概要
マスコット兼イケメンのハリハム・ハリーとヒロインの一人輝木ほまれのカップリング。
中々本音を見せないハリーと、少し斜に構えたほまれ。
本質的にあまり素直になれない所が似た者同士だが、他のメンバーがどこかしら明後日の方向にぶっ飛んだ面々なので、チームにおける(比較的)常識人コンビである。
同時に、この2人だけは他のメンバーと異なり、「なりたい未来ではなく、一度は全てを失って取り戻したい未来がある」という共通点を持つ。
また、ボケるハリーにほまれがツッコミを入れる場面もよく見られ、初期の頃から2人の掛け合いは他のメンバー達とは異なる様相があった。
前期verのOPや第9話でハリーがほまれの肩に乗っていたり、前期EDではほまれの手のひらにハリーがいる上、後期EDでもほまれとハリーのツーショットが存在。また、後期verのOPのワンシーンでは2人が見つめ合っているのが確認できる。
プリティストアのポイントカード景品コースター第4弾やキューティーフィギュア2でペアになっていたりと、この2人はよくセットになる事が多い。
また、「2019HUGっと!プリキュア A2カレンダー」の中の9月・10月のページにて、ルールー扮するミイラに怖がるあまり思わずハリーに抱きついてしまうほまれ、という光景を見ることができる。
作中においては、ほまれの揺らぐ心は視聴者視点でもよくわかるようになっているが、ハリーの方がほまれにどのような思いを抱いているのかは視聴者にも判断し難いものとして演出されていた。
そして、ハリーの気持ちが明らかになる43話はハリほまのクライマックスとなった。
※ここから先に「本編の展開」と題して各話あらすじが丸々と書き連ねられ、総量15430文字に渡ってストーリーネタバレが展開されていました。
あくまで辞典としては「ハリほまとは何を意味しているか?」について焦点を当てるべきであり、今回のケースなら「誰と誰のカップリングか?」を説明するだけで辞典として十分に機能します。
余談であったり、彼らの関係性について語るのが全て無駄とは言いませんが、文章量が異常なのとネタバレについて一切配慮が無い内容だったためカットしました。
ハリほま来歴として別タグに隔離しましたので、ネタバレを了承する方はそちらから閲覧下さい。
余談
■名前について
難敵から紆余曲折を経て心強い味方となったルールー・アムールのネーミングはSF戯曲『R.U.R.』に基づいているのではないかとファンの間で考察されているが、その戯曲におけるロボット製造会社の社長の名前はハリー・ドミン。
そして、その妻となる社長夫人の旧姓フルネームはヘレナ・グローリーである。
『Glory』は「栄光」や「名誉」、さらに「ほまれ」を意味する英語である。偶然かもしれないがどこか符丁を感じさせる。
■歌において
ほまれがさあやとのデュエットで送るキャラクターソング『トモダチという奇跡』。その歌詞の中で意味深な箇所がある。
ほまれ「なんかちょっと鼓動ドキドキ、頬熱い」
さあや「検索の結果では……それって"恋"!?」
他の小節が全てさあや、並びにチームとの友情でまとめられているのに対し、ここだけはほまれがさあやに相談している形となっている。
ほまれの気持ちを察してサポートに回り始めるさあやを暗示していたのだろうか。
■告白について
実はプリキュアシリーズでは、プリキュア変身者が告白したり、もしくは告白されたりした場合、それで恋愛が成就したと明示された例がほぼなかったりする。
プリキュアシリーズでは多くの場合、告白をしたりされたりしても、その答えを視聴者に対しては曖昧にするのが定番。それから先に2人の恋が進展するかは視聴者の想像に任せるという感じだ。
告白を通じて両思いになったことが明示されているのは、15年のプリキュアの歴史の中でのぞみだけだが(プリキュア5の49話)、お相手のココは告白に明確な返事をしたわけでもなく、その後の描写で2人が両思いとなったようなことがわかるという形である。告白の答えが曖昧になっているというのはココのぞでさえそうだったのである。
今回のほまれの告白は残念ながら失恋に終わったが、「告白を受けた側が、真摯にそれに答えた」というのは、シリーズにおいても初めてのこととなる。
■制作側として
ハリほまが視聴者に対して明確に可視化されたのは第16話であり、第1クールの頃はカップリングとしてはハリはなが公式で進展するかの方が注目されがちだった。
なので「第16話でほまれとハリーにカップリング的な演出をしたら話題になったため、それ以降2人の距離を近づけるようにした」との解釈がされることもあるが、実際は上述したように第16話以前から、ほまれとハリーの関係性に特別な雰囲気が持たせられるような伏線が多々含まれている。
物語中盤に行われたアニメージュ9月号の座古明史監督インタビューにおいても「ハリーとほまれのロマンスについては放映開始前からの予定通りであり、前期verのOPでツーショットがあるのも意図的な演出」という主旨の発言がされている。
座古明史シリーズディレクター
・「ほまれもハリーへのほのかな初恋要素がありますが。」
・「坪田さんは女の子の初恋の気持ちを大事にされていて、当初からハリーとほまれには、ちょっと恋愛的な話を盛り込んでいくことになっていました。だから二人は、前期OPでも一緒にいるショットが多かったんです。」
アニメージュの記事では「ハリーとほまれの親密さも第16話、25話でクローズアップされてきた」という説明書きもあった。
実際、pixivでこのタグが登録されているイラストには第16話放送日よりも前に投稿されたものもあり、それらは第8話や第12話、さらにはOPでのツーショットにインスパイアされて描かれたものである。嗅覚の鋭い人たちには製作者の意図は伝わっていたようだ。
なお、アニメディア9月号のプリキュア担当声優5人が繰り広げる座談会でキャラクターの人間関係が語られる際、ほまれのハリーへの想いに関して演者本人からある種の見解が述べられている。
田村ゆかり(ルールー役)「ちなみに、ほまれ的にはハムスター姿のハリーでもいいのかな?」
小倉唯(ほまれ役)「どんなハリーでも大丈夫です(笑)でも、こんなにふたりが一緒にいるところをたくさん描かれてしまうと、次が心配になるんです。ハリーはみんなにやさしいし、自覚ないから、一番タチが悪いタイプだと思うんですよ。」
また他にもハリほま要素のある会話もある。
敵味方の関係がどんどん曖昧になって油断ができないという小倉に対しての、田村ゆかりの今後の展開の予想コメント
田村ゆかり「はぐたんがはぐみに成長して、ハリーをめぐって、ほまれとバチバチするとか?」
ルールーが再度クライアス社に行った時はえみるもついていくという田村奈央の発言に対しての田村ゆかりのコメント
田村ゆかり「なりほど!ハリーも連れていったら(クライアス社に)、もれなくほまれもついてくるかな?」
また座談会のインタビューアーが「ほまれとハリー、はなとジョージ、えみるとルールーときましたが、さあやは……。」と話題を振るなど、ハリほまをセット扱いしていた。
更にアニメディア9月号の表紙のイラストでは、ハリーを手のひらに乗せたほまれが頬をほんのり赤く染めている。
関連イラスト
関連タグ
ジンユノ:中の人つながり
ココのぞ、ナツこま、シロうら:キャラクターデザイナーが同じ『プリキュア5シリーズ』のカップリング。男子側が人間の姿になれる妖精で女子側はプリキュアの1人、と共通点がある。アニメディア9月号でもハリほまと共通点のある組み合わせとして紹介されていた。余談だが、この3組はプリキュアシリーズの中では数少ない公式カップリングである(但し、シロうらは恋愛描写を極力排除したアニメでは明確な描写はなく、漫画版で成立しているという点がある)。
キリほの、イラりつ:アニメディア9月号でハリほまと共通点として敵に特別な感情を持つプリキュアとして紹介される。おそらくハリーが元クライアス社出身だからだと思われる。