紀との間に距離を感じていた。これ以上、由紀との間にある距離が離れていくことに耐えきれなくなった園田は、前のように『館野』と呼んでもいいかと由紀に聞こうとする。  けれど、由紀にとって『館野』姓は、こういう大人にだけはなりたくないと思っていた、以前の父親の象徴だった。公園での会話の中、自分から切り出せずにいた園田は、由紀の口からそのことを聞き、互いに下の名前で呼び合うことを提案する。由紀はその提案を、ある一つの条件の上でならと受け入れる。園田はその条件を飲み、由紀とずっと一緒にいることを誓う。(402字)
    • その桃は仄かに甘い味がした

      主人公の「私」ことアヤコは、ちょっと田舎で桃がたくさん生産されている町に住んでいる女子高生だ。この町の住人は桃と共に育ったと 言っても過言ではない。それ程「私」たち町民にとっては桃は身近な存在なのだ。 梅雨も終わり、暑い夏が始まった頃。私は登校中に幼馴染のサツキに誘われて学校の授業をサボって桃を食べに行こうと誘われる。 サボって果物を食べようと言う魅力的なお誘いと、非日常な状況に高揚感を感じた私はサツキと共に学校をサボることにした。 しかし、元々社交的な性格でクラスの皆からも信頼の厚いサツキがサボりだなんて…。これはきっと何かあるに違いない。 「私」は中学の頃から『とある気持ち』をサツキに抱いている。 その気持ちに対して、「中学生の頃の私」は3年後の私に「宿題」を出した。果たしてこの『気持ち』にちゃんとした名前を付けることができるかしら。 タイムリミットはもうすぐそこだ。さぁ、答え合わせをしよう。
    • 隣人

      隣の隣に座っている憧れの子。 「私」は憧れの子に話しかけようと頑張ってみるが、コミュ障すぎて、なかなかうまくいかない。 そのせいか、私がいつも話しかけるのは、机とかばっかりだ。(人間ではない) しかしある日突然、なぜか、「私」は、クラスで一番怖い子と仲良くなってしまう。 怖い子は、私と憧れの子を結びつけるべく、わざと悪役を演じることになった。 怖い子は、憧れの子に絡み、脅してみるが、逆に、憧れの子に敗北してしまう。 それをきっかけに、怖い子は、憧れの子と仲良くなってしまい、「私」は置いてきぼりになってしまう。 茫然自失の「私」は、ふたたび机と話す生活に戻ってしまう。 机は言う。「隣人を大切にしなさい」と。 私はその助言に従い、隣の隣にいる「憧れの子」ではなく、隣にいる「地味な子」に目を向けるようになる。 私はまだまだコミュ障で、話しかけるまで時間はかかったが、地味な子にようやく話しかけることができた。

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