概要
大川周明(1886~1957)は、大学教授、思想家である。
(手前の男が東條英機)
1886年(明治19年)12月6日生まれ、山形県酒田市出身、東京帝国大学文科大学(インド哲学専攻)卒業、1918年(大正7年)、南満州鉄道に入社。東亜経済調査局・満鉄調査部に勤務し、1920年、拓殖大学教授を兼任する。1926年、「特許植民会社制度研究」で法学博士の学位を受け、1938年、法政大学教授大陸部(専門部)部長となる。
思想は、近代日本の西洋化に対決し、精神面では日本主義、内政面では社会主義もしくは統制経済、外交面ではアジア主義を唱道した。
東京裁判で、唯一、民間人としてA級戦犯の容疑で起訴された。しかし、梅毒による精神障害と診断され、訴追免除となった。晩年はコーラン全文を翻訳するなどイスラム研究で優れた実績を残した。