眠り猫
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ねむりねこ
眠り猫は、日光東照宮の建築装飾彫刻の一つである。
眠り猫は、徳川家康を祭神として祀る日光東照宮に数多ある建築装飾彫刻のうち、もっとも有名な作品の一つである。国宝に指定されており、三猿と並んで東照宮の看板とも呼べる人気と知名度を誇る。
呼称の通り、花に囲まれながら眠っている猫をモチーフとし、家康の墓所へ続く参道の入り口にある東回廊の潜り門(坂下門)に掲げられている。その裏側には「竹林の中で遊ぶ2羽の雀」の彫刻が装飾されている。
製作者は不明。江戸時代初期の伝説的名工、左甚五郎の作品とされるが、その真偽も不明。
様々な解釈があり、とくに有名なものは以下の通り。
- 猫が居眠りをしてその付近で雀が安心して遊ぶことができるように平和な世の中が、徳川幕府の統治により続いていくことへの祈りが込められている。
- 一見眠ってはいるが実際は寝たふりで、姿勢も前足をしっかりと踏ん張った状態である。これは家康の墓所を危害から護るために、常に警戒しているためである。
- 当初は目が開いていたが、作者・甚五郎の技量が高すぎて本物の猫と同じように自由に動き回ることができ、たびたび夜中に出歩いてはいたずらをして人々を困らせたため、甚五郎がその目を閉じて彫り直し、眠っている姿にした。
白を基調に、頭頂部から肩にかけてと、膝、及び尻の部分に黒地が入った柄。
ネームバリューの大きさに反して、高さ15cm、横20cmと、実は普通の猫と比べてもかなり小さく、一応、下に看板が置かれてはいるものの、それがなければ見逃してしまう可能性は高い。
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