「『人を滅ぼしてあげよう』って言うんですから、良い事じゃないですかぁ?」
データ
生息地:田舎
特技:ヒトの感情を消去し、自身の言いなりにする
作戦:感情のなくなったヒトを操って、自滅させる
趣味:埴輪作り
概要
有名な未確認物体「遮光器土偶」のモデルとされる女の幽魔獣。その名の通り遮光器土偶其の物と言うべき姿をしているが良く見ると頭部がアリの触角になっており、口もアリのそれを思わせる形状の他、手、腕、肩の部分にもそれぞれアリの頭部、胸部、腹部の意匠が目立つ。
膜インとは旧知の仲で彼のお気に入りらしく、お互いを「ピカリ眼ちゃん」、「マッキー」と呼び合う程親しい所から、少なくとも1万年以上昔から存在していた様だが封印されていたのかは不明。不気味な外見に反して口調も普段はコギャルのそれでおちゃらけている様に見えるが、怒るとドスの利いた本性が現れる。また、戦闘でも二刀流で戦う実力を持ち、危うくなると人間を盾にして身を守る卑怯者である等、如何にも悪しき魂たる幽魔獣らしい凶悪な本質を併せ持っている。
その能力も幽魔獣らしく悪辣な物で、シャッター状の硬い瞼に守られた大きな瞳からカメラの様にフラッシュを放つ事で人間の感情を消し去り、どんな理不尽な命令にも従う操り人形にしてしまう。戦闘力も高く、鈍重そうな見かけに反して繰り返しジャンプが出来る程の身軽さで、上述通りアリの牙と触手を模した2本の剣を武器に二刀流で戦う。
劇中では自身の能力で大勢の人間から感情を奪い、望を先頭に海辺の絶壁に誘導し、そのまま集団で投身自殺させようと目論んだ(この時の人々の姿もアリの行列を思わせる)。
劇中での活躍*
前回の戦いで人魚のジョ言が敗れた際、仲違いしてそのまま行方知れずになった筋グゴンの事で膜インは「勝手に戦って勝手に負けた!あんな奴、もう仲間でも何でも無いね!」と悪態を吐いていた。
そこへ筋グゴンにジョ言の鱗を取り付けて仲違いの原因を作った武レドランが現れ、いけしゃあしゃあと「及ばずながらこの武レドラン、膜イン様の為ならば我が身の全てを捧げる心算です」などと宣うが信用ならない膜インは「ハッ!お前に頼る程焼きが回っちゃいないよ!」と突っ撥ねる。
そこへ「おや~?お取り込み中な感じですかぁ~?」と言ってピカリ眼が現れた為に膜インは上機嫌。「ピカリ眼ちゃんが来れば百人力…いや、1億万力だぁ!例のあれ またやってよ。『プンプン ピカリメ~!』って奴!」と馴れ馴れしく話し掛ける膜インに対し、ピカリ眼も満更でもない様子で「ウフフフッ、マッキーったらぁ待ち切れない感じですかぁ?」と返すのだった。
そうして行動を開始したピカリ眼は早速人だかりの多い場所に出現。悲鳴を上げて人々が逃げ惑う中、「フッ!良いですかぁ、皆さん?せ~のッ……ピカリメ!」と言って目からのフラッシュで人々に自身の術を掛ける。するとそこへゴセイジャーが駆け付けるが、「あら~、とっても面倒臭い感じですぅ」とボヤいた上で自身の術で感情を奪った一般人を嗾ける。人間相手に手出し出来ないのを良い事に「だから後は宜しく~!ハ~イ、行って、行って。バ~イビ~!」と言ってそのままピカリ眼は退散。直後に帰宅途中の望の前に現れ、彼の感情を奪ってしまう。
家に帰った望は父である博士の大事なワイングラスを割っても謝りもせず黙ったまま。そして街でも同様に感情を奪われ、ピカリ眼の言いなりになった人間達によるトラブルが続出していた。
ピカリ眼「あーしにピカられると 人は皆ワクワクとかシクシクとかなくなっちゃうんですよ~!」
膜イン「マジ ウケる~!意思も感情も無くなってピカリ眼ちゃんの言いなりになるんだよね~♪」
ピカリ眼「ね~!言いなりに♪せっかくなんでも~っと ピカッてきますね!」
膜イン「ブフフフ! 頑張ってね~♪」
まるで女子高生のガールズトークの様なノリでそんな遣り取りを膜インと交わすと、ピカリ眼は再び作戦行動に戻る。そうして再び大勢の人々を自身の能力で言いなりに変えていると、そこへ望の事で泣き崩れる博士を慰める為に残ったアラタ以外の4人が駆け付ける。
上記の台詞に対していきり立つ4人は天装チェンジで変身した為に交戦。ゴセイジャー達を適当にあしらって逃げようとするがそこへゴセイナイトが現れて妨害に掛かった為、「ここで油売ってる暇なんか無ぇんだよ!」と素の本性をむき出しにして突き飛ばすと、最初の時と同じ様に操った人間を盾にして再び逃走する。
その後、大勢の人間達を操り、「あーしにピカられた人共!あのガキの後ろを付いて行くと良いですよ~♪」と言って望を先頭に海辺の絶壁から彼らを投身自殺させようと目論む。
それを阻止しようと駆け付けた4人だが、操られた人々は物凄い力で彼らを突っ撥ねて前進を止めない。そこへ博士を連れて現れたアラタは意外にも「先ずは幽魔獣だ!あいつを倒す!」と主張。
「先頭を歩いてる望はどうするの!?」と尋ねるエリに対してアラタは父親である博士が何とかしてくれると諭した為、5人はピカリ眼の元へ急行。
一方、武レドランが信用ならない膜インは自らピカリ眼の援護の為に彼女の下に参上。
「ピッカリ眼ちゅわ~ん♥応援に来たよ!」と言う膜インに対して「あらぁ、マッキーったら良いタイミングですよ!ホラ、見て下さいよぉ!」と返す。分かり切ってる筈なのに彼らがどうなるか尋ねる膜インに対して彼女は「ウフフ~ッ!あーしが命令した通り人共は海に飛び込んでブクブク溺れ死んじゃう感じですよ~♪」と答えた。
「や~っぱピカリ眼ちゃんは最高だぁ!」と膜インが持ち上げていると、そこへゴセイナイトが登場。更にゴセイジャーの5人も駆け付けた事で膜イン共々交戦となる。だが、ピカリ眼に操られた望は今まさに海へ向かって転落しようとしており、絶体絶命のピンチに陥っていた。
「アハッ!もう皆落っこちちゃう感じですよ~?ざまぁ見ろ!」と嘲笑うピカリ眼だったが、博士の必死の呼びかけによって望の洗脳は解け、同時に操られた他の人々も正気に戻った。
その様子を受けてゴセイナイトも「人間の思いとやらは良くは分からぬが、お前達幽魔獣の悪企みより、余程上等な物らしい!」と言って反撃。続いて親子の絆に触発されたブラックとイエローがそれぞれ「残念だったな幽魔獣!人を操ろうなんて考え自体が大間違いなんだよ!」、「人の思いの強さや深さなんて、あんた達には分かんないでしょ!私達は人々の命や思い絆も全て守る!」と叫んで5人はスーパーゴセイジャーになり、止めのミラクルゴセイダイナミックを受けたピカリ眼は敗北。一方、膜インは命中直前でチュパカブラの武レドランに救われたために難を逃れた。
直後、ビービ虫に噛み付かれたピカリ眼は巨大化。
「あーしメッチャ不機嫌なんすけど~!」と2本の剣を武器に立ち向かうもグランドゴセイグレートに圧倒され、最期はタカヘッダー版のグランドグレートストライクを受け爆散した。
余談
羽のないアリはほとんどが雌のアリとなっており、また出土された遮光器土偶の殆どが女性型である点から、遮光器土偶の女怪人の設定に繋がったと思われる。
そして名前の由来も映画だけでなく、彼女の特徴の光る眼其の物となっている。
声を演じた沖女史は今作がスーパー戦隊シリーズ初出演となり、epic5でもアナウンサーとして出演している。尚、彼女は無類の特撮ファンであり、ピカリ眼を演じる際には『五星戦隊ダイレンジャー』の電話先生を参考にしたらしい(奇しくもゴセイ(五星&護星)繋がりである)。
関連タグ
ヒエラヒエラ:星獣戦隊ギンガマンの女怪人でこちらも人間から心を奪う悪質な作戦を決行し、戦隊メンバーが厄介になっている家の父と子の絆を引き裂こうとした。登場回も同じく第28話である。
土器土器プリキュア:モチーフと中の人も演じたプリキュア繋がりのコラボタグ。
古代少女ドグちゃん:放送時期が近かった特撮で、ヒロインのモチーフが土偶繋がり。続編に『古代少女隊ドグーンV』がある。