概要
CV:荒川太郎
幽遊白書の登場人物で、仙水ファミリーの一員。29歳。AB型。8月20日生まれ。蟲寄市の大凶病院に勤める医師(外科医)。眼鏡を着用しているが、後述の整形後は裸眼で生活している。家族は父親の存在が示唆されている事以外は不明で、現在の彼は一人暮らし。
普段は温和で善良な性格を装っているが、本性は医者でありながら凶悪 かつ極めて残忍な殺人鬼であり、狂気じみた言葉と顔芸に定評がある。神谷が仙水にスカウトされた経緯は不明であるが、仙水が死病に冒されていた事から、恐らく医師と患者という接点によるものと思われる。……まさか名前のミノル(実)繋がりじゃないだろうな?
同じファミリーの刃霧とは親しい真柄であったようだが、上記の性格が災いしているのか御手洗からは毛嫌いされている。
根城である大凶病院内にて、幽助達との戦いに敗れて心肺停止に陥り一度は命を落とすが、幻海によって蘇生させられた。警察に逮捕され蟲寄市内の拘置所に投獄されるが、程なくして脱獄した。彼の脱獄事件は、魔界の穴が安定期に突入した直後の頃にニュースで報道されている。
仙水の野望が潰えた後に、飛影によって負傷していた刃霧を救出。彼と別れたその後の神谷は、能力で自らに整形手術を施し別人(整形後に街中で天沼とすれ違っている)となり、「医師(ドクター)」の能力を心霊医術として扱う「奇跡の手道場」を設立。以降は問題を起こす事無く、訪れた患者を治療する日々を送っている。
裏設定など
後に明かされた設定では外科医としては非常に優秀であるが、昔から人を切り刻み殺す夢を何度も見続けているという、人間に対し歪んだ価値観を抱いていた。その危険思想は作中における警察での事情聴取以外では、学生時代に傷害事件という形で現実にしており、事件は病院の院長を務める父親によって揉み消されている。これをきっかけに父親に対しコンプレックスと殺意を抱くようになったが、殺害実行には至っていない模様。
なお、領域(テリトリー)の能力に目覚めるメカニズムは能力者の趣味や願望、その生活環境に密接な関わりがあると作中で神谷は仮説を立てていたが、上記と同じく明かされた裏設定でそれが事実である事が明確になり、その観察力と洞察力は優れたものである事が覗える。
余談であるが、下記のように直接の戦闘に適した能力のためか、一部格闘ゲームにおいては仙水ファミリーの中で貴重な参加枠を獲得している。デビュー作は1994年にスーパーファミコンで発売された『幽☆遊☆白書 特別篇』で、こちらでは従来の能力に加えて原作には無いメスを投擲する技と、ランダムで様々なパワーアップ効果が発動するドーピングを使う。後者のドーピングは効果によって神谷の台詞も変化するのだが、その内の一つに「伊達に患者は診てねぇぜ!」というどこかで聞いたようなものがある。……どうやら神谷先生が前作のネタ枠を受け継いでいるようである。
能力名: 医師(ドクター)
領域(テリトリー)範囲は半径100メートルと広範囲で、戦いの場となった病院全域を包み込んでいる。念によって魔界蟲じみた蚊のような亜生物状の致死性ウィルスを生み出す。この生物は領域内の人間に対し注射器に似た口吻を突き刺し、そこへ内包している毒液を注入し重病にさせる。神谷の意思で行動する以外にも、領域内の未感染の人間に対し積極的に襲う性質がある。
感染すると高熱・寒気・身体中の激痛といった症状が即座に発症し、発病後は約数十分で死に至る。特に精神力の弱い人間は症状の進行が早い。血清やワクチンといった治療方法は存在せず、神谷の意識が失われない限りウィルスは感染者を容赦なく蝕んでいく。
この生物は常人には視認不可であるが、霊能力者や領域の能力者はその限りではなく、これらの該当者は感染しても多少の抵抗力を見せている。
ウィルスの生成以外には、脳内物質の操作などで自身の耐久力と身体機能を強化可能。直接的な攻撃手段としては、素手でメスのように人体を切り裂く事が可能で、アニメ版では余波が地走りのように床や天井といった広範囲を切り裂いている。更に指圧で相手の筋肉を麻痺させたり、切断された身体の一部を瞬時に繋ぐ結合手術、自身を対象にした精巧な整形手術など、医術関連の能力なだけあり有用範囲は多彩。
しかし、この能力を以てしても仙水の身体を蝕む悪性腫瘍までは手に負えず、僅かな延命措置を行なうのが限界だった。