概要
MÚSECA筐体上部のPOPにある「イラストで奏でる音楽ゲーム」の「イラスト」のことを指し、本作最大の要素の1つである。
初代の公式サイトでは「それはGIFTと呼ばれる特殊能力を備えたイラストレーションたち。」、続編にあたる1+1/2の公式サイトでは「それは、『特殊な能力を持ったイラストレーション』」としている。
「MÚSECA内のキャラクター」と大方捉えても良いが、特にMÚSECA初代においては音楽ゲームを彩るビジュアル的側面に留まらず、ゲーム部分の根幹から関わってくるプレイアブルキャラクターとしての側面が強い。
勘違いされがちだが、MÚSECAのナビゲートキャラクターであるイリルはGraficaを手に入れようとするキュレーターをサポートする立場であり彼女もまたキュレーターである。Graficaではないので注意。(ただし「彼女のGrafica」は存在するためややこしい。)
初代におけるGrafica
初代においてGraficaはストーリーやゲームプレーなどほとんどありとあらゆる局面に関わっている。
Graficaの入手手段
Graficaの入手手段は主に2つある。
①STORYでの入手
キュレーターとしてG.O.Mと呼ばれる組織から様々な任務を渡される。それをこなしていくことで楽曲やゲーム内ポイントの他Graficaも報酬として手に入れる。
STORYはプレー楽曲に上乗せする形で特定の任務が付加され、達成すると報酬がもらえる仕組みである。ただしSTORYの中にはプレー楽曲が限定されるものもある。
最初は「何でもいいから楽曲をプレーして初めてのセカイに触れてもらう」から始まり、「Graficaをセットして楽曲をプレーし、Graficaがどう影響を与えるか体験する」、「特定の属性のGraficaをセットして楽曲をプレーし、その属性の特徴を知る」と進んでいく、チュートリアルとしての要素が強い。後半では「LIFEを一定量以上残してクリア」や「特定の属性のGraficaの性質を利用し、ゲーム内ポイントを一定量以上獲得する」のように実力を問われる形にシフトしていく。
イベントのSTORYもあり、5thKACが開催された際にはその課題曲をプレーすることで特別なGraficaを獲得できるSTORYもあった。
②Graf.HOLEでの入手
STORYでの入手が無課金キャラと例えるなら、Graf.HOLEでの入手はガチャ産となる。ただしMÚSECAは初代、1+1/2共にゲームプレー料金以外の課金要素はない。
楽曲選択後、セットするGraficaを選択する画面からGraf.HOLEに移行することができ、COLORISと呼ばれるゲーム内ポイントを消費するとランダムにGraficaを入手できる。獲得Graficaが被ることがあり、その場合OVERLOADと呼ばれるアイテムを1個獲得する。OVERLOADを10個使うことで未入手のGraficaを1体獲得できる。
Graficaの能力
Graficaは楽曲プレー時に3枚までセットすることができ、楽曲中に3箇所用意されているギフテッドエリア(GA)と呼ばれる区間においてGraficaによって固有の能力が発揮される。
Graficaには以下のステータスがある。
①世界
Graficaは10の世界に分類され、それぞれ性能に傾向がある。INTRODUCTION MOVIE内ではそれぞれ以下のように紹介されている。
<然>・<月>:LIFE回復はおまかせ FAILEDしにくくなります。
<電>・<愛>:Grafica入手をおたすけ 入手に必要なアイテム獲得量アップ
<魔>・<闘>:より高いスコアを目指せる リスクと引き換えにスコア獲得量アップ
<機>・<煌>:プレーに役立つアイテムを効率よく収集 リスクと引き換えに、特にGrafica強化アイテムの獲得量アップ
<神>・<未>:バランス型 LIFE、スコア、アイテム収集、リスクの全てがほどよい
②TYPE(タイプ)
Graficaによって設定されている1~8までの数値。
TYPEはLIFE、ダメージ量、回復量、SCORE加点量などほぼ全ての性能に関わっており、数字が大きいほど性能が尖っている。
1+1/2におけるTYPEとは全く別物なので注意。
③ORIGINAL GIFT(オリジナルギフト)
Graficaが固有に持っている能力のこと。獲得したばかりのGraficaはこのORIGINAL GIFTを持っていない「散失状態」となっているが、COLORISを与える「復元」を行うことで獲得できる。
獲得COLORIS、MUESE量増加やLIFE回復効果、ERROR減点を抑える効果等がある。
④EXTENDED GIFT(エクステンデッドギフト)
ORIGINAL GIFTがGraficaによって固有な能力なのに対し、新しく付与される能力を言う。
新しくGIFTを付加することを「深化」といい、こちらもCOLORISが必要となる。付加されるGIFTの種類はランダムであるが、NISと呼ばれるアイテムを使用すると特定のGIFTが付加されやすくなる。
⑤SEGMENT(セグメント)
Graficaのレア度を示し、1~5まである。
・SEGMENT1~3ではORIGINAL GIFTは2つあるがEXTENDED GIFTは1つしか付加できない
・SEGMENT4.5ではORIGINAL GIFTは1つであるがEXTENDED GIFTは3つ付加できる
といった性能上の違いもある。
初代から1+1/2へ
1+1/2へのアップデートに伴い、Graficaまわりのシステムは一新することになった。
STORY・Graf.HOLE
完全廃止。Graficaの獲得手段として代わりに「解放MISSION」が登場。
GIFT・復元・深化
完全廃止。GIFTに近い要素として「SKILL」が、復元、深化に近い要素として「MEDEL」が登場。
ギフテッドエリア(GA)
通常の楽曲プレーにおいては廃止。「解放MISSION」では残存するが、譜面が速くなったりレーン形状が変わるといった要素は(極一部の例外を除き)廃止。背景のGraficaが変わることもなくなった。
世界
概念としては残存し、1+1/2での追加Graficaにも割り当てられていたが、ゲームプレーに影響を与える要素は廃止、完全なお飾りステータスとなった。
TYPE
完全廃止。1+1/2にもTYPEと呼ばれるステータスはあるが全くの別物。
SEGMENT
完全廃止。
新ステータス
新しく「MEDEL」「描画力」「属性」「TYPE」「SKILL」の要素が登場。初代のステータスの中で1+1/2に引き継がれたものはほとんどないと言って良い。
ここまで大きく既存システムが撤廃、改変が行われた背景には、
「システムが煩雑で分かりにくい」
「Grafica(イラスト要素)とは関係なく、単純に音楽ゲームをやりたいのにできない」
といった不満点があり、バージョンアップ内容を紹介した動画「RenovationM~スタッフの挑戦」の中でも
「生まれ変わって…もっと皆から愛されたい…」
「イラストの魅力をもっと伝えたい」
「シンプルに音楽ゲームを楽しむことができないことへの不満の声が大きい」
等の発言が見られる。
1+1/2におけるGrafica
Graficaはデフォルトの3枚、イベント、特定条件達成での獲得を除けば全て「解放MISSION」と呼ばれるモードにて開放することができる。
「解放MISSIONをプレーする」
MÚSECA1+1/2の2つのゲームモードのうちの1つであり、「シンプルに音楽ゲーム!」と謳っている「好きな楽曲をプレーする」モードに対してこちらは「イラスト好きはこちら!」と謳っている。
解放したいGraficaを選択して初級、中級、上級から難易度を選ぶ。(一部のGraficaには更に上の特級がある。)Graficaによって課題曲が設定されており、いわゆるボス曲と呼ばれるような高難易度曲が課題曲になっているGraficaもいる。
解放を手伝ってくれるGraficaを所持Graficaの中から3枚まで選ぶと準備完了。ゲームプレーに移行する。
ゲームプレー中、背景に白いキャンバスのようなものが登場する。このキャンバスはスコアを稼ぐにつれて段々とGraficaのイラストが描かれていき、完成させることでGraficaの解放となる。
楽曲中には3箇所「ギフテッドエリア(GA)」と呼ばれる区間があり、連れてきた3枚のGraficaがそれぞれの箇所で効果を発揮する。Graficaの種類にもよるがギフテッドエリア内での解放効率はギフテッドエリア外の数倍あるため、Graficaの選択が解放の可否に非常に重要となる。
解放に成功すれば、難易度に関わらずGraficaが手に入り、解放MISSIONや通常プレーに連れていくことができる。(解放した難易度による仕様の違いは後述。)
「好きな音楽をプレーする」モードにおけるGrafica
Graficaは解放MISSIONに連れていくことで解放の手助けを行う他に、「好きな音楽をプレーする」モードにも1枚だけ連れていくことができる。プレー中選んだGraficaは終始背景に大きく登場するがそれ以外のプレーへの影響は一切なく、「自由に好きなイラストを背景にプレーする」という遊び方が1+1/2で初めて可能になった。
「好きな音楽をプレーする」モードではGraficaを選択せずにプレーすることもでき、正真正銘イラストからかけ離れたシンプルなゲームプレーが可能となる。
Graficaの性能
Graficaにはそれぞれ固有の性能があるが、初代と比較するとよりシンプルになっており、「特定のGraficaが必要となる」といった状況は減少した。以下に示す性能はMEDELとCAPTIONを除いて「解放MISSIONをプレーする」モードにおいてのみであり、「好きな音楽をプレーする」モードに連れていく際は関係ない。
①MEDEL(メデル)
他のゲームでいうところのレベル(LEVEL)であるが、それと「愛でる(めでる)」とを掛け合わせたのが語源。解放MISSIONや通常プレーに連れていくことで経験値を獲得し、MEDELを上げることができる。
MEDELが上がると描画力が上昇する他、SKILLやCAPTION2が解放される。
最大MEDELは多くのGraficaで10であるが、実際にMEDEL10まで上げるにはそのGraficaの解放MISSIONの上級をクリアする必要がある。初級のみクリアした場合はMEDEL8、中級までクリアした場合はMEDEL9になるとそれ以上経験値を得られなくなる。
また一部のGraficaは解放MISSIONに上級より更に上の「特級」があり、クリアするとそのGraficaのMEDELを12(13)まで上げることができる。
②描画力
Graficaを解放する力。RPGにおける攻撃力のようなもので、高い程Graficaを解放しやすくなるため強さの指標となる。ただし、描画力が高いGraficaは原則としてSKILLがデメリット系であり、描画力が低いGraficaは強力なSKILLを持っていることがあるため、単純には比較できない。
なお、Grafica選択画面では描画力の高さを示す林檎のイラストが描画力の左下に描かれている。描画力が低いと落書きのような林檎であるが、描画力が増えるに連れデッサン調となり、色がつき、最後はピカソ風の林檎のイラストになる。
③属性
GraficaにはPASSION(パッション)、COOL(クール)、NATURAL(ナチュラル)、PURE(ピュア)、DARK(ダーク)の5種類の属性があり、
PASSIONはNATURALに強く
COOLはPASSIONに強く
NATURALはCOOLに強く
PUREとDARKは互いに強い
という特徴を持つ。初代における「世界」を連想させるが、属性がもたらす効果は「解放するGraficaに強い属性のGraficaを連れていくと描画力が1.3倍になる」のみと極めてシンプル。
解放難度の高いGraficaの解放には、3枚とも有利属性のGraficaを連れていくことがほぼ必須条件となる。
④SKILL(スキル)
Graficaが固有に持っている能力で、GraficaのMEDELが8になると発現する。SKILL効果が発動するのは自分のギフテッドエリア内のみである点に注意。
最初にセットすると描画力アップ、特定のGraficaと一緒に連れていくと描画力アップといった自動発動系、コンボを繋げるとボーナス、スピンを正確に回すとボーナスといった実力依存系、コンボが切れると描画力が下がるといったデメリット系がある。基本的には描画力の低いGraficaはメリット系、描画力の高いGraficaはデメリット系のSKILLを持っているが、描画力は平均的でSKILLを持たない中間型も多い。
⑤TYPE(タイプ)
Graficaは以下の3種類のTYPEに分けられる。
BALANCE(バランス)
NEARやERROR判定でのロスが最も少ないTYPE、序盤で活躍しやすい。
CONNECT(コネクト)
コンボを繋げると描画力が増えるTYPE、反面ERROR判定でのロスが大きい。
CRITICAL(クリティカル)
CRITICAL判定で描画力にボーナスがかかるTYPE、反面NEAR判定でのロスが大きい。最終的には最も強いTYPEだと言われている。
ただしTYPEよりもMEDELや属性ボーナスの方が影響力が大きいことが多く、それ以上に解放MISSIONはプレーヤーの実力がモノを言うため高難易度の解放MISSIONを除いてあまり重視されることはない。
(初代でのTYPEとは全くの別物なので注意。)
⑥世界
性能上の差異は完全になくなったものの、ステータスとして残った。
然、機、魔、電、月、神、愛、闘、煌、未 の10種類がある。
⑦CAPTION(キャプション)
Graficaの性能とは関係ないが、Graficaに関する説明が載っている。MEDELを5まで上げると、より詳しい説明が載ったCAPTION2を見ることができる(ただしCAPTION2をゲーム筐体上で見れるのはMEDEL5に上がったその一度きりであり、それ以降は公式サイトにログインすることで確認できる。)
公式サイトでのGrafica
MÚSECA1+1/2の公式サイトでは、Graficaを鑑賞することができる。
ほとんどのGraficaはゲームをプレーしていない人でもトリミングされたイラストを見ることができるが、ログインすると解放したGraficaに限り、その全体イラストや性能、CAPTIONを確認することができる(ボイスを聞くことはできない)。
なお、Graficaの全体イラストが出ている画面上において、PCではポインターを動かすことで、スマートフォン等では端末を傾けることで、Graficaがグリグリ動く。
「作品タイトル」と「キャラクター名」について
各Graficaには「作品タイトル」と「キャラクター名」がある。例えばリキュアでは、作品タイトルは「カクテルマジック」、キャラクター名は「リキュア」といった風に、それぞれのGraficaはその作品の名前とそこに描かれているキャラクターの名前の2つの名称が用意されている。
Graficaではないが、もっと分かりやすく有名な絵画「最後の晩餐」で例えると、作品タイトルは「最後の晩餐」、キャラクター名は「イエス・キリスト」ということになる。
他機種との関わり
ジェネシスカード
一部のGraficaはSOUND VOLTEXにてジェネシスカードとして排出できる。かつては対象Graficaを復元、あるいは解放する必要があったが、現在はプレーデータに関わらず対象のGraficaは全て排出できるようになった。
他機種キャラクターのGrafica
他機種のキャラクターがGraficaとして数多く登場している。詳細はGrafica一覧を参照。
Grafica一覧
こちらを参照。
関連タグ
イリル:MÚSECAのナビゲートキャラクターでありキュレーター。Graficaではない。