CV/京田尚子
概要
デッド・ムーンサーカスの団長であり、女王ネヘレニアの代理人として組織を束ねる組織の№2である魔女の老婆。
セーラームーンシリーズに登場する歴代悪の組織の幹部たちの中では一線を画す唯一の高齢者であり、背が低く、曲がった腰に皺だらけの顔というその醜い風貌は一見するととても人間とは思えない。
ジルコンという使い魔が留まっている杖を愛用しており、女性の顔に用に見える不気味な模様があしらわれた衣装を纏っている。また、衣装の模様は原作では口に当たる部分から悪夢を吐き出し、アニメではそこを通じてネヘレニアの言葉を伝える。
長い爪が伸びた手を常に動かしながら話す癖を持っており、普段は占いの力を使って地球侵略作戦の立案を行っている。
原作とアニメではそれぞれ微妙に設定が異なっており、原作ではその正体は不明であったが、アニメでは年老いたネヘレニアの未来の姿にして、その姿をモデルにして作り出された彼女自身の分身体。
また、永遠の若さを信じて幸せの絶頂期だったネヘレニアが鏡に向かって語り掛けた際に突如として出現し、彼女を覚めることのない永遠の悪夢へと引きずり込んだ張本人にして全ての元凶でもあるが、何故彼女の前に突如として現れたのか? 何故彼女を悪無へと引きずり込んだのか?結局本当の正体は何だったのか等々、謎に包まれている。
原作での活躍
太古の昔にネヘレニアの意思を受け、地球と月の支配する為に“幻の銀水晶”の強奪の為に白い月の王国=シルバー・ミレニアムの者たちを悪夢で侵食した張本人。
復活した現代においても“幻の銀水晶”を狙って暗躍する。
その為さも恐ろしげで威厳に満ちた人物かと思いきや、当初はうさぎたちの背後にいるペガサスことエリシオの存在には気づいていなかったり、主であるネヘレニアに対して失言してしまう事があるなど、少々抜けている部分もちらほらと見受けられる。
とはいっても使い魔のジルコンを使ってうさぎと衛に掛けられた呪いを進行させたり、寝返り掛けたアマゾネス・カルテットやちびムーン、サターンを石やガラスに閉じ込めたりなど、その力は№2だけあって強大であり、最終的にはエリシオが力尽きたのを契機に巨大化してセーラー戦士たちを始め地球に悪夢を振りまくが、セーラー戦士たちの合体技を受けて元の等身大の大きさに戻されてしまい、追い詰められた為、ネヘレニアの鏡の中へと逃げ込み、最後はネヘレニアが封印を破るのと同時に消滅した。
アニメでの活躍
ネヘレニアが追い求めるゴールデン・クリスタルを求めて、それを所持するエリシオを捕える為に毎回アマゾン・トリオやアマゾネス・カルテットに指示を飛ばして彼の宿主を探させている………。
のだが、トリオたちからは「自分たちの苦労も知らないくせに偉そうに」と陰口をたたかれ、カルテットたちからは「オババ」と面と向かって馬鹿にされているばかりか、下っ端のレムレスたちからもむ笑い物にされている等々、組織の№2という立場にもかかわらず威厳も何もない中間管理職の気苦労がにじみ出ているキャラクターに成ってしまっている。
ゲートボールのように使い魔のジルコンを打ち出して対象者の“夢の鏡”を抜く能力を持っているが、肝心のジルコンが撮影、選定してくるターゲットは外ればかり(エリシオの宿主ではない人物)であり為、あまり役に立っていないのが実情である。
上述の様にその正体は老いさらばえたネレヘニアをモデルとした彼女の分身体ではあるが、本人はその事に気付いてはいなかった様であり、最終的には鏡の封印からネレヘニアが抜け出るのと同時に彼女と入れ替わるような形で驚愕に満ちた表情と共に消滅した。
なお、最終回ではネレヘニアの本来の姿として、また、彼女の分身体であることを示すかのように彼女の体から召喚されるような形でも登場しているほか、彼女の過去の回想シーンでも永遠の美しさを信じていた頃のネヘレニアの前に姿を現し、彼女を凶器に駆り立てた元凶として登場している。
ジルコン
ジルコニアに変わり敵情を偵察する為に派遣される使い魔。
目玉に蝙蝠の羽が生えた不気味な姿をしており、ペガサス=エリシオの宿主の撮影および選定を行っているが、基本ターゲットに選んだ人物は外れが殆どであり、更に見つけてこない事もある為、使い魔としてはあまり役に立っていない模様。
余談
中の人が、ジブリ映画の『風の谷のナウシカ』で大ババ様役を行っていた為、放送当時から現在に至るまでファンの間では彼女を大ババ様の愛称で呼ぶファンが多いらしい。