概要
日本の主導による環太平洋地域の国々の間で取り引きされる自由貿易を推進する協定。
正式名称は『環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定』で、英訳では『Comprehensive and Progressive Agreement for Trans-Pacific Partnership』となり、通称は『CPTPP』だが、元々のアメリカ主導で行われる予定であった際は『Trans-Pacific Partnership』のみで通称『TPP』と呼ばれており、現在でもこの呼称で呼ばれることも多い。
最近では、旧TPPと区別するため、アメリカが抜け日本を含む11ヶ国で行われることになったことから、世間的には『TPP11』と称されるようになった。
日本にとっては初となる自国を中心とした独自の貿易圏の構築であり、参加した11ヵ国によるGDP(国内総生産)の合計は、日本円にして約1100兆円にも上り、これは世界全体の13%という巨大な規模である。
政府の試算によれば、貿易や投資の拡大によって日本のGDPは7兆8000億円押し上げられ、仕事の雇用人数は約46万人増加する見通しで、恩恵は国民の暮らしや企業活動の広い範囲にまで及びそうだという。
経緯
旧TPPは、ドナルド・トランプ米大統領就任後に主導していたアメリカ合衆国が協議から抜けたために発効の目処は立たなくなり、新たに日本が代表を務め、その主導の下に11ヶ国による交渉が進行され、2017年11月には参加国間での大筋合意が発表された。
旧TPPの頃は、関税撤廃のほか、法制度、文化、商慣習などの非関税障壁もその対象となっていると言われ、例えば日本の著作権保護規定をアメリカの基準に合わせることが求められている可能性があり、アニメやマンガなどに対しての著作物の使用に関しては明確な罰則規定が存在していた。
が、トランプ大統領の就任後、アメリカが協議から抜けたため日本が代表を務める11ヶ国による交渉が進行された。
これにより米関係の規定は凍結され、凍結項目には著作権関連の規定も含まれていたため、二次創作者たちは一安心したようだ。
こうした日本主導よる新体制が打ち立てられたことがきっかけで、ヨーロッパ連合(EU)からの離脱を控えたイギリスや、タイ王国など他のASEAN諸国など、新たに加盟を表明する国々も現れており、また、抜けたアメリカも、将来的には復帰を望んでいる様子である。
加盟国
- 日本(主導国)
- ベトナム(2019年1月14日発効)
- ブルネイ(2019年発効予定)
- マレーシア(2019年発効予定)
- シンガポール(2018年12月30日発効)
- オーストラリア(2018年12月30日発効)
- ニュージーランド(2018年12月30日発効)
- カナダ(2018年12月30日発効)
- メキシコ(2018年12月30日発効)
- ペルー(2019年発効予定)
- チリ(2019年発効予定)
加盟検討国
関連イラスト
関連タグ
TPP……この表記だと、大半が某人気ステルスゲームのシリーズ五作目のタグにされているため、区別させました。
FTA(自由貿易協定)、EPA(経済連携協定)……簡単にはこの2つの協定を合わせ、2ヶ国間ではなく複数の国々で行う感じ。
外部リンク
禁句
将来参加を希望している国も含めると完全に大東亜共栄圏じゃねぇかとか言うな♪