こまえーきの閻魔賽日
こまえーきのえんまさいじつ
概要
東方Projectに登場する小野塚小町と四季映姫・ヤマザナドゥの二人によるカップリングである「こまえーき」に関連した企画。
また、同作の登場キャラクターに関連する事項などからそれぞれに縁のある日付や期間を設定し、その日ないしは期間に該当するキャラクターの作品をつくろうという「東方キャラの日」の一つでもある。
桔月伽耶氏の提案によるもので、東方Projectにおける地獄の死神や閻魔である小町や四季映姫は年に二度の地獄の休日である「閻魔賽日」(後述)をどのように過ごすのかを「こまえーき」の視点も通しつつ様々に想像してみようというものである。
作品の発表形式、発表場所、開催期間(及びその期間後について)、除外項目等企画の詳細については最新版の企画目録を参照。
本記事に見る最新開催回は第7祭であり、当該の企画イメージは本記事では上記メイン画像のもの。
また本企画はpixivグループである「こまえーきは我が悲願」(左記リンクは当該のpixivグループトップへのリンク)とも連動している。
本企画に関連するキャラクターについてはそれぞれ「小野塚小町」、「四季映姫・ヤマザナドゥ」記事を、カップリングについては「 こまえーき 」の他「 こまザナ 」等の記事を参照。
「お題」
本企画では2016年7月開催の第3祭より「お題」の提案がなされており、各開催回ごとの「お題」を通した企画参加の在り方も拓かれた。
ただし「お題」は企画参加にあたっての必須条件ではなく、第1祭や第2祭同様の、二人のフリーテーマな閻魔賽日を想像する「こまえーきの閻魔賽日」もまた並行している。
例えば第7祭では「氷菓」・「涼む」の二種類が「お題」として示されている。
企画参加にあたってはこれらの要素のいずれか一つ、または複数を同時に選択してもよいとされており、さらに先述のようにお題以外のフリーテーマでも企画参加作品の要件を満たす限りにして本企画の基本趣旨に沿ったものであれば参加が可能である。
「お題」にまつわるより詳細な内容についても先述の企画詳細同様に各開催回ごとの対応する企画イメージを参照。
「氷菓」や「涼む」に関連して、幻想郷にも四季があり、異変中などの例外を除いて例年暑い夏の季節もまたある。住人たちが暑さから涼を求める様子が描かれることもある。例えば縁側で休憩がてら涼む博麗霊夢の様子などは複数の作品でみられている。夏服文化は個別のキャラクターの他にも人間の里での文化様式としても描かれている(例えば『東方鈴奈庵』)。
氷や何かを凍らせたものを加工するものとしての氷菓の文化もあり、例えば縁日などでは複数の機会でチルノがかき氷を提供している(例えば「みずあじ」、『東方三月精』)。
屋台文化は縁日に限らず小町や映姫の普段の仕事場により近い場所では中有の道にもみられるもので、中有の道の屋台収入はそのまま地獄の運営資金ともなっている(「幻想郷縁起」、『東方求聞史紀』)。屋台収入が資金源となるのは博麗神社も同じ(『東方茨歌仙』他)。
かき氷とシロップについては『三月精』においてチルノの生み出した氷をもとにスターサファイアがつくるかき氷をサニーミルクやルナチャイルド、クラウンピースたちが楽しんでおり、かき氷をつくる器具(デザインやサイズから家庭用のものと思われる)も存在している。この際かき氷を初めて食べたクラウンピースからは、同時に映姫らの住まう(広義の)地獄と幻想郷の違いも語られるなどかき氷を食べながら二つの世界の違いが語られるシーンともなっている。
歴史的には、今日のアイスクリームやジェラートの原型は紀元前にまで遡ることが出来、日本では明治2年に横浜ではじめてアイスクリームがつくられている(下記参考1)。かき氷は清少納言による「枕草子」にも記載があり、幻想郷が隔離される以前から、特にアイスクリームについて幻想郷となる土地にその物品や文化が至っていたかはともかく、存在自体はすでにあったといえるだろう。
なお、清少納言の「夏」の言葉については宇佐見菫子も挙げるところであり(『東方香霖堂』)、同エピソードには四季映姫と同じく地蔵であった矢田寺成美が登場するなど、メタ視点ながら「かき氷」の清少納言を通した縁がある。
また近年では外からの流入や幻想郷を主たる所在地とする誰かが物品などを持ち込むというケース以外にも外の世界を主たる所在地とする者が幻想郷に何かを持ち込むという外の世界との新しい物品交流の接続点が生まれており、夏の季節に保存・保冷の器具などとともに外の世界の現代的な氷菓に触れる事の出来る可能性もより開かれるようになった。これを行う人物を通しては、食品としては例えば「 桜鯛 」(海の魚)が持ち込まれている(『東方茨歌仙』)。
様々な氷菓を受ける「器」としては、『鈴奈庵』や『茨歌仙』など複数の作品でガラス細工と思しきグラスが描かれており、そういった加工技術があるとするならば器を通しても木製や陶器製、金属製などとはまた違った「涼」を表現することもできるだろう。先の三月精らがかき氷を楽しんだ際に用いられたのも透明な器である。宴会ではビールジョッキも活用されている。
いずれも外からのプラスチックなどによる流入品といった他の素材の可能性も同時に視野に入るものであるが、氷菓を受ける容器もまた従来のものから近代的なものまで今日の幻想郷には様々な可能性が存在していると言えるだろう。
余談ながら、第7祭開催数日前にはpixivisionにおいて「かき氷」を描いた作品が特集されていた。この他にもアイスキャンディ特集など様々な氷菓子特集を見ることも出来る。
参考pixivision
閻魔賽日
「閻魔賽日」とは地獄にまつわる暦で、閻魔賽日には地獄の釜の蓋が開き、地獄の鬼や責め苦を追う罪人たちも休日となる、地獄全体のお休みの日である。
陰暦を元に年に二回あり、1月16日・7月16日前後とされる。
二回ある休日をそれぞれ「初閻魔」(1月16日)、「大斎日」(7月16日)などと呼ぶこともある。
それぞれの日には「閻魔詣で」、「十王詣」等として閻魔王を祀る閻魔堂への参拝が行われたり、寺院では地獄にまつわる特別な祈祷が捧げられるなどされる。
単に「賽日」(さいにち)とする場合は閻魔詣での日にして奉公人の薮入り(住み込みの奉公人が帰郷する事を許された日)の日の意味ともなる。
小町や四季映姫はそれぞれ死者の魂を彼岸へと導く渡しと死者の魂を裁く閻魔という、地獄(是非曲直庁)で働く存在である。もし二人が所属する地獄にも完全休日となる閻魔賽日があったとしたら、その日二人はどのように過ごすのだろうか、ということを様々に想像するのが本企画である。
以前の企画イメージ
開催回 | 開催年月 | お題 | 企画イメージ |
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第6祭 | 2018年1月 | 【企画】こまえーきの閻魔賽日【第六祭】by桔月伽耶 | |
第5祭 | 2017年7月 | ||
第4祭 | 2017年1月 |
| 【企画】こまえーきの閻魔賽日【第4祭】by桔月伽耶 |
第3祭 | 2016年7月 | 【企画】こまえーきの閻魔賽日【第3祭】by桔月伽耶 | |
第2祭 | 2016年1月 | (フリーテーマ) | あけましておめでとうございます&【企画】こまえーきの閻魔賽日Ⅱby桔月伽耶 |
第1祭 | 2015年7月 | (フリーテーマ) | 【企画】こまえーきの閻魔賽日by桔月伽耶 |
※1:第5祭のお題の一つである「学パロ」については「休日」に限らない広範な「学生こまえーき」の在り方の想像が承認されている。