概要
『赤い霊柩車シリーズ』(あかいれいきゅうしゃシリーズ)は、1992年から2023年までフジテレビ系で放送された大映テレビ・フジテレビ製作の片平なぎさ主演の2時間ドラマシリーズである
山村美紗の「葬儀屋社長 石原明子シリーズ」を原作としたシリーズで京都で石原葬儀社を営む社長の石原明子と彼女の恋人で東都医科大学の医師で准教授の黒沢春彦のコンビが毎回事件を解決に挑む
主な登場人物
石原明子(いしはら あきこ)
演 - 片平なぎさ
本作の主人公。石原葬儀社社長。父親で先代の初代石原葬儀社社長で、現在は故人である石原宗之助(第36作で名前が判明)の長女で東京生まれ。京都女子学院卒業。マンション「ベルメゾン洛南」203号室の入居者。
ジャーナリストになるのが夢だったため、当初は「石原葬儀社の社長は親戚に任せる」と言って継がないつもりだったが、諸事情から結局は継ぐことに。
春彦とは東京で出逢って婚約までしているが、会社が京都にあるため、現在は遠距離恋愛中。度々、監視の厳しい秋山の目を盗んでデートしている。
探索好きが高じ、毎回殺人事件に首を突っ込むクセがあって秋山曰く「探偵ごっこ」を繰り返し、その推理力や着眼点の鋭さから京都府警で「葬儀屋探偵」と呼ばれて認知されている。
原作では東京の大学薬学部を卒業後、薬剤師をやっていたことになっている。
黒沢春彦(くろさわ はるひこ)
演 - 美木良介(第1作)、国広富之(第2作)、神田正輝(第3作 - 第39作)、(高校生:吉田大輝〈第26作〉)
明子の婚約者。東都医科大学の准教授。医師。明子が葬儀社を継ぐ際、医師と葬儀屋のカップルであることに引け目を感じた明子に別れを告げられるが、すぐに寄りを戻した。
当初は何かと殺人事件に首を突っ込む明子のブレーキ役だったが、次第に彼女の影響で詮索好きになってしまった。時折それをぼやいている。
明子からは「春彦さん」秋山や良恵からは「黒沢先生」と呼ばれている。
一人称は「僕」である。
料理が得意。劇中では和食やイタリアン、フレンチを作っている。
医師なので、医師仲間に顔が利き、それが事件解決のヒントになることもある。またパソコンなどにも強い。
なお原作では『黒沢秋彦(くろさわあきひこ)』となっている
秋山隆男(あきやま たかお)
演 - 大村崑
石原葬儀社の専務。バツイチ。生粋の関西人。原作では年配ではなく、30代の独身男性。
第4作で葬儀の商売30年と語っている。葬儀が生きがいになってしまい、第7作でとうとう「1級葬祭ディレクター」まで取得し、度々1級であることをアピールしている。
明子の父親である亡き先代に拾ってもらった事に恩義を感じており、明子が受け継いだ石原葬儀社を繁盛させることに強い使命感を持っているが、肝心の明子が本業である葬儀そっちのけで探偵ごっこに熱を入れ、事務の良恵も茶菓子ばかり食べてダラダラしており、社内の人間が仕事に専念してくれないためにいつも気苦労が絶えないでいる。
「死んだ人がいる」と耳にすれば半ば強引に葬儀を受けようとするが、決して守銭奴ではない(つい本音を言ってしまって以降、葬儀を断られるというコントはある)。
明子を「明子(あっこ)はん」または「社長」と呼んでいる。初期作では、基本的には「明子(あっこ)さん」と呼んでいた。
葬儀の話になると、いつもは社長である明子に強気に出るが、その時に限り一歩腰を下げお願いするという銭臭さがにじみでている。
ぎっくり腰の気があり、なおかつ顎が外れやすく、明子たちが噂話していると必ずクシャミが出る。
内田良恵(うちだ よしえ)
演 - 山村紅葉
事務員。秋山からは「良恵」、明子からは「良恵さん」と呼ばれている。原作では良子だが、苗字不明。
京おんなであるが、シリーズ途中からは「はんなり」とは程遠くなってしまう。色気より食い気。
普段は(一応カロリー計算はしているものの)菓子ばかり食べてダラダラしているが、電話の応対・葬儀本番での受付や会場の設営等の仕事は真面目に行える。
知り合いに誘われ株を始めたり秋山と同じ葬祭ディレクターの資格を取ろうとしたりする等、度々思いつきで何かを始めるが結果的にはどれも身にならないことが多い。また、結婚詐欺師にも引っかかるという場面もあった。
毎度秋山には「仕事せぇ」「ちゃっちゃと動かんか」などと尻を叩かれ、挙げ句は「邪魔や!!」と厄介者扱いされている。そして口応えをしては反撃を喰らっている。しかし、時には秋山にキツい一言を浴びせて泣かせている。
明子を「明子さん」と呼んで懐いており、春彦とのデートの手引きをしたりもするなど明子たちの恋は応援しているが、非常に口が軽い。第7作から現在まで同じ髪型となっている。
また被害者の葬儀が終わり出棺されるシーンでは彼女が必ず茶碗を割る役割を行っている。
; 狩矢荘助(かりや そうすけ)
: 演 - 若林豪
: 刑事部捜査一課の刑事。階級は警部。悪は絶対に逃がさないタイプ。
: 「事件性あり」と判断した死亡事件には葬儀にも顔を出す程の現場主義で、必ず明子たちと遭遇する。
: 基本的には飄々としていて、明子の推理力や観察力・着眼点に一目置いているが、時々明子たちを冷やかしている。
: 他県で起こった事件でも関係者が京都の人間であると臨場する。琵琶湖、高知県等。
: よくコンビを組むのは橋口大吾警部補。
: ※「狩矢警部シリーズ」「狩矢父娘シリーズ」など、山村美紗の映像化された作品の殆どに登場する架空の警察官。第13作の「函館立待岬 喪服の花嫁」のみ登場していないが、捜査を担当する函館南署の小田切は会議等で面識があると会話には出てくる。