団結せよ、労働者諸君
概要
聖書に並ぶ規模で社会を動かし、世界を二分した怪著。ただしその負の面から「毛沢東語録や我が闘争と同じ裏の名著」と皮肉られる事も。
実は三部作だが、マルクス自身が記したのは第一部のみで後は彼の死後に編纂された。
分かりやすく言うと資本主義そのものについてさまざまな表現を含めて解説しながら再構築し、その矛盾や疑問を表していくという形になっており、「商品の価値とは何か」「資本はどのように増殖するのか」等を理解していく形式。
そして「生産力を上げれば流通量が増えて物価は下がり、その為労働者が必要とする生活費は減り、それを口実にして賃金も下がる。資本家は働かず富を得るのに、労働者は働いて尚貧困を得てしまう」として資本主義社会は深刻な格差を生み出し最終的には怒れる労働者による革命で倒れ、いずれ世界は共産主義の時代を迎えるであろう……という話。
一時期は世界の半分を真っ赤に染め上げ、今でも行動規範として傍らに翻訳版を置く人も多い。特に全共闘世代とか。ただ現在では反論もまた多く、多くの思想家や経済学者が本書を絡めた議論を繰り広げている。