概要
JR関西本線と接続する弥富駅から津島線と連絡する津島駅、名古屋本線名鉄一宮駅を経由し玉ノ井駅までを結ぶ路線。全体的に地域輸送が中心の名古屋鉄道最古参路線(1896年開業)である。
開業初期にはなんと日本の鉄道開業時に導入された1871年製の蒸気機関車(国鉄190形蒸気機関車)まで走っていた。博物館明治村に静態保存されている1号機関車(尾西鉄道甲形蒸気機関車)や動態保存されている12号機関車(国鉄160形蒸気機関車)はもともと尾西鉄道で走っていた機関車である。
全線を直通する列車はなく、津島駅と名鉄一宮駅で分断される。
- 弥富・佐屋~津島:津島線と一体化した運行ダイヤが組まれ、実態に合わせて須ヶ口駅から弥富駅までを津島線と呼ぶこともある。実際、この区間のナンバリングは津島線と同一の「TB」である。
- 津島〜一宮:線内折り返しの普通を15~30分間隔で運転。朝時間帯の一部列車以外はワンマン運転を実施。
- 一宮〜玉ノ井:別名「玉ノ井線」。線内折り返しの普通を30分間隔(朝方は狭まる)で運転し、すべてワンマン運転。
佐屋~津島~森上間は複線、それ以外は単線となっている。特に「玉ノ井線」は全区間が交換不可能。また、尾西線単独の駅には有人駅が一切なく、津島線や名古屋本線との乗換駅である名鉄一宮や津島を除き、全駅終日無人駅(弥富は全ての業務をJRが行っているため名鉄の係員はいない)となっている。
かつては玉ノ井から先、木曽川の河川敷付近の木曽川港まで線路が延びており、対岸にある笠松駅との間をバス連絡とする形で名古屋と岐阜を結ぶメインルートとなっていた。
駅一覧
津島~弥富間(津島線)
準急は朝と平日の夕刻、急行は平日の早朝・夜間、特急は平日夜(下りのみ)に限られる。いずれも線内は各駅に停車し、佐屋発着(種別変更を考慮しない場合)。
駅番号 | 駅名 | 準急 | 急行 | 特急 | 乗り換え路線 | 備考 |
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TB11 | 弥富 | 名鉄で唯一の弥富市にある駅 | ||||
(参考)弥富口駅 | (2006年廃止) | |||||
TB10 | 五ノ三 | = | = | = | ↓ここから愛西市 | |
TB09 | 佐屋 | ● | ● | ● | ||
TB08 | 日比野 | ● | ● | ● | ↑一旦、愛西市を出る | |
TB07 | 津島 | ● | ● | ● | 尾西線唯一の津島市にある駅 |
※以遠、全ての電車が津島線(須ケ口方面)へ直通
一宮〜津島間
駅番号 | 駅名 | 乗り換え路線 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
TB07 | 津島 | 津島線(TB) | 尾西線唯一の津島市にある駅 | |
BS01 | 町方 | ↓再び愛西市に戻る | ||
BS02 | 六輪 | 稲沢市にある | ||
BS03 | 渕高 ※1 | 三たび愛西市へ | ||
BS04 | 丸渕 ※1 | ↓ここからまた稲沢市へ | ||
BS05 | 上丸渕 ※1 | |||
BS06 | 森上 | 一宮方面の一部は当駅発着 | ||
BS07 | 山崎 | |||
BS08 | 玉野 | ↓ここから一宮市 ※2 | ||
BS09 | 萩原 | |||
BS10 | 二子 | |||
BS11 | 苅安賀 | |||
BS12 | 観音寺 | |||
NH51 | 名鉄一宮 |
※1:地図によっては正字の“淵”が使われる。
※2:沿線にはかつて尾西市という自治体が存在し、玉野駅と開明駅が同市の駅だった。同市は平成の大合併に際し、葉栗郡木曽川町ともども一宮市に編入されている。