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誉れは浜で死にました!

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ほまれははまでしにました

誉れは浜で死にました!とは、ゲーム『Ghost of Tsushima』の主人公、境井仁のセリフであり、本作を象徴するセリフでもある。

本記事はストーリーのネタバレを多分に含みます。閲覧の際はご注意ください。到達前であればブラウザバックを推奨します。

概要

誉れは浜で死にました!とは、『Ghost of Tsushima』における主人公の境井仁のセリフである。

このセリフは、ゲーム内のストーリーにおいても深い意味を持つのみならず、本作のゲーム性そのものを端的に表し、かつ使い勝手の良い汎用性の高さから、非常に人気の高いセリフとなっている。

台詞までの経緯

主人公の境井仁は、対馬の五大武家である境井家の嫡男として生まれ、幼少期に自身の臆病さが生んだ悲劇によって父を失いながらも、武士として誉れに強い拘りを持つ伯父の志村からの薫陶を受けて育ち、実直で真面目な性格もあり、対馬を治める対馬五大武家の一つ境井家の当主に相応しい男として成長する。

そんな仁たちが平和に暮らしていたある日、蒙古の国より冷酷にして狡猾な将軍コトゥン・ハーン率いる蒙古軍が襲来する。

武士として、そして対馬を治める境井家の当主として、仁は小茂田浜で蒙古軍を迎撃する戦いに赴くも、自身と志村を除くほぼ全ての武士が戦死するという大敗に終わった。

瀕死の重傷を負いながらも奇跡的に小茂田の戦いを生き延び、捕らえられた志村を助けるため、死んだ仲間の遺志を継いでコトゥン・ハーンの元に討ち入りを果たした仁だったが、奮戦虚しく敗北してしまい、対馬は瞬く間に侵略の炎に包まれた。蒙古軍が無辜の民に対し暴虐の限りを尽くすその惨状を目の当たりにして、仁は戦いに散った仲間の仇を討つこと、そして対馬の民を一刻も早く夷狄の手から救い出すことを固く誓った。

さりとて蒙古軍はあまりにも強大である。仁も最初こそは誉れに則ってこれまで通り正々堂々と正面から戦いを挑んでいたが、やがてそれは無謀だと悟った仁は長い葛藤の末に武士としての誉れを捨て、闇討ちや暗具の使用などといった武士にあるまじき戦法を用いて手早く確実に蒙古を駆逐する道を選んだのである。

かくして仁と蒙古軍との熾烈な戦いが始まった。石川先生安達政子といった実力者の協力も得て占領された対馬各地を次々と解放していく中、民の間では冥人の名で徐々に知られていくようになる。

捕虜となった志村を救出して戦力を立て直し、長らく対立が続いていた鑓川勢や本土から救援に来た武士と合流した彼は、共に蒙古軍に占拠された志村城を奪還する作戦に乗り出した。

しかし戦況は好調だったものの、蒙古軍は本丸へ通じる橋を爆破して両軍は膠着状態に陥った。一連の戦いで蒙古軍だけでなく、武士側にも多くの犠牲が出た。

志村は橋を修繕した後に再び正面から突撃を行う作戦を立てるが、仁はその犠牲を顧みない策を無謀だと非難した。

戦いの方針を巡って二人の間で対立が生じ、仁は確実に蒙古兵を殺せる手段として禁断の方法に手を出した。毒の使用である。

民の模範となるべき武士がそのような非道な戦法をするのは愚かな事だと、志村は当然ながら猛反発する。そして仁を「誉れある戦いを忘れるな!」と叱咤した。

仁は元より民を救う為に戦ってきた武士。民を救う為ならば邪道に堕ちる事も厭わない覚悟を持っていた。そして彼は、その旨を伯父に伝え、誉れとの決別を宣言する。

その際に放ったセリフが、 「誉れは浜で死にました」 である。

この言葉が、後の仁の運命を大きく左右する事となるのであった。

解説

本作の多くの武士、特に志村にとっての「武士の誉れ」は「武士が上、百姓が下という社会を安定させるために、一人の人間として民の規範となること」であり、目上の人に反抗してはいけない、悪事をはたらかず正々堂々と生きるべしと、儒教的思想や一種のスポーツマンシップのような考え方をしている。志村が仁に対して怒ったのも、今後地頭になるべき仁自身が、その行動で「民を恐れさせるから」「民に卑劣な手を使って格上の相手を倒せることを教えてしまうから」「民に上に逆らうことを教えてしまうから」「冥人として仁が戦果を挙げれば、“冥人”という武士以外の存在が民からの武士以上の信頼を勝ち取ってしまうから」という考えからのものである。そのため、一概に「卑劣な手を使うこと」そのものを否定しているわけではない。

一方で、境井仁にとっての武士の誉れとは「か弱き民を救うこと」であり、そして蒙古軍と戦う中で徐々に「思想も価値観も全く異なる異国の人間相手には武士の常識が通用しない」と悟り、民を救う為ならば例え「武士」であることを捨ることになろうと、如何なる手段を用いてでも敵に勝利することを目的とするようになる。

実際に本編のエピローグにおいて、仁は武士よりも冥人に信頼を寄せる民の姿を見て、志村の言う「武家社会において、武士以外の者が武士以上の信頼を勝ち得てしまうこと」の危険性を実感することになる。

そんな仁や武士達の思想を体現したように、本作では正々堂々と真正面から戦う武士スタイルという戦い方と、闇討ちや暗具を使い如何なる手段を以てでも敵を殺す冥人スタイルという二つの戦闘スタイルがある。

この武士の誇りを捨て、勝利することに執念を燃やす仁の心境を端的に表したセリフが、「誉れは浜で死にました!」という言葉である。ある意味では「武者は犬ともいへ、畜生ともいへ、勝つことが本にて候」という言葉を体現した台詞とも取れよう。

人気

先述したように、「誉れは浜で死にました!」は、目的の為には手段は選ばず、自分のアイデンティティすらも投げ棄てるという仁の壮絶な覚悟を表した名台詞ではあるのだが、その迷台詞じみたインパクト故に、他のゲーム、特に死にゲーと呼ばれる高難易度のゲームをプレイする時によく使われるようになる

特に意味としては、強すぎるボスキャラにバランスブレイカーとも言えるアイテムやスキルを使用して勝つ場合や、真っ正面からは戦わず、毒や遠距離攻撃を延々と仕掛けて勝つ場合が挙げられる。

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