「2人は愛し合ってるわ~!」
作品概要
The ShipperとはGMM25チャンネルで2020年5月22日~2020年8月7日まで放送されていたタイのドラマである。ジャンルはファンタジー、ラブコメディー。
放送枠は金曜の21:30~(タイ時間)で、2getherの後番組、Still 2getherの前番組にあたる。
用語解説
作品タイトルにもなっているShipperとはいわゆる「カップリングオタク(カプオタ)」のことであり、作中の日本語字幕でもそう訳されている。
これは海外(主に英語圏)でカプのことをRelationshipを省略してShipと呼ぶことに由来している。
なおこの"Ship"は日本語で言うところ"カップリング"同様男女の指定がない点に注意(ちなみにタイ語で腐女子はサーオワーイ=やおい女子と言う)
あらすじ
高校生のPanは親友のSodaと一緒に同じ高校の先輩であり誰もが手本にする優等生のKimと、誰もが恐れる不良少年のWayとのカップリング小説を書くのが趣味な腐女子。
ある日、その妄想小説が原因で校内の不良Offに2人は揶揄われ、乱闘の末Wayは退学処分になってしまう。
自分のせいだとPanはKimに謝りに行くが、意外にもKimは怒ることはなく「家まで送っていくよ」と自分をバイクの後ろに乗せて家まで送ってくれる。だがその道中、2人は交通事故に遭ってしまい、目が覚めるとそこは死後の世界だった。
魂狩りリストを元に死後の世界に送ると述べる死の天使だったが、実は2人の名前は魂狩りリストには載っておらず慌てて現世に戻される。めでたしめでたしかと思いきや、Panが目覚めるとKimの身体になっており、Kimの魂が入っているはずのPanは未だに意識が戻らない。
「えぇ~~っ!?」
入れ替わりを解消する方法が見つかるまで誰にも内緒でKimのフリをして生きることになったPan。これは推しカプを現実にするチャンスだと浮かれるが、現実には課題がいっぱいで……
登場人物
Pan(Panithita Thanachoknavakul)
演:Sureeyaret Yakaret (Prigkhing)
日本語表記は「パン」
本作の主人公。牡羊座の高校1年生。
Sodaと一緒にKimとWayのやおい小説を書くのが趣味な女子高生。癖のあるロングヘアを横に一つ結びしている。
夢見がちでWayに彼女がいることも頑なに認めないが、誠実で優しい性格。Kimとして生活していくうちにKimの「本当の姿」を知っていく。
驚いた時に語尾を上げて「えぇ~↑!?」と言う口癖があり、Kimの身体に入ってからも継承されている。
Kim(Kimhan Dhamrong-rattanaroj)
演:Kanaphan Puitrakul (First)
日本語表記は「キム」
本作のもう1人の主人公。2002年1月1日生まれの18歳(最終話より)
誰もが尊敬する優等生で、全ての学芸コンテストで優勝し続けている秀才。教師陣からも一目置かれており、Wayの退学騒動の時にもその信頼を切り札に教師と交渉するほど。
正義感が強く、喧嘩もそれなりに対応できるハイスペックな少年。ある秘密を抱えている。
Way(Watit Wongwannakij)
演:Pusit Disthapisit (Fluke)
日本語表記は「ウェイ」
Kimの親友の18歳。Kimより誕生日が2ヶ月早い(第10話より)
教師の誰もが頭を抱える問題児で、Kimと同じ高校に来たのも前の学校を退学させられた為。
喧嘩が強くて誤解されがちだが、困っている人をなんだかんだ放っておかない優しい性格。
PanやSodaと同じ学年のPhingphingとは幼馴染で恋人同士。Wandaという妹がおり、母親と死別しているような描写がある(第10話)
Khet(Khemachat)
演:Pawat Chittsawangdee (Ohm)
日本語表記は「ケート」
PanとSodaのクラスメートで、妄想小説の邪魔をしては「現実を見ろ」と揶揄っている一匹狼な少年。Panに特別な感情を抱いている様子がよく描かれる。
学校をサボりがちで、一番後ろの席でよく寝ている、ただの怠け者で意地悪な少年と思われていたが…
Soda(Sarocha)
演:Kanyarat Ruangrung (Piploy)
日本語表記は「ソーダ」
Panの親友で一緒にやおい小説をよく書いている少女。ツインテールに丸眼鏡が特徴。
メインはBLだが、夢女子の一面もあるようでKim×Sodaの夢小説を書いたこともある。
Phingphing
演:Benyapa Jeenprasom (View)
日本語表記は「ピンピン」
Pan、Soda、Khetのクラスメートの美女。
いつも2人の取り巻きを引き連れてはWayとの順調な交際を自慢している。
Wayの退学騒動の原因がBL小説であることを知り、その作者を見つけ出そうとする。
死の天使
演:Watchara Sukchum (Jennie)
入れ替わり騒動の元凶。上司である神にこのことをチクられるのを避けるべく、PanとKimの入れ替わりを元に戻そうとサポートする。登場時には毎回「天使の体に~ハイハイッ!アイドルの仕草~ハイハイッ!…」とリズミカルで長い口上を述べるがほぼ毎回Panに遮られる。
日本での展開
2020年12月8日 映画配給会社ハークにより日本配給権取得が発表された。
これに伴いYouTubeは1月上旬(正月休み明け頃)にアクセスできなくなった。
日本展開開始は2021年3月15日より衛星劇場にて毎週月曜23時~と毎週日曜5時~(再放送)の週2話ずつ放送した。
放送終了後はKim役のFirst氏とWay役のFluke氏によるコメント動画が放送された。
関連動画
公式トレーラー
第1話(要VPN)
衛星劇場版トレーラー
ハーク版トレーラー
(※公式トレーラーのピッチ違いで内容は同一)
関連リンク
余談
- 本作は男女・男男・女女等あらゆる組み合わせにカップリングの可能性を見出せるシーンがある。これは制作陣が狙ってそのようにしている。
- 本作の舞台はJanus Upatham Schoolというミッション系の学校である。作中日本語字幕では日本人に分かりやすいよう「高校1年生」「高校2年生」などと表記されているが、実際には中高一貫校の為Panたちは4年生、KimとWayは6年生である(ある人のデータを見るシーンで学年表記が確認できる)
- Wayがよく着ている黒地に赤と白が入ったジャケットはWayの誕生日にKimが「セール品だったから」とプレゼントしてくれたものであると、放送終了後にWay役のFluke氏がエピソードを明かしている。(ツイート内容にネタバレは含まれていないが、最終話の後のツイートである為最終話まで見てから読むことを推奨する)
- 公式に作成されたカップリング名を含むハッシュタグは#WayKimForeverだったり作中のPanとSodaの妄想小説、および挿絵を見る限り公式カップリングはWayKimと表記されることが多いが、作中でKimのアレを見たPanが「P'Kimの大きさから想像するにP'Wayは相当頑張らないといけない」と妄想しているのでPanはKimWayもいける可能性がある。
- Kimは乳アレルギーだとKhetに指摘されているが入れ替わり中のPanが好物である乳製品のドリンクを何度も飲んでいる(≒特に重大な症状が起こっていない)為本当にアレルギーなのかどうかはやや疑問が残る。
- 日本ファン発信の非公式企画#タイ沼実況_TheShipperが2020年12月10日から始まると、本作の監督(P'Mui)が皆さんありがとうとツイートしたり、それに制作会社のParbdeeがリプライをしたり、監督のツイートをWay役のFluke氏がいいねしたりと非公式ながらも実質公認企画となった。
- Kimの誕生日を1月1日に設定したのはKimを演じたFirstであることが2021年1月1日に監督P'Muiのツイートで明らかになった。
- EP5のラストシーンは本来台本通りではなく、ディレクターと監督によって「この(放送版)方がよりパワフルなものになる」と決まったものである
- Panの口癖の「えぇ〜!?」は日本語を元に決定された(衛星劇場でのキャストインタビューより)。これはいつか日本で放送されることを願ってのことだったとのこと。タイではあまり使わない感嘆詞であるようだ。
以下重大なネタバレを含む余談
- 最終話ラストシーンの「Kimhan、あなたに提案があります」の声は出演者は誰も知らないサプライズ演出であり、監督は「2期は現時点では予定していない。その提案の内容は視聴者が自由に想像できるものとしている」と番組終了後のPodcastで語っている。それを受けてKim役のFirst氏は「WayKimで5話くらいのスピンオフをやりたいね」とコメントした。
- 第1話でPanが「P'Wayに相応しいのはP'Kim」と妄想小説を書いた理由を述べた時にKimが笑ったのはPanに好意を抱いたからではなく、元々Wayのことが好きだった為にそう思ってもらっていて嬉しいと感じたから。(Podcastより)