概要
マス目に数値や数式を入れて計算を行わせるアプリケーションソフトウェア(スプレッドシート)。数値データの集計・分析に用いられる。現在の表計算ソフトにはグラフ描画やデータベース機能、マクロ言語の埋め込みによる様々な自動化機能なども統合されている。
スプレッドシートを計算やデータ分析に用いず、単に作表用として用いたり(いわゆるExcel方眼紙)、入力フォームとして使ったり、果ては作画(Excelアート)に用いることもできる。
歴史
世界初のパソコン用表計算ソフトは、ハーバード大学の院生であったダン・ブルックリンが考案した「Visicalc(ビジカルク)」。授業中、教授が黒板に計算表を書いては消し、書いては消しと繰り返していたのを見て、「データを変更したら自動で計算し直してくれる装置があればいいのに」と思ったのがきっかけであった。VisicalcはAppleⅡのキラーソフトとなった。
このVisicalcのヒットにより、MicrosoftのMultiplanなど、他社から同様のソフトウェアが雨後の竹の子のように現れた。なお、当時はソフトウェアの著作権に関する法整備が進んでいなかったこともあり、ブルックリンは表計算ソフトの特許をとっていなかったため、莫大な特許料を逃すことになってしまった。(もっとも個人用コンピュータに限らなければ大型機に同様のソフトはすでにあったので、どのみち特許は取れなかったという説もあるが)
そんな中、1983年に登場した後発のLotus1-2-3はデータベース機能の統合、グラフの描画、強力なマクロなど豊富な機能を備え、高速な再計算が可能だったため一気にMS-DOS市場を席巻。MicrosoftはMacintosh向けに開発していたExcelをWindowsに投入することで(Windowsの開発目標の一つがExcelの使い勝手をPCにもたらすことであった)捲土重来を期すことになった。
代表的なソフトウェア
- Googleスプレッドシート
- MicrosoftOffice - Excel
- LibreOffice(Calc)
- キングソフト(WPSSpreadsheets)
- iWork - Numbers(Apple)
- 三四郎(ジャストシステム)