「あれはあくまで仮の姿……これからはチュパカブラの武レドランと呼ぶがいい!!」
「ウォースターなど利用し尽くして捨ててやった!!!」
データ
生息地:不明
特技:武レドライサー(爪)、ビービ虫を操る
趣味:その裏側で色々と画策する事
概要
ウォースターの幹部だった彗星のブレドランが幽魔獣に取り入った際の新たな姿。
当初は「ウォースター構成員として潜入していた幽魔獣のメンバー」と思われていたが、後に古代の"元"護星天使「救星主のブラジラ」の仮の姿に過ぎなかったことが判明。
そのため「未確認生物の正体」とされる他の幽魔獣と違い、チュパカブラのような姿は「幽魔獣に潜入するため適当に選んだ」ものと思われる。
今回もビービ虫及び魔虫兵ビービを用いて膜イン達のサポートに徹する。
戦闘においては身軽な動きと両腕の「武レドライサー」と呼ばれる長大なカギ爪を武器に戦い、更に両手から青い光線を発射する能力を持つ。
epic24にて古代の護星天使達が唯一使えなかったという「アバレヘッダー」を手に入れた際はその圧倒的な力を披露して優位に立っていた(あとセマッタ霊をパワーアップさせた)が、アバレヘッダーの真意を聞いたゴセイジャーが「ミラクルゴセイヘッダー」へ覚醒させるという形で奪還され、さらにスーパーゴセイジャーにパワーアップという大ポカをやらかしてしまう。当然ながら帰参後は膜インと筋グゴンに怒られ謹慎処分になり、暫く牢屋に閉じ込められた。この件で彼の組織内での立場は一気に弱まってしまった。
そのため、幽魔獣時代の武レドランはエリート幹部として組織内で優遇されていたウォースター時代と異なり明らかに立場が弱く、幹部というよりむしろ雑用に近い扱いを受けていた。
操り手を気取った道化の末路
補佐役として恭順しつつも裏では膜インや筋グゴンを出し抜こうと目論んでいた武レドランは、epic29において行動を開始。
エルレイの匣の封印を解いた自分ならばその力が使えると膜インに傅き、匣を託されて出撃。そして人々を襲ってゴセイジャーをおびき出すと、
「我ら幽魔獣の前では、キサマらなど塵に等しい! 地球を守るなどと偉そうなことを言っているが、どこにその力がある!?」
と挑発しつつ5人を圧倒、スーパーゴセイジャーへの変身を誘発するや、匣の力でミラクルゴセイヘッダーを封印して撤退する。
「私ごときの力では、ミラクルゴセイヘッダーを封印するのが精一杯でした。残念ながら、私一人では力不足でした……やはり膜イン様によってこそ、この匣は最大限の力を発揮するかと」
膜インにそう述べて匣を渡し、彼を戦場におびき出す。
かくしてゴセイジャー&ゴセイナイトとの決戦に臨んだ武レドランは、膜インと共に6人を圧倒。
その中で6人の注意が膜インに向き、隙を見出すも、そのタイミングで筋グゴンが乱入して来る。
筋グゴン「膜イン! もうお前とのコンビは解消だ! 幽魔獣のトップに立つのはこのオレだけだ! エルレイの匣をよこせ! よこせ、よこせェェェッ!!」
膜イン「貴様なぞに打ちのめされる吾輩ではなぁい!」
「筋グゴンがこのタイミングで現れるとは……だがなお一層好都合というもの……!」
唐突に始まった幽魔獣ツートップの仲間割れにより、ゴセイジャーも巻き込んだ大乱戦が勃発。
二人の攻撃で薙ぎ払われたゴセイジャーはゴセイバスターを放とうとするが、筋グゴンが寸前でアラタを攻撃して阻止する。
しかし追撃をかけようとしたところに膜インが襲い掛かり、取り落としたバスターを拾い上げたアラタが発砲、至近距離での炸裂により膜インもゴセイジャーも吹き飛び、さらに膜インは体内に持っていたエルレイの匣を取り落としてしまう。
筋グゴンとエリ、モネが駆け寄るが膜インはメイスを投擲して割り込み、弾き飛ばされた匣は武レドランの手に収まる。
膜イン「いまだ、匣の力を使え!」
「ええ……護星天使を封じて見せましょう。愚かな膜イン、筋グゴン、お前たちと一緒にな!」
「お前たちに媚び諂い、屈辱に耐えてきたのは、この時のため!」
武レドランの狙いは、エルレイの匣によってゴセイジャーと幽魔獣を共に封じ、邪魔者をまとめて消し去り地球を掌握することにあった。
全てが思い通りに運んだ状況に高笑いする武レドランだったが、突如吸引が止まり、どころか匣がスパークして砕け散ってしまう。
「うっ、くぅ……な、何だとォ……ッ!?」
筋グゴン「ハッ! 愚かなのはお前の方だ、武レドラン……」
膜イン「フフフフフフー! 騙していたのは残念ながら、吾輩たちの方でねェ~!」
筋グゴン「オレと膜インの仲を裂けると思ったら間違いだ、間違いだ、大間違いだァ!!」
膜インが持っていたエルレイの匣は、それらしい機能を付けただけの偽物だった。
実は膜インと筋グゴンは武レドランの魂胆を見抜き、あえて計略にかかった振りをしていたのである。
想定通りに事が運んだ状況下で、それを疑うことは難しい。ゆえにこそ、計略の成功を確信し武レドランが本性を現す、このタイミングを狙って演技をしていたのだ。
本物の匣は膜インが変わらず持っていたが、一瞬のスキを突いたゴセイナイトが飛び込んで奪取・破壊したことでミラクルゴセイヘッダーが解放されゴセイジャーの手に戻る。
そのままスーパーゴセイジャーが再臨し、筋グゴンによってミラクルゴセイダイナミックの盾にされ爆発。
膜イン「ブフフフフ……武レドランよ、お前に最後の仕事をさせてやろう」
筋グゴン「これが何かわかるか武レドラン……?」
「そ、それは私の…ビービ虫の巣…!?」
ハイド「ビービ虫の巣?」
アグリ「そんなもんがあったのか!?」
筋グゴン「だからお前はもう完全に用無しだ!用無しだ、用無しだァァ!!!」
「き、キサマ…!!よくも……!!」
膜イン「フフフフフー! これが因果応報というものだよ武レドラン……」
「よォくもォォォォォォ!!」
こうして嵌めるはずが逆に嵌められ、強味だったビービ虫の巣も奪われて強引に巨大化させられ巨大戦に突入。
しかしこの期に及んでもまだ余裕を捨てず、「フッ、ついにこの私を本気にさせてしまったな。お前ら護星天使どもを、この際一掃してやろう!」と襲い掛かる。
蹴りかかって来たミスティックデータスハイパーを受け止めるとそのままジャイアントスイングの要領でぶん回し、投げ飛ばしたデータスのプロペラで砂煙を巻き上げて煙幕を張り、武レドライサーによる攻撃や電撃でゴセイグレート&ゴセイグランドを圧倒。そしてデータスハイパーを放り投げて電撃で追撃し窮地に追い込む。
「私はどんな手を使ってもお前達を片付けて、膜インや筋グゴンも潰してやる…!!そしてこの星を手に入れるのだ!!!」
しかし地球を守らんとするゴセイジャーは誰一人屈せず、
「オレ達は……あのような卑怯者には絶対に負けない!!」
「使命に恥じない行いをする……それが私たちの正義!!」
「ズルで勝つのは勝ちじゃない!!!」
「最後に勝利をつかむのは…まっすぐな思いだ!!!」
「自分以外の命を省みないやつに…この星を渡すわけにはいかない! 絶対にだ!!」
闘志を燃やして立ち上がり、武レドランを圧倒。
そして最後はグランドゴセイグレートのグランドグレートストライクを受けて敗北した。
「何故だッ……!!この私が…お前らごときに敗けるなどォォォォ!!!」
しかし完全に滅びた訳ではなく、身柄は機械の帝国「マトリンティス」によって回収。さらにマトリンティスの技術力でサイボーグとして蘇ったのだった。
血祭のブレドランとの関連
かくして敗北し、マトリンティスで復活することになる武レドランだが、時系列上はこの間に三途の川に迷い込んで、血祭のブレドランとして外道衆の残党・マダコダマと手を組んだシンケンジャーとのVS映画のエピソードが一応は入る。
ただし、この劇場版のエピソードや血祭のブレドランについてはTV本編の方では一切触れられておらず、実際にepic45でブレドランのこれまでの暗躍や姿の変化について振り返った際にも、時系列上はチュパカブラ→血祭→サイボーグの順であるにもかかわらず、血祭のブレドランについては一切言及されていないばかりか、作中では「ブレドRUNの前はチュパカブラの武レドランだった」とはっきり明言されている(同話でブレドランが「カモミラージュ」でこれまでの姿に順に変身してみせた際にも、血祭のブレドランだけ一切触れられていない)。
これらの描写から同映画の内容はあくまでもゴーカイジャーを初めとした「レジェンド大戦の世界」の話(パラレル)であり、TV本編の世界にはその設定は存在しない事が窺える。
備考
チュパカブラと言えば家畜の血を吸い尽くして死に至らしめる事で有名な未確認生物だが、武レドランはごく最近(というか本編の時系列)に現れた為、チュパカブラの正体という訳ではないと思われる(というか他の幽魔獣にしても、一体どういう経緯で目撃談が広がって伝承が根付いたのかよく分からない連中ばかりなので、この辺の設定はあまり深くは考えられていないのだと思われる)。
尚、epic18にて武レドランとして初めてゴセイジャーの前に姿を表わした際、上述の台詞を言い放ったが、劇中での描写を見るに別にウォースターを利用し尽くしてはいないし捨ててはいない。
関連タグ
血祭のブレドラン:虫モチーフはアリジゴク。チュパカブラの武レドランと同じく「羽のない虫」が選出されている。
超新星のギョーテンオー:断末魔がそっくり。
「バカな……!!この俺が…貴様等ごときに敗けるとは……!!!」