概要
日本新党、新党さきがけなどを経て、民主党に参加。鳩山内閣・菅内閣で行政刷新担当大臣(在任平成22年2月~同年6月)、民主党幹事長、民進党幹事長を歴任。民進党代表代行を経て、立憲民主党代表。弁護士資格を持ち、政治家になる前は都内の弁護士事務所で働いていた。
2011年1月、民主党時代に菅再改造内閣で内閣官房長官(沖縄・北方対策担当相兼任)に就任。同年3月11日に東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)とそれに端を発した福島第一原子力発電所事故が発生すると記者会見等に対応した。
この事故にともなう放射能漏れの恐れについては、「ただちに影響は無い」と答弁。一種の流行語となり、現在も彼の話題になると「ただちに~無い」と改変されて使われるほど、枝野を象徴する台詞となっている。
もともとは左派ではなく保守の系統に属する議員だったのだが、近年は民進党内でリベラル派・左派の盟主的な立場で行動することが多い。党内の「共産党アレルギー」には批判的で、当時の岡田克也代表とともに、第24回参議院議員通常選挙での日本共産党を含めた選挙協力「野党共闘」の立役者の一人となった。
その為、2017年(平成29年)10月22日の選挙前後から自由党の小沢一郎代表と連携している他、安倍政権の改憲に反対しながら同じ党の山尾志桜里の立憲的改憲論に賛成傾向である。
表現規制問題への関わり
意外と知られていないようだが、表現規制問題について最も初期(1990年代)から取り組んできた議員の一人。オタク文化・表現規制問題についての理解の乏しい議員がほとんどである民主党の中で長年孤軍奮闘しており、規制の流れを押しとどめるのに大きな役割を果たしている。
例えば、2009年6月26日の衆議院法務委員会において「宮沢りえのベストセラーヌード写真集「サンタフェ」も児童ポルノにあたるのか」といった質問を行い、自民党の葉梨康弘議員(当時)から「18歳未満の児童ポルノについては1年間の猶予期間内で廃棄するのは当然。大手の出版社であろうが有名な女優であろうが関係ない話であると思います」との答弁を引き出した。結果的に社民党の保坂展人議員(当時)らとともに『児童ポルノ法』を阻止した、ということを忘れてはいけないだろう。
当該の質問の動画はこちら(外部)
なお、枝野自身はオタクではなく、表現規制反対活動家の活動に触れてから、この問題を重視するようになったという。
余談
原発事故への対応で話題になったこともあったためか、同じく国家の前代未聞の危機をテーマにした映画シン・ゴジラにおいては、製作スタッフが枝野氏に国家の対応等についてインタビューし、作中のリアルな描写に繋げたという。