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A級戦犯

えーきゅうせんぱん

犯罪の中で一番罪が重いもの・・・と誤認されているもの。現在の慣用句的使われかたとしては、一番重い罪を犯した者ということになっている。
目次[非表示]

過去における実際の「A級戦犯」

第二次世界大戦で日本はポツダム宣言を受け入れて、降伏しているが、その条件に「戦争犯罪人に対する処罰」が明記されており、これに基づいて戦後東京で開かれたのが「東京裁判」という私刑で、A級の他にB級、C級と分かれたが、A級とは「平和に対する罪」を犯した者を対象としたが、明らかな事後法であり、「法の不遡及原則」(新しい犯罪を罰する法律を成立した以前にその犯罪を犯した者は裁かない)に反するのではないか、とも言われたが、結局東條英機以下28名が起訴されそのうち7名が死刑となっている(ちなみに、ここで戦犯扱いされた人々は昭和28年の国会にて全会一致で名誉回復の決議がなされ、戦死者の扱いとなっている)。

ちなみにBC級戦犯とはBが「通例の戦争犯罪」、Cは「人道に対する罪」で裁かれた者であり、犯罪の類型によって分けられたものであり、ABCの間で罪の重さの上下関係は存在しないのだが、ただA級戦犯に連なった人間はいずれも軍事政治経済の中心にいた人物ばかりであるため、イメージとして一番上になりやすい素地があった。
しかし、実はこれはそう思わせるために戦後使用された表記であり、実際は「abc」と小文字での表記が正確な表記である。

  • A級戦犯×⇒a級戦犯○
  • B級戦犯×⇒b級戦犯○
  • C級戦犯×⇒c級戦犯○


慣用句的表現としての「A級戦犯」

今日の日本ではでは五輪やプロ野球、サッカーなどのスポーツなどの試合で、敗因の要員となった選手や監督、コーチをつるし上げる意味合いで「(A級)戦犯」と使われることが多いが、これは本来の使われ方とは異なる、いわゆる誤用や慣用に当たるものであることは留意されたい。

A級戦犯は敗戦の責任者が裁かれる意味では合っているが、極論すれば戦勝国が敗戦国の首長を裁く見せしめ的意味合いもある一方で(A級戦犯はBC級と異なり戦争犯罪ではないとされる論拠の一つ)、慣用の「戦犯」は監督などの責任者が吊るし上げられるとは限らないため、意味にずれが生じている。

こうしてこの表現が使われていることが、上記の誤解が一向に解けない一因となっているとされる。


処刑者

板垣征四郎
木村兵太郎
土肥原賢二
東條英機/東条英機
武藤章
松井石根
廣田弘毅/広田弘毅
彼らの遺体は太平洋に破棄され、死後の人権なども保障されなかったが、名誉回復の後に骨壺が回収された。

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