「早く人間になりたぁ~い!!」。
概要
『妖怪人間ベム』(ようかいにんげんベム)は、1968年(昭和43年)10月7日から1969年(昭和44年)3月31日までフジテレビ系列にて毎週月曜日19時30分 - 20時00分の時間帯で放送されたテレビアニメ。2006年、前作の基本設定は継承しスタッフ・キャストは一新して38年ぶりに制作された完全新作アニメ『妖怪人間ベム -HUMANOID MONSTER BEM-』が放送された。
2011年10月22日~12月24日まで、日本テレビ系列にて実写ドラマが放送された(全10話)2012年はドラマ版の続編として映画も封切られた。
主題歌はKAT-TUNの「BIRTH」。
また、50周年プロジェクト第1弾として、2017年10月より第1作目(1968年版)の再放送と共にギャグテイストの短編テレビアニメ『俺たちゃ妖怪人間』が放送された。2018年4月からは、第2作目(2006年版)の再放送と共に『俺たちゃ妖怪人間G』が放送。
そして、2019年に「BEM」のタイトルで完全新作アニメが制作されることが決定した。
キャラクター原案は村田蓮爾。
pixivでは現在は実写ドラマ版のイラストが大半を占めている。
関連イラスト
アニメ版妖怪人間 | ドラマ版妖怪人間 |
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ストーリー
いつどこで誰が生み出したのか誰も知らない、人でも動物でも怪物でもない異形の生物……それが「ベム」「ベラ」「ベロ」の「妖怪人間」である。時には人々に迫害され、また時には友情を育みながら、いつか人間になれる日を夢見て彼らは世に仇なす悪と戦い続けるのだった。
3人の合言葉は「早く人間になりたい!」。
初代の毎話冒頭では「一つの細胞が三つに分かれ…」とナレーションが入り、どこかの実験室らしきところで誕生している。この経緯からベム・ベラ・ベロはむしろ兄弟のようなものと推測される。
物語の舞台はこれといった説明はない無国籍風で描かれているが、概ねヨーロッパを思わせる建物が散見されるが、2006年版アニメや実写ドラマ版では現代日本の何処かの街を舞台としている。
登場人物
声 - 小林清志(2006年版:井上和彦、ドラマ版:亀梨和也、俺たちゃ妖怪人間:杉田智和、BEM:小西克幸)
リーダー格。身長190センチ。普段は丁寧な物腰の紳士であり、スキンヘッドで逞しい体つきの壮年黒人を思わせる風貌をしている。(ドラマ版の容姿はベム梨を参照)
タキシード風の黒スーツに赤いシャツ、白のアスコットタイ、黒いソフト帽を身に付け、銀のステッキを持っている。
他の2人と同様にとがった耳、3本指(2006年放送のアニメ版と2011年放送のドラマでは5本指。2006年版では妖怪化したときのみ3本指になる)であるが、他の2人と異なり変身前から黒目(瞳孔)が描かれておらず、左右の上顎犬歯が長く目立つことが散見される。妖怪人間の中で最も戦闘能力が高く、悪魔、妖怪、悪霊と戦うのは彼の役目である。
口数が少なく必要以上にしゃべらず、重厚な人格を表現している。
変身後もステッキを使う事も多く臨機応変に扱う。
「ウー!ガンダー!!」の叫び声は特に意味を持ってないが、ウガンダ共和国の「ウガンダ」の響きが元ネタ。
声 - 森ひろ子(2006年版:山像かおり、ドラマ版:杏、俺たちゃ妖怪人間倉科カナ、BEM:M・A・O)
白い肌と長い髪を持った女性の姿をした妖怪人間。身長170センチ。普段は紫色のローブのような服と赤いマントを身に着け、武器は鞭を使用し、普段は左腕(前腕部)に巻き付ける形で携帯している。
戦う相手に笑いながら啖呵を切るなどサディスティックな傾向があるが、ベロには母性的な優しさを見せることもある。悪意を持つ者には3人の中で最も強い嫌悪感を見せる。人間体・妖怪の姿ともに様々な妖術を駆使することが可能。
人間の善性については多少懐疑的なところがあり、ベムとは逆に悪い人間が相手の場合、戦うのは彼女である。
一方で家庭的な側面もあり、日常生活における炊事・洗濯・掃除などは自ら担当している。
(ただし2006年版アニメでは料理を焦がしかけて慌てたあまりガスタンクの上に落としてガスタンクが爆発して黒焦げになる場面もあった)
声 - 清水マリ(2006年版:洞内愛、ドラマ版:鈴木福、俺たちゃ妖怪人間須賀健太、BEM:小野賢章)
10歳前後の子供の姿をした妖怪人間。身長110センチ。一人称は「おいら」。首から下は赤い全身タイツのような服装で頭髪は青く頭頂部が1本角のように立っている。
好奇心が強く、興味を持ったことにとことんまで首を突っ込むため、ストーリーの展開上よく事件に巻き込まれる。
変身後の姿はベムと似ているが、体格と体色と手脚の太さが異なる。人間の子供と友達になりたがっている。武器は特に使わず、戦闘能力は3人の中で最も低く、また、心優しい性格のために力を出し切れないこともあり、場合によっては普通の人間にすら負けてしまうこともある。
余談
第一作は実は日本と韓国の共同制作である。クレジットされている「東洋放送」は当時あった韓国の放送局であり、そこの動画部門が日本から派遣されたスタッフの指導の下に実質的に制作していた。黄金バットも同様で、無国籍風の世界観を持つのはその為である。また、妖怪人間ベムは海外に輸出する事も視野に入れていたのも無国籍風である理由の一つ。
初代の最終回は三人が炎に包まれる館の中に消え、焼け跡にはベロの靴が一足だけしか残っていなかった。結局は生死不明の形で幕を下ろしている。これは本来はもっと話数が多い予定だったのが少なくされた為に続編を後から出せるようにこのような終わりにしたのだという。
後年、サブタイトルの一部が差別的なものがあった為に改題されたものがある。ソフト化されたものはサブタイトル表示部分がおどろおどろしいデザインの文字からフォント変更されている。
意味不明なテレビCMを作ることで有名な会社、ケンミン食品の焼きビーフンのCMキャラクターに抜擢されたことがある。
ベムとベロがビーフンが出来上がるのを待ちきれず、泣きながら妖怪形態に変身するバージョン、三人がビーフンを食べるやいなや「うまーい!」と感動のあまり変身するバージョンの二種類である。
関連タグ
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