概要
啄木鳥しんきによるPS版「テイルズオブデスティニー」を原作にしたコミカライズ作品。
啄木鳥氏のデビュー作にして、テイルズオブシリーズ初の漫画化作品である。 同じTOD漫画のくおん版、カスカベ版と区別して「啄木鳥版」とも呼ばれる。
原作のストーリーを大胆に改変しており、開始早々からほぼ原形を留めていないオリジナル展開だが破綻はなく、テイルズのメディアミックス作品の中でも特に評価の高い作品の一つ。(オリジナル展開は「原作を知らなくても楽しめるように」という作者の配慮によるものである)
ナムコ監修で全面的なチェックを受けており、おまけイラストなど作者の原作愛が随所に感じられる。
いくつかの設定とストーリーはリメイク版やドラマCDなどに逆輸入された。
また、リオン・マグナスが最後まで生存する数少ない作品としても知られている。(同時期のラノベ「ルーティのルール」でも生き残っている)
リオン生存は作者の強いこだわりによるものだったそうだが、この結末を巡ってナムコと揉めたとか揉めなかったとか…。
テイルズオブデスティニー2に繋がらないという意見もあったが、後に啄木鳥氏によってこの作品準拠のTOD2を描いたアンソロジーが執筆された。
ゲームとの主な相違点
- 場所を訪れる順番が違ったり、登場しない敵キャラクターがいる
- スタンとディムロスが出会ったのは古代遺跡
- ルーティがマリーと旅をしていない
- フィリアを除いたストレイライズ神殿の神官がグレバムに全滅させられている
- リオンの心理描写の多さと結末
- 空気王とイクティノスが空気
- キャラクターの性格が全体的に丸くなっており(オリDとリメDの中間?)、ルーティとリオン(ヒューゴ)の関係が掘り下げられている
- イクティノスのコアクリスタルが損傷していないため、最初から喋れる
- ミクトランがリストラされ、空気王を遥かに上回る空気に
- グレバムに娘がおり、ある人物に娘を人質に取られてソーディアン研究をさせられたが失敗して娘を殺害されたため、その人物の築き上げた物全てを潰して復讐しようとしていた
- 金髪とされていたマリアンが黒髪に描かれており、マリアン自身もリオンを弟のように心配している(これらの要素は公式に逆輸入された)
- レンブラントの口調が普通でマッドサイエンティストでもなく、ヒューゴへの忠誠心のためにスタンと敵対する(後に公式に逆輸入された)
- 黒幕が男性のベルセリオスで、ハロルドがカーレルを密かに暗殺していた(これは当時の攻略本にハロルドがカーレルの弟で、永遠の命を得るためにベルセリオスに人格を投影したと書かれていたことによる)
- ヒューゴがミクトランに操られておらず、単にベルセリオスに共鳴した共謀者とされている
- ラスボスがベルセリオスに乗っ取られたマリアンである