1950年代〜1980年代までアメリカ軍で使用されていたフライトジャケット。
短ジャケット型で、素材はナイロンであった。
狭い航空機内で引っ掛かりを防止する為に、全体的にタイトで凹凸やプリーツを減らしたデザインである。中綿入りで対応する外気温は+10℃~-10℃ほど。
これより前に使用されていたA-2フライトジャケット等のような革製のものと違って高高度で凍結することは無かったが、ナイロン製ゆえに布地そのものが燃えやすいことが問題となり、1970年代半ばから使用され始めた難燃繊維製のCWU-45P等に置き換えられて姿を消した。
・・・という経緯で80年代にはすでに現実の戦場からは退役していたMA-1だったが、1986年公開のトム・クルーズ主演映画「トップガン」の大ヒットが引き金となって当時の若者の間でフライトジャケットが流行し、主人公ピート・ミッチェルは劇中で1秒も着ていないにもかかわらずこのMA-1がよく売れたという(実際に主人公が着用していたのはCWU-36PとG-1レザージャケット。記事①、②)。
こうした歴史を経て日本でも定番の人気を獲得し、現在ではフッション用や作業用に同様のものが作られている。