────私が望んでいることはただ一つ、『楽しさ』だ────
概要
電撃文庫から出版されているライトノベル。著者は 夢見夕利氏、イラストは緜氏が担当。第30回電撃小説大賞受賞作。ヤングエースやカドコミにて幕英氏によるコミカライズが連載中。
ジャンルは魅力的な相棒(魔女)に振り回されるファンタジーアクション。
魔術が一般化した世界で発生する犯罪を追う魔術を使えない捜査官の主人公と、そんな捜査官を振り回す魔女たちの活躍が本作のメインとなる。
あらすじ
貴族階級が独占していた魔術が大衆化するとともに、犯罪率が急増。対策として皇国には魔術犯罪捜査局が設立された。
捜査官であるローグは上司ヴェラドンナの策略により〈第六分署〉へと転属。そこは、かつて皇国に災いをもたらした魔女と共に魔術事件を捜査する曰くつきの部署だった。
厄災をもたらすまでの力を有するが故に囚われ、〈首輪〉によって魔力を制限された魔女たち。だが、〈人形鬼〉ミゼリアをはじめ、魔女たちはお構いなしにローグを振り回し――!?(公式より)
キャラクター
ローグ・マカベスタ
本作の主人公。魔術犯罪捜査局に所属する一般捜査官だったが、上司の陰謀により第六分署へ配属されることになる。
口は悪いが腕っ節が強く、魔術犯罪者を容赦なく殴り飛ばすことから「血塗れのローグ」と物騒な二つ名で呼ばれている。
ミゼリア
ローグの相棒となる魔女。表向きは「魔術専門家」と名乗って捜査に同行している。
一見すると人形のような可憐な容姿だが「人形鬼」の異名を持つ危険人物であり、特殊な首輪を用いて第六分署の監視下に置かれている。
フマフ
第六分署に収容されている魔女。荒っぽい口調をしており、人を殺さないと眠れない体質を持つ「不眠獣」のため常に寝不足。
物体操作の魔術を得意とする。
カトリーヌ
第六分署に収容された魔女の一人。聖職者を思わせるような黒い衣装を羽織った柔和な笑みが特徴の「聖女」であり、真面目な性格からミゼリアに揶揄われている。
アンジェネ
インドア派の魔女。白いローブで全身を覆った陰気な女性だが多趣味であり、ハッキングから検死まで第六分署の鑑識的役割を担う「仕事人」。
リコ
第六分署の事務員。メイド服を着用する眼鏡を掛けた黒髪の女性でポーカーフェイスを崩さない。癖の強い魔女に臆することなく淡々と業務を遂行する。
ヴェラドンナ
魔術犯罪捜査局の支部局局長。奔放な性格と外見の色っぽい女性だが仕事に関しては妥協をしない。ローグを第六分署に配属させた。
用語
魔術
かつて「貴族」が独占していた異界の現象。自身の魔力を消費し「言葉(=詠唱)」や「文字(=刻印)」を術式とすることで発動する。魔術書の指示に従うだけで簡単に使えるため、特別な才能がなくとも誰にも神秘の術が扱えるという、その簡易さと手軽さが特徴。
魔術の種類は多岐に渡り、炎や風を操るといったものから物質の破裂や液状化、果てには空間転移などかなり幅広い。術式を道具に刻むことで魔術加工の施された道具の生成も可能。
一方で魔術の痕跡自体は簡単に消せないのと、発動には言葉にしろ文字にしろ術式が必要なので万能ながらも決して完璧な技術ではない。
経緯は不明だが近代化の流れによって大衆化されことで一般人にも使用されるようになったが、その汎用性と応用の高さから魔術を悪用した犯罪の増加も招いてしまう。
魔術犯罪捜査局
魔術による犯罪の増加による事態を重く見た『二大貴族』のドラケニア家が設立した組織。
元警察や魔術師、学者や退役軍人などで構成されている。それぞれの技術と経験を駆使して犯罪者の痕跡を辿り、目覚ましい成果を上げたことで魔術による暴動などを抑え込んでいる。
第六分署
一般の捜査官や世間には知らされていない、存在しない幻の部署。
構成員の殆どは貴族評議会が認定した危険な魔女であり、分類的には要塞監獄としての役割も果たしている。
収容された魔女たちは首輪型の魔道具で魔力や行動を制限されているが、同時にある程度の自由も与えられている。
関連動画
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