概要
ドツクゾーンのダークファイブでありプリキュアの敵であるキリヤと、キュアホワイトでありドツクゾーンの敵であるほのかのカップリング。
ほのかのNLと言えばまずこれだが(というより実質これしかない)、本編では2人に恋愛感情があったかどうかは微妙なところではある(特にほのか)。
しかし、お互いにとって特別な異性である事は間違いない。
本編での展開
第13話
プリキュアに近づいて弱点を探るためにキリヤがベローネ学院へやって来る。
まずは学院内で注目を集め、次にプリキュアに好印象を与えるという作戦だった。
成功したなぎさに続いてほのかにも接近するが、そのときほのかはキリヤの名前すら一切知らず、「え、なにか?」と軽くあしらわれてしまった。キリヤの計画は失敗し、これが2人の始まりとなる。
第17話
有名なキャベツ収穫の回。
なぎさ、ほのか、藤Pや木俣とともに木俣の祖父母の手伝いでキャベツの収穫をすることとなる。
ウンチクを述べながらせっせとキャベツを収穫するほのかに対して、ペアになったキリヤはサボっていた。(最初の作戦は諦めたのだろうか)
こんなにたくさんのキャベツがあったんじゃあどれだけやっても無駄だというキリヤを、ほのかは丁寧に諭す。
「一人じゃ無理だから、みんなで力を合わせてがんばるんじゃない」
「弱いな、人間って。だってそうでしょう? 力を合わせなきゃ、何もできないんだから」
「力を合わせるから、人間は強いんじゃない?」
そして渋々キャベツの収穫を始めたキリヤは、ひょんなことから指に切り傷を負ってしまう。
それにほのかが絆創膏を貼ってあげるのだが、そのことはキリヤの心に大きな影響を残した。
しかもなんとこの回、キリヤは自分が封印した壁を解放してキュアホワイトを助けている。
第18話
2話連続でのキリほの回。
元々女子から高い人気を得ていたキリヤだが、なぎさたちのクラスメイトである谷口聖子が恋をしていることが発覚する。
しかもほのかまでもが聖子の告白を応援する(キリヤが相手だとは知らない)。
聖子が告白する前にキリヤはほのかと会い、「人のことを考える気持ち」について諭された。
この頃すでにキリヤはほのかに心を開いていたようで、ポイズニーからもそのことを指摘されていた。
しかしその翌日、キリヤは聖子がラブレターを渡してきた際に莉奈から
「雪城さんだって、あんなに応援してくれたじゃない」
という言葉を聞いてしまい、激怒してラブレタービリビリに破いてしまった。
そのことはもちろんほのかにも伝わり、怒ったほのかは男子部のキリヤのもとへ乗り込んだ。
ほのか 「どうしてあんなことしたの?そりゃあ、あの子たちだって強引すぎたかもしれないし、キリヤくんにしてみれば迷惑なことだったかもしれない。でも、あそこまですることないでしょう!?それじゃあ、いつまで経っても人との付き合い方なんてわかりっこない!もう少し相手の気持ちも考えてあげて! もっと人の心を大切にしてあげて!」
キリヤ 「僕より、アイツの方が大事なんだ……。アイツのこと応援してたんだろ? その時、僕の事なんか考えてなかったんだろ?」
なぎさ 「だって、ほのかは聖子の相手がキリヤくんだったなんて知らなかったんだよ?」
キリヤ 「それって言い訳になるのかよ。おかげでこっちはいい迷惑だよ。人の気持ちを考えろって言ったのはアンタだろ!?」
ほのか「あのときは、ただ……」
キリヤ 「じゃあ、アンタに僕の気持ちがわかるのか!? 心ってなんだ!? 僕の心っていったい何だ!? あるとすれば、どんな心だよ!! ……人のこと、何も知らないくせに、偉そうなことを言うな!!」
この言葉をほのかは否定できず、静かな口調でキリヤに謝罪する。
キリヤはそのことが胸に引っかかっていたのか、ポイズニーがキュアブラックとキュアホワイトを鏡の空間に閉じ込めた際にはふたりを助けている(どちらにも気付かれていない)。
その後キリヤは聖子にきちんとラブレターを断って謝罪をした。
キリヤの心にほのかによる変化が顕著に起きていると解るエピソードである。
第20話
ほのかが科学部の実験で作りつけていた香水にキリヤは気づき、成分まで見事に当ててみせた。
「すっごーい! 科学部の子たちだって誰も気づかなかったのに」
「でも、香水なんかつけなくても……」
しかしこの回、キリヤの姉であるポイズニーがついにプリキュアに負けて消滅してしまう。
そのことについてイルクーボから
「闇に生きるか、光に死すか。どちらかしかない」
と言われ、キリヤは
「僕は……、生きる。生きるに決まってるじゃないか……!」
と何かを決心し、慟哭した。
第21話
『衝撃デート!キリヤの真実』というタイトルだが、内容は驚くほどに暗い。
下校時にキリヤはほのかといっしょに帰るのだが、そのときに今までのほのかとの出来事を語っていく。
「どうしたの?」とほのかが不思議そうにしていると急に雨が降ってきて、ついにキリヤの『告白』が始まる……。
「ジャアクキング様のために、7つの石を奪うこと。それが僕の使命なんです」
プリズムストーンを見せつけられてほのかはあまりの出来事にショックを受けてしまうだが、そんなほのかを見てキリヤは悲しそうに天に呟いた。
「自分の宿命からは逃れられない。どう、あがいても。もしも僕がこの世界に生まれていたら、運命は変わっていたかもしれませんね」
そしてなぎさとほのかはキリヤと戦うことになるのだが、なぎさは終始キリヤに戦いを止めるよう説得し続けていた。ほのかのことを中心にして。
「あなたにはほのかの気持ちが、まだわからないの!? あなたはほのかの、こんな姿が見たかったの!?」
この伝説の戦いにかかるBGMが『Heart to Heart』(是非歌詞を参照してほしい)であり、また
「恨むなら、僕ら3人の運命を恨んでください!」
「そんな運命なら、変えてしまえばいい!」
という有名なセリフが交わされたのもこの回である。
最終的にキリヤはほのかに自分の持っていたプリズムストーンを渡し、反逆者を迎えに来たイルクーボによって闇へ消えていった。
「僕はこれ以上、自分の運命には背けない。……さようなら」
第22話
前回から一転して雪城家の飼い犬・忠太郎がメインに据えられた微笑ましい回なのだが、ラストシーン、机の上のプリキュア手帳と、その自室が面する縁側で七夕の笹飾りの方を向いてうずくまるほのかが映されなぎさのナレーションが入る。
「その夜……ほのかは泣いたんだって。涙が枯れるまで泣いたんだって」
第40話
なぎさたちといっしょに雪城家で夕飯を食べている際、ほのかは莉奈に「好きな男の子はいるのか」と聞かれ「いない」と答えている。
しかし、その時のなぎさの表情が意味深であり、ほのかも友達が帰った後(Bパート開幕後)にキリヤのことを回想している。
しばらくキリヤの話題がなかっただけにこの演出は衝撃的だった。
また、衝撃的な別れ方をしたというのも理由であろうが、ほのかがキリヤを意識しているというのはほのか自身もなぎさも感じていることがわかる。
「ねぇほのか、キリヤくんに会いたい?」
「わからない……。もし会えるなら、すごく会いたい気もするけど、会いたくない気もする……」
第44話
藤なぎ回だが、藤Pや木俣の口からキリヤの話が出てほのかが表情を曇らせたり、ラストでキリヤの姿が戦闘後の空間の歪みに一瞬現れたりする。
また、その際ほのかは涙目でその姿を追った。しかし辿り着く前にキリヤの姿は消えている。
第47・48話
第47話ラストにて、ジャアクキングと種の三者の融合体である闇の巨人との戦いからプリキュアを退避させるためにキリヤが突如登場する。
ほのかは驚きながらも静かに話しかけていた。
「もう、会うことはないのかと思ってた」
「あれからずっと、光と闇の狭間を彷徨っていました」
キリヤはふたりを元の世界へ逃がそうとするが、「黙って見ている訳にはいかない」という言葉を受けてキュアブラックとキュアホワイトをジャアクキングと闇の巨人のもとへ連れて行くことになる。またこのとき少しだけプリキュアに加勢した。
第49話(最終話)
プリキュアとジャアクキングの最後の戦いを見届けたキリヤは涙ながら光に包まれて消えていく。
「ありがとう、僕はやっとわかりました。僕のいる場所が……、いたい場所が──」
そしてラストでは、キリヤに似た普通の男の子をほのかが見つける。ただし、キリヤが転生したのか、全くの別人なのかは不明。
なぎさが「会えるよ、絶対。この空の下で、いつかきっと」と再会を予感させて『ふたりはプリキュア』は終了を迎える。
続編『Max Heart』
キリヤの話は一切と言っていいほど出てこない。第49話の終わり方はどこへやら。
だが、最終話でなぎさが「いろんなことがあったんだから!」と叫んだ後に流れる回想シーンは全て無印のものであり、第21話でキリヤのことを想って一晩中泣きはらしたシーンも含まれていたため、スタッフはこれらのことを全く葬り去ったわけではなさそうである。
逆に、この回想シーンでは『Max Heart』のことには触れられていないので、スタッフとしてはもちろん無印のことも好きなのだろうし、決してキリヤの存在を忘れているわけではなさそうだ。
続編とはいえども『Max Heart』は話数がリセットされた別作品なので、新規視聴者のことも配慮すれば前作の設定は最低限に整理されるのはある意味でしょうがないところではある。
似たケースとして、プリキュア5の二期目である『Yes!プリキュア5GoGo!』でもココのぞやナツこまなどのカップリング描写が激減するという憂き目にあっている。
その後
『Max Heart』のミュージカルショーでは一時的にキリヤが復活し、ほのか、なぎさと再会する。
ただし、キリヤは主にひかりとともに行動しふたりを助ける役に回っている(夢の共演)ため再会シーンは少ない。
そもそも話の本題がキリヤ関係ではないので出番自体があまりないのだが、それでも多少ほのかがキリヤの登場に動揺する描写はある。
2人は再会を誓い合うが、これがキリヤ最後の出番となってしまったので再会できたのかはわからない。
「キリヤくん……また、会えるよね?」
「ええ、きっと」
なお、このショーは撮影禁止の上、ソフト化もされていないため残念ながら現在は見ることが出来ない。
講談社キャラクター文庫の小説版では、キリヤ、ポイズニー編のifストーリーになっており、TV版とはまた違う物語になっている。
こちらではポイズニーが死ぬ前に、キリヤが正体をほのか達に明かしたが、ジャアクキングの影にポイズニーと共に飲み込まれたが、倒された後で生存した。
関連タグ
ふたりはプリキュア プリキュア男女カプ NL 雪城ほのか キリヤ 入澤キリヤ
イラりつ…同じく敵の少年幹部とプリキュアのカップリング
南美希…同じく敵男性幹部と青キュアのカップリング
ファンゆう…プリキュアが敵を看病するカップリング繋がり