スぺーシア(Specia)とは、東武鉄道の特急車両、100系の愛称。
概要
「デラックスロマンスカー(略してDRC)」などと呼ばれ、大絶賛された1720系の後継車で、有料特急列車の運用しか就かない。
また、伊勢崎線東武動物公園以遠は、乗り入れ可能だが、実績がない。
車体
アルミニウム合金製。車体全体が白く塗装され、窓周りは黒に近い褐色、その周りを濃淡のオレンジのラインが走る。
4号車に「SPECIA」とロゴが描かれており、エンブレムも貼られている。エンブレムの位置は個室車両の付いている一号車の後ろ部分に貼られている。
先頭形状は正面から見ると卵型、横から見ると流線型に見える、3次元曲面構造となっている。
性能
特急用車両なので、加速度は低くとられている。最高速度も東武30000系と大差はないが、30000系は停車することが圧倒的に多いため、100系が勝ることになる。
東武の特急形車両で初めてVVVFインバータ制御が採用された。日立製作所製で、素子にGTOを使っているため、走行音が南海のラピートに似ている。
オールM構成なので、どこにいても走行音が楽しめる。鉄音ファンは乗るべし!
内装
先述のとおり、この車両は「デラックスロマンスカー」こと1720系の後継車なので、内装は豪華に造られている。
コンパートメント
スぺーシアの最大の魅力は、4号車にあるコンパートメントシート。
4人が2人ずつ向かい合う形でシートが置かれており、また、コンパートメントなので、個室になっているのもうれしい。
ワゴン販売サービスも来てくれる。
カフェテリア
私鉄の特急形車両では珍しく、カフェテリアを4号車に設置している。
ここは、ワゴン販売サービスの基地にもなっており、ワゴンで売られているものは大抵ここでも買える。
なお、カフェテリアを設置している私鉄特急は、この車両を除くと、小田急50000形「VSE」・60000形「MSE」のみとなる。
運用
東武線内では「けごん」・「きぬ」に専用で使われ、JR線直通運用(新宿駅まで、東北本線・湘南新宿ライン経由)のものは「スペーシア日光」・「スぺーシアきぬがわ」に使われる。
JR線直通列車は栗橋駅で東武からJRへと渡り、大宮駅・赤羽駅・池袋駅に停まる。
けごん
浅草~東武日光間を結ぶ。列車名の由来は、日光にある「華厳の滝」から。
また、新宿・池袋へ向かうJR線経由のものもある。こちらは「スぺーシア日光」と呼ばれる。「日光」は、JR東日本の485系または189系「彩野」での運行であるが、253系への置換が予定されている。
もともとは下今市のみ停車する速達型であったが、現在は北千住・西新井・春日部・鹿沼市にも停まる。
きぬ
浅草~鬼怒川温泉・新藤原間を結ぶ。列車名は「鬼怒川温泉」からとられている。
もとから今の「けごん」停車駅に停車していた。
なお、JR線直通で池袋・新宿行のものは、「きぬがわ」と呼び、100系使用のものは「スぺーシアきぬがわ」と呼ぶ。こちらは「日光」より若干本数が多い。