「『ヒトを滅ぼしてあげよう』って言うんですから、良い事じゃないですかぁ?」
データ
生息地:田舎
特技:ヒトの感情を消去し、自身の言いなりにする
作戦:感情のなくなったヒトを操って、自滅させる
趣味:埴輪作り
登場話:epic28(第28話)「おとうさんの宝物」
概要
UMAこと未確認生物の正体とされる幽魔獣にあって生物ですらないが、作中世界での遮光器土偶は何かしらのオーパーツとかそういう類いなのかもしれない。
膜インとは旧知の仲で彼のお気に入りらしく、お互いを「ピカリ眼ちゃん」、「マッキー」と呼び合う程親しい所から、少なくとも1万年以上昔から存在していたらしい。ただ封印を解かれる様子が描かれなかったので封印されていたのかは不明。
普段はコギャルのようなおちゃらけた雰囲気だが、このテの性格のお約束というべきか怒るとドスの利いた本性が現れる。
能力
見た目通り結構固いボディを持つが、意外と身軽で、繰り返しジャンプができる程。
アリの牙と触手を模した2本の剣を武器に二刀流で戦う。なかなかの実力を持つが危うくなると人間を盾にして身を守る卑怯者である。
またシャッター状の硬い瞼に守られた大きな瞳からカメラの様にフラッシュを放つ事で人間の感情を消し去り、どんな命令にも従う操り人形にしてしまう。
劇中では自身の能力で大勢の人間から感情を奪い、望を先頭に海辺の絶壁に誘導し、そのまま集団で投身自殺させようと目論んだ(この時の人々の姿もアリの行列を思わせる)。
劇中での活躍
前回の戦いで人魚のジョ言が敗れた際、仲違いしてそのまま行方不明になった筋グゴンの事で膜インは「勝手に戦って勝手に負けた!あんな奴、もう仲間でも何でもないね!」と悪態を吐いていた。
そこへ筋グゴンにジョ言の鱗を取り付けて仲違いの原因を作った武レドランが現れ、「及ばずながらこの武レドラン、膜イン様の為ならば我が身の全てを捧げる心算です」と言うが信用ならない膜インは「ハッ!オマエに頼る程焼きが回っちゃいないよ!」と突っ撥ねる。
そこへ「おや~?お取り込み中な感じですかぁ~?」と言ってピカリ眼が現れ膜インは上機嫌。「ピカリ眼ちゃんが来れば百人力…いや、1億万力だぁ!例のアレまたやってよ…『プンプン ピカリメ~!』ってやつ!」と馴れ馴れしく話し掛ける膜インに対し、ピカリ眼も満更でもない様子で「ウフフフッ、マッキーったらぁ待ち切れない感じですかぁ?」と返すのだった。
行動を開始したピカリ眼は早速人だかりの多い場所に出現。人々が逃げ惑う中、「フッ!いいですかぁ、皆さん?せ~のッ……ピカリメ!」と言って目からのフラッシュで人々に自身の術を掛ける。するとそこへエリたちが駆け付けるが、「あら~、とっても面倒臭い感じですぅ」とボヤいた上で自身の術で感情を奪った一般人を嗾ける。人間相手に手出し出来ないのを良い事に「だから後は宜しく~!ハ~イ、行って、行って。バ~イビ~!」と言ってそのままピカリ眼は退散。直後に帰宅途中の望の前に現れ、彼の感情を奪ってしまう。
家に帰った望は父である博士の大事なワイングラスを割っても謝りもせず黙ったまま。そして街でも同様に感情を奪われ、ピカリ眼の言いなりになった人間達によるトラブルが続出していた。
ピカリ眼「あーしにピカられると ヒトは皆ワクワクとかシクシクとかなくなっちゃうんですよ~!」
膜イン「マジ ウケる~!意思も感情も無くなってピカリ眼ちゃんの言いなりになるんだよね~♪」
ピカリ眼「ね~!言いなりに♪せっかくなんでも~っと ピカッてきますね!」
膜イン「ブフフフ! 頑張ってね~♪」
まるで女子高生のガールズトークの様なノリでそんな遣り取りを膜インと交わすと、ピカリ眼は再び作戦行動に戻る。そうして再び大勢の人々を自身の能力で言いなりに変えていると、そこへ望の事で泣き崩れる博士を慰める為に残ったアラタ以外の4人が駆け付ける。
上記の台詞に対していきり立つ4人は天装チェンジで変身した為に交戦。ゴセイジャー達を適当にあしらって逃げようとするがそこへゴセイナイトが現れて妨害に掛かった為、「ここで油売ってるヒマなんか無ェんだよ!」と本性をむき出しにして突き飛ばすと、最初の時と同じ様に操った人間を盾にして再び逃走する。
その後、大勢の人間達を操り、「あーしにピカられたヒト共!あのガキの後ろを付いて行くと良いですよ~♪」と言って望を先頭に海辺の絶壁から彼らを投身自殺させようと目論む。
それを阻止しようと駆け付けた4人だが、操られた人々は物凄い力で彼らを突っ撥ねて前進を止めない。そこへ博士を連れて現れたアラタは意外にも「まずは幽魔獣だ!あいつを倒す!」と主張。
「先頭を歩いてる望はどうするの!?」と尋ねるエリに対してアラタは父親である博士が何とかしてくれると諭した為、5人はピカリ眼の元へ急行。
一方、武レドランが信用ならない膜インは自らピカリ眼の援護の為に彼女の下に参上。
「ピッカリ眼ちゅわ~ん♡応援に来たよ!」と言う膜インに対して「あらぁ、マッキーったら良いタイミングですよ!ホラ、見て下さいよぉ!」と返す。
分かり切ってる筈なのに彼らがどうなるか尋ねる膜インに対して彼女は「ウフフ~ッ!あーしが命令した通りヒト共は海に飛び込んでブクブク溺れ死んじゃう感じですよ~♪」と答えた。
「や~っぱピカリ眼ちゃんは最高だぁ!」と膜インが持ち上げていると、そこへゴセイナイトが登場。更にゴセイジャーの5人も駆け付けた事で膜イン共々交戦となる。だが、ピカリ眼に操られた望は今まさに海へ向かって転落しようとしていた。
「アハッ!もう皆落っこちちゃう感じですよ~?ざまーみろ!」と嘲笑うピカリ眼だったが、博士の必死の呼びかけにより望の洗脳は解け、同時に操られた他の人々も正気に戻った。
ゴセイナイト「人間の思いとやらはよくは分からぬが、お前達幽魔獣の悪企みより、余程上等な物らしい!」
続いて親子の絆に触発されたブラックとイエローがそれぞれ「残念だったな幽魔獣!人を操ろうなんて考え自体が大間違いなんだよ!」
「人の思いの強さや深さなんて、あんた達には分かんないでしょ!私達は人々の命や思い、絆も全て守る!!」
と啖呵を切り、5人はスーパーゴセイジャーになり必殺のミラクルゴセイダイナミックを放つ。ピカリ眼はあえなく敗北。一方、膜インは命中直前で武レドランに救われた為に難を逃れた。
直後、ビービ虫に噛み付かれたピカリ眼は巨大化。
「あーしメッチャ不機嫌なんすけど~!」と2本の剣を武器に立ち向かうもグランドゴセイグレートに圧倒され、最期は必殺技を受け爆散した。
余談
モチーフは遮光器土偶とアリ。
頭部がアリの触角、口もアリのそれを思わせる形状の他、手、腕、肩の部分にもそれぞれアリの頭部、胸部、腹部の意匠が目立つ。
名前の由来は映画『光る眼』。
羽のないアリはほとんどが雌のアリとなっており、また出土された遮光器土偶の殆どが女性型である点から、遮光器土偶の女怪人の設定に繋がったと思われる。
そして名前の由来も映画だけでなく、彼女の特徴の光る眼そのものとなっている。
なお、「光る眼」の作中では子供の光る眼を見た医師の妻が操られて自殺してしまったというエピソードが語られており、上述の作戦もこれに由来すると思われる。
声を演じた沖女史は『魔法戦隊マジレンジャー』15話の高校生役がスーパー戦隊シリーズ初出演。今作ではepic5でもアナウンサーとして出演している。尚、彼女は無類の特撮ファンであり、ピカリ眼を演じる際には『五星戦隊ダイレンジャー』の電話先生を参考にしたらしい(奇しくもゴセイ(五星&護星)繋がりである)。
余談だが、戦隊怪人のデザイン画を一挙に集めた書籍『百化繚乱』に掲載されているピカリ眼のデザイン画には、デザインを務めた酉澤安施氏による「声をお笑い芸人の柳原可奈子さんが務める事になったため、ぽっちゃり目にデザインした」というコメントが掲載されている。しかし放送時の演者は沖氏であるため、なんらかの事情で当初予定されていたキャスティングが変更された可能性がある(ピカリ眼のキャラクターや口調は、当時柳原氏がコントでよく演じていた「ギャルのショップ店員」にそっくりである)。
関連タグ
ドグウボーマ:『高速戦隊ターボレンジャー』に登場する土偶モチーフの先輩。
ヒエラヒエラ:『星獣戦隊ギンガマン』に登場した女怪人でこちらも人間から心を奪う悪質な作戦を決行し、戦隊メンバーが厄介になっている家の父と子の絆を引き裂こうとした。登場回も同じく第28話である。
ヒルビル・リッチ:一人称と人を操り自滅に導く作戦を同じくする戦隊怪人の後輩。幹部クラスで実力は相当なもの。
アイバン・ウーズ:パワーレンジャー・映画版に登場した怪人。こちらは巨大メカを発掘させた後用済みになった大人達を操り飛び降り自殺させようとした。
土器土器プリキュア:モチーフと中の人も演じたプリキュア繋がりのコラボタグ。
古代少女ドグちゃん:放送時期が近かった特撮で、こちらはヒロインのモチーフが土偶になっている。続編に『古代少女隊ドグーンV』がある。