曖昧さ回避
名鉄では、名古屋本線にのみ「本線」と付く。
※とはいっても、近鉄に「本線」と付く鉄道路線はない。「田原本線」は、田原本(たわらもと)へ行く路線である。
概要
豊橋~名鉄岐阜間99.8kmを結ぶ。ほとんどの区間でJRの東海道本線と併走する名鉄(名古屋鉄道)の中核路線で、愛知県を南東から北西に縦貫しており、笠松駅近くの木曽川より北は岐阜県に入る。(以下、名古屋本線を「本線」と記す)
他社との直通はしていないものの、豊橋~平井信号場間はJR飯田線(旧豊川鉄道線)との併用区間になっている。区間内にある飯田線下地、船町の両駅には名鉄の列車は停車せず、乗り換えは豊橋で折り返すか豊川線豊川稲荷まで行く必要がある。
押切町(名古屋駅の北東)~岐阜間は名古屋電気鉄道→名古屋鉄道(初代)→名岐鉄道が、神宮前~豊橋間は愛知電気鉄道が建設し、愛電・名岐が合併した名古屋鉄道(2代目)が東枇杷島~神宮前を建設した(新名古屋(現名鉄名古屋)まで開通の際に、押切町~東枇杷島間と、押切町~柳橋間での名古屋市電(旧名古屋電気鉄道市内線)への乗り入れを廃止)。1944年の全通時は金山橋(現金山)~新岐阜(現名鉄岐阜)(西部線)は600V、金山橋~豊橋(東部線)は1500Vだったため、金山橋で乗り換えが必要だった。1948年に西部線を1500Vに昇圧して東西直通を開始、同時に新岐阜~豊橋を名古屋本線と改称した。
現在は一部区間で最高速度120km/hでの運行が行われている。愛電1社によって造られた東部線は直線が多いのに対し、西部線はいくつもの路線をつなげた形のためカーブが多く、スピードアップのネックになっている。枇杷島分岐点~神宮前間は支線からの列車も乗り入れるため日中でも1時間30本前後という高密度になっており、神宮前~金山間を複々線化するなど混雑緩和を図っている。
種別
ほぼ本線にわたり運行されている種別と運用のみ扱う。(中部国際空港方面などへ直通するミュースカイや快速急行、神宮前~東枇杷島にしか入って来ない常滑線と犬山線の運用は除く)
快速特急、特急
原則一部特別車編成で運行されるが、名古屋発東岡崎行き最終と中部国際空港発岐阜行き最終(いずれも特急)は全車一般車となる。系統は1)岐阜~豊橋(上り豊橋方面快特、下り岐阜方面特急)、犬山線直通の2)新鵜沼~豊橋(上り特急、下り快特)、常滑線直通の3)岐阜~中部国際空港(特急)が1時間2本ずつ運行され、2)、3)は金山で接続する。快速特急と特急は少し停車駅が違う(快速特急の方が少ない)が、朝と夜には特別停車が増えて、新木曽川と笠松はラッシュ時名古屋方面の一部の特急が通過する。
急行
全線で運行される。本線内の急行は岐阜~豊橋、一宮~豊川稲荷(一部時間帯は大里or二ツ杁停車、東岡崎~豊川稲荷間準急)の2系統が1時間2本ずつ運行されるほか、津島・西尾線直通の佐屋~吉良吉田間の系統(全列車豊明停車、津島線内下りは普通、津島線内上りおよび須ケ口~名古屋間、一部時間帯西尾線内準急)も1時間2本運行される。朝夕時間帯には岐阜発着の羽島線直通列車も運行される(羽島線内普通)。名古屋以北では原則特急の退避を行わない。中京競馬場での場外発売日には一部の列車が中京競馬場前にも停車する。
準急
国府~豊橋には設定されておらず、須ケ口・名古屋・神宮前・新安城・東岡崎のいずれかで急行や普通に種別変更されることが多い(詳細は「急行」「普通」の項を参照)。準急が停まるが急行は停まらない駅は、特別停車を行う急行が多かった駅である。
普通
全線を通す列車はない。本線の一部を走る1)岐阜~須ケ口、2)東岡崎~伊奈の2系統に、犬山線直通の3)東岡崎~東枇杷島~岩倉・犬山の系統、津島線直通の4)佐屋・弥富~須ヶ口~豊明(名古屋(上り)・神宮前(下り)~豊明間準急)の系統によって、1時間に2~4本運行されている。なお2)・3)は、東岡崎で列車番号と方向幕だけを変えてそのまま直通運転を行う運用も存在する。伊奈~豊橋間は線路容量の関係で普通列車は運行されておらず、急行を利用する。優等列車の退避が多く、駅間の速度は高いが、停車時間を含む表定速度は遅い。常滑線の普通は金山で折り返し、名鉄名古屋駅には入って来ない。
以上は昼間から夜にかけての一般的な話で、朝や深夜に運用する系統はその限りではなく、途中の駅で急行や準急に種別変更をする列車も多い。豊橋駅にはやはり入らない。
関連イラスト
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