生涯
姓は姒、氏は封地から鮑、諱は牙、字(あざな)は叔。鮑叔牙としても知られている。
鮑叔は釐公の子の公子・小白に仕えるようになった。その後、斉では後継者争いが起こったが、鮑叔の助力により勝利し、小白は王位につけた。この時、敵勢力に与していた管仲を見出し、臣下に取り立てるように進言し、仕えさせることに成功した。それからは二人の活躍により斉を一大強国に成長させることに成功させたのであった。
管鮑の交わり(管鮑之交)
極めて厚い親交、友情を指す古事。これは鮑叔が親友・管仲と共に商売をしていたことがあった。その時、彼の才覚を理解し、たとえ管仲が損失しても咎めず、逆に利益が出た時もそのほとんどを貧乏であった管仲に与えた。そのことに対して「私を生んだのは父母だが、父母以上に私を知る者は鮑叔である」と言い管仲も大変な恩義を感じていた。そこから後世の人は二人の友情を称えたことから由来している。