概要
木星帝国総統クラックス・ドゥガチとその人格をコピーしたバイオ脳によって制御され、その巨体にありながら恐るべき事に(生産数は10機に満たない数とは言え)同型機が複数存在する「量産機」である。
地球壊滅を望むドゥガチにとって最後の切り札とも言える機体であり、操縦技量を伴わないドゥガチであっても充分に地上を壊滅させられるよう、過剰とも言える核武装が施されている。
その巨体を稼働させる為、機体の各部に核融合炉を複数搭載しており、その実は一種の特攻兵器・人型核爆弾であると言え、たとえ一機でも地上で連鎖爆発を起こせば地球に甚大なダメージを与えるとされている。
武器は胸部に収納された核ミサイルと翼部に収納されたフェザーファンネル、腕部クローと各種メガ粒子砲を装備。
メガ粒子砲は頭部に装備する中型の物とクァバーゼの頭部に装備されたそれをスケールアップしたかのような超大型の物を二種類備えている。
また、その巨体自体も一種の武器と言え、腕の一振りで戦艦を撃沈出来るだけの圧倒的質量を持つ。
最終決戦で8機出撃し、ドゥガチが7体のコピーを囮に自身の手で地球を壊滅させようと大気圏突入した(明らかに自身の手で地球を破壊することにこだわり過ぎたゆえの采配ミスである)が、コピーの搭乗した機体は地球連邦軍に加担したスペース・コロニーの各軍の加勢によって何れも破壊され、地球へ降下したドゥガチ本人もトビア・アロナクスとの戦闘で戦死した。
実戦投入された機体は8機だが、地球での最終決戦に至る過程で破壊された2体のドゥガチのコピーが搭乗する予定であった機体も建造されており、そのうちのその一機を神の雷作戦後に木星の特務部隊「サーカス」が木星の衛星より回収して保管していた(核武装は搭載されてない)。
その後、情勢の変化に伴い皮肉にも地球圏を襲う危機を救う為の一手として宇宙世紀0153にサーカスの一員であるコーシャが搭乗し、大型モビルアーマー「カオスレル」との格闘戦を演じた(この際、キゾ中将の乗るモビルスーツ「ミダス」のミダス・タッチ・フラッシュシステムに対抗する為に額センサーにVガンダムの頭部を移植、光信号によるコンピュータ・ウィルスの送信を防ぐ措置が取られている)。
激闘の末、カオスレルを沈黙させるも自身もダメージがひどく、加速を続ける「林檎の華」から離れ、爆散した。
他作品での活躍
EXVS
ガンダムの格闘ゲームで有名なガンダムエクストリームバーサスではレイドボスというプレイアブル機体を遥かに超える超耐久と大火力を備えたボスとして「ブランチバトル」や「コンクエスト」といった一人プレイ時にやれるモードのボスとして登場する。
レイドボス共通のスーパーアーマー、ゲロビ、フェザーファンネルによるバリア、巨体を生かしたタックル、ステップを踏まないとまず当たるフェザーファンネル攻撃、そして辺りを焼き尽くす核ミサイル発射と様々な面の攻撃をしてくるが、他レイドボスよりも低耐久、非常に動きが緩慢かつ、巨体故に的であるために、他のレイドボスと比べても弱い事に定評がある。核ミサイルに関しては発射寸前に此方側のゲロビを当てる事で被害が及ばない…なんてことも。格闘機でもない限り、その巨体に物怖じさえしなければ簡単に撃破できる、いわばカモ。
ステージによってはバイオ脳のコピー機体複数とドゥガチ本人が搭乗する一体が登場する事もあり、四方八方からゲロビやフェザーファンネル、核ミサイルが飛んでくる阿鼻叫喚が形成される事もある。だが、広範囲大火力を持つDX、V2やゴトラタンであればゲロビに巻き込んで同時撃破なんてロマンがやれることも。
スパロボ
『クロスボーン』初参戦の第2次スーパーロボット大戦αでも木星帝国軍のボス機体として、やはりコピー機を伴って登場。個々の敵としてはそれほど脅威ではない(原作再現と言えなくもないのが何とも…)のだが、LLサイズ+マップ兵器無効なので面倒臭い。
ルートによっては同盟を組んでいるシャアやらハマーンやらと纏めて相手取らなければならず、ターン制限まであるのでなかなかキツい。おまけにある条件を満たすとシャアの機体がHP6桁越えのナイチンゲールになったり、前話で倒し漏らしたネームド敵が引き続き登場したりする。こうなると最悪詰む危険もある。