概要
1984年に結成され、2003年に解散。
独自の世界観がある歌詞・アコースティックなメロディ・桶や鍋等を楽器で用いる等、奇抜でシュールな世界観が特徴。音楽ジャンル的には一応フォークに属するとされるが、スタイルや活動時期、音楽性のいずれも日本のフォークバンドとしては異端であり、広義のロックバンドとして語られることも多い。
インディーズ時代はナゴムレコード所属だったが、1989年の『三宅裕司のいかすバンド天国』で一躍メジャーに。翌年にかけてたま現象と呼ばれる程のブームになった。
メンバー全員がボーカルを担当する曲の作詞を行っており、作曲は「たま」名義となっている曲が多い。ただしバンド初期の曲の中にはボーカル担当のメンバーの作曲名義となっている曲も幾つかある(1stアルバム「さんだる」収録曲に多い)。
メンバー
解散時メンバー
・知久寿焼
主なボーカル曲:らんちう、そんなぼくがすき、あっけにとられた時のうた、電車かもしれない
近藤聡乃がPVを制作して話題となった「電車かもしれない」のボーカル。
「ピタゴラスイッチ」の楽曲や「ヒガシマル醤油」のCMソング(詳細はうどんオールスターズを参照)等も提供している。
・石川浩司
担当楽器:パーカッション(桶や鍋等で作られたかなり独特なもの)等。
主なボーカル曲:学校にまにあわない、まちあわせ、リヤカーマン、カニバル
通称たまのランニング。「さよなら人類」では終盤で「ついたー!」と叫んでいる。
空き缶コレクターでもあり、2019年には空き缶のコレクションを纏めた本を出版している。
・滝本晃司
担当楽器:ベース・キーボード(主にトイピアノ・鍵盤ハーモニカ、しょぼたまで多く担当)等。
主なボーカル曲:ワルツおぼえて、海にうつる月、星を食べる、夏の前日
通称Gさん。これは彼がかつて在籍していたバンド「Closed.G.show」(自閉症のもじり)に由来している。
ちなみに自主レーベル「地球レコード」の社長でもあるが、これはメンバー間でのじゃんけんで勝った事により決定した。
中途脱退メンバー
担当楽器:キーボード(ピアノ・オルガン・アコーディオン等楽曲によって異なる)・ギター等。
主なボーカル曲:さよなら人類、オゾンのダンス、牛小屋、満月小唄
「さよなら人類」のボーカル。1995年にソロ活動専念の為脱退。
なお柳原脱退後、柳原の持ち曲は封印扱いとなった(ただし解散ライブ最終日でホフディランのワタナベイビーが飛び入り参加でたまのメンバーと「さよなら人類」を演奏した例外はある)。
なお全員がボーカルを担当している(楽曲の作詞者がその曲のリードボーカルを担当)。
経歴
1984年:それ以前からライブイベントで知り合っていた知久、石川、柳原の3人で結成(一度「かき揚げ丼」という名前でライブを行い好評だった為そのまま継続する形)。
1986年:ベース募集でただ一人応募した滝本が加入(ちなみに滝本はそれまでベースの演奏経験が無かった)。
1989年:「イカすバンド天国」(イカ天)に出場し、見事5週連続で勝ち抜きグランドイカ天キングとなる。
1990年:「さよなら人類」でメジャーデビュー。同年の紅白歌合戦にも同曲で出場。
1991年:同年12月から翌年1月にかけて、「そんなぼくがすき」がみんなのうたで放送される。
1992年:同年公開された「ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌」で、「星を食べる」が使用される。
1995年:自主レーベル「地球レコード」を設立。同年、ソロ活動専念の為柳原が脱退(なお柳原は脱退前にソロデビューしており、シングルとアルバムをリリース済)。
1996年:ちびまる子ちゃんのED曲「あっけにとられた時のうた」をリリース。
※この頃から、小さな楽器でチープな編成の「しょぼたま」でのライブも度々行っていた。
2003年:同年10月のライブを最後に解散。
解散後は脱退した柳原含め全員がそれぞれソロ活動をしている他、知久と石川はパスカルズでも活動中。
また、知久と石川と滝本の3人で一時的な再結成やセッションも時折行われている。
2010年12月から、解散後のメンバーの活動を追ったドキュメンタリー映画「たまの映画」(監督:今泉力哉)が公開された。