概要
モンスターハンター:ワールドに登場する大型の飛竜種。別名「爆鱗竜(ばくりんりゅう)」。
飛行可能な飛竜としてはかなり体格に恵まれており、ディアブロスにも匹敵する巨体の持ち主。
その巨体を持ち上げる長大な翼を広げると大型の爆撃機を連想させるシルエットとなる。
全体的に丸々としたフォルムを大きな鱗で覆っているので、遠目ではアルマジロやセンザンコウのような印象を受けるが、かなり厳つい顔面をしている。
別名の「爆鱗」だが、これは身体の下にビッシリと木の実のようにくっ付いている黒いモノが名前の由来。
爆腺から分泌された体液が鱗を巻き込んで爆発性の化合物に変質して形成されたモノで、コレが喉~腹と尻尾にトライポフォビア発狂レベルで大量に付着しており、人によってはとてつもなく気持ち悪く感じる。
この爆鱗はちょっとした動きで簡単に抜け落ち、軽い衝撃で爆発するうえに素の火力はとてつもなく高く、範囲こそ狭いが防御力400台近くの防具をもってしても1~2個で体力を8~9割消し飛ばす超火力。
それを遥か上空からばら撒く様はまさに爆撃機。
脅威となるのはハンターだけでなく、オトモアイルーがせっかくスカウトした獣人種やオトモダチモンスターも、爆発に巻き込まれていつの間にかご逝去なさってる時がある。
そんなモノがビッシリついていると知ればどれだけ恐ろしい飛竜かがよくわかるだろう。
抜け落ちた爆鱗は地面に埋没して煙を出し、刺激を加えるか高確率で一定時間後に爆発する地雷仕様で、そこから爆発し損ねた不発弾は痕跡として残る。
ちなみに不発弾は煙を出すその見た目からお灸と揶揄される。
条件は不明だが、体色が黒化し甲殻の隙間から赤い光が漏れ、下の鱗も熱されて真っ赤になる時がある(これは怒り状態とは別)。
この状態になると火力も底上げされ、爆鱗が着弾して即爆発する危険な状態となる。
こんなモノが雨のように降ってくるのだからたまったものではない。
咆哮にも特徴があり、低くも地底から響いてくるような「ア゛オ゛オ゛オ゛オ゛ーン」という鳴き声は空襲警報のようで不気味で恐ろしいと評される。
逆に転倒したときの「ンヒィーッ、ンヒィーッ」という馬のような牛のような鳴き声は可愛いと評判。こちらに気付いてないときにスリンガーをぶつけても聴ける。
このモンスターは下位では決して登場せず、上位クエスト・上位探索などで中~大型モンスターと戦っていると確率で乱入してくる
………のだが、たまに出てくるとかじゃなく、上位クエストを敢行していると80~90%の確率で乱入してくる。
狩猟に時間が掛かってたらまず遅かれ早かれやってくると思っていい。
MHWの大型モンスターは基本的に特定のエリア内をウロウロしているのだが、バゼルギウスはほぼマップ全体を飛び回り、おまけに既存のマップ全てに登場する。おかげでどこでもいつでもコイツに出くわしてしまうわけである。
しかも一部のモンスターや初回任務クエストを除いて、本ゲームの大型モンスターはこちらから喧嘩を売らない限りは敵対しないが、バゼルギウスはただ視界に入っただけで敵対意識を持ち、こちらを焼き尽くしに来るのでタチが悪い。
なお、相棒こと受付嬢から初登場時には「危険ですよ!」と警告が入るため、素直に聞き入れて逃げればどうということは無いが、上位に入った万能感かつ新モンスター登場の感動により、一度は部位破壊などで調査ポイントだけでも…と思ったが最後。
気がついたらネコタクに乗せられて受付嬢に顔を覗かれている事だろう。爆鱗にトラウマを植え付けられた上で。
専用のBGMは「飛来せし気高き非道」。
気高い…?とか絶対に思ってはいけない。
曲調は完全に怪獣映画で怪獣が上陸した時の曲そのもの。
猛々しく恐ろしくもどこか物悲しく、悲壮感をも感じさせるMHWでも人気が高い曲となっている。
出現した事への絶望を体現し、押し返す事の出来ない圧倒的すぎる力に一周回って哀愁を感じさせる。
大型DLCであるアイスボーンでは
特殊個体である紅蓮滾るバゼルギウスが登場。
上位の通常種はあくまで乱入者であり倒さなくてもストーリーを進められたが
こちらは本編にキッチリ関わっており倒さないと話が進まない。
生態
とてつもなく高い攻撃性と徘徊性を持つ危険種。
調査団からは数十年前から度々存在は確認されており、爆鱗の危険性や狩猟の難度は折り紙付き。
どこからともなく飛来してはあらゆる大型モンスターに容赦なく襲いかかり、その爆鱗で焼き尽くす。
食事の際の狩りでもこの爆鱗をふんだんに投下し、ターゲット以外の周辺環境も火の海にするレベルの質の悪さを持つ。
はたしてこの狩猟方法で摂取できる栄養は黒字なんだろうか・・・
なお公式設定集によれば、大型飛竜種にしては咬合力が弱いらしく(実際戦闘で噛み付くような攻撃はほとんど行ってこない)それを補うために獲物を焼いて食べやすくしているらしい。どこぞの健啖な悪魔よりある意味グルメである。
自然とモンスター、そして人間の調和に重点を置く本作の調査団からすれば、そんな調和なぞクソ食らえと言わんばかりに自分勝手に全てを焼き尽くす姿は、新大陸が産んだ「調和」への生けるカウンターカルチャーと言える。
滅茶苦茶強い…存在自体が生態系を乱す…乱入する…
……そんな奴、以前にも居たような…
…え?そいつも新大陸に来てる…?
縄張り争い
3月14日に行われたカプコンの生放送にて、これまで明確な縄張り争いのパターンが存在しなかったバゼルギウスに、『理不尽に強い・無差別・乱入してくる』の三拍子が揃ったモンスターの先輩、イビルジョーとの縄張り争いが実装された。スタッフ公認の「新旧お邪魔キャラ同士の戦い」である
動画の1:51:40からバゼルギウスとイビルジョーの縄張り争いを確認できる。
強さ
普通に戦う場合、近接ハンターはかなりの苦戦を強いられる…というか上位入りたては狩猟はかなり難しい。
その理由は前述の爆鱗。
尻尾振り回しや突撃はもちろん、普通に移動するだけでも一撃必殺系の超火力が面白いほどにポロポロとバラ蒔かれる。
しかも火属性なので当たると焼ける。
辛うじて爆発に耐えられてもこの火属性やられダメージでトドメを刺される事もある。
そんなものがちょっとの動きでバラ蒔かれ、しかもバゼルギウスが踏んだり突進なりで刺激するので近くで爆発しまくる。
そんな奴の懐に潜りこんで連撃を叩き込もう等と考えるのは自殺以外の何物でもない。
ガンナーで挑めば近接武器ほど爆鱗の危険性は高くはなくなるが、バゼルギウスも全く遠距離武器への対抗策が無いわけではない。例を挙げると、
- 爆鱗だけでなく飛竜よろしくブレスを吐く。
- 射程は短いが威力が高く、後ずさりながら吐くため無理やり射程圏内に持ち込まれやすい。爆鱗同様火属性持ちである。
- また、ばらまいた爆鱗を起爆するために吐く場合もあるため始末に負えない。
- そもそもガンナーの防御力では爆鱗の威力には耐えられず、ちょっとのミスで一乙が確定する。
- ショルダータックルの様な動き・翼を広げて突っ込んでくるモーションが存在する。
- 巨体故に範囲も中々に広く遠距離相手だと高頻度で使用してくる。
…このように最低限の遠距離対策は備えている為、余程の腕前と装備がない限りは逃げるかスリンガーこやし弾でお帰り頂いた方が無難だろう。
また照準モードで動き回ったせいで足下が疎かになり、気付いたら爆鱗に囲まれていた、なんてこともある。
最大の脅威は飛翔して爆鱗を振り落とした後、それを自身の滑空突撃で一斉着火する絨毯爆撃。
自身が受ける場合も炎熱地獄だが、モンスター同士の争いでも炎熱地獄を形成するため、二次災害を被る事もある非常に危険な攻撃。動き回れば回るほど爆撃範囲が広がるため、こちらに向かっていると気付いた時点で動くのは控えるべき。
赤熱化してない限りすぐ爆発はしないので、被害と不発弾の拡散を抑えるためにも動くのは最小限に留めたい。
だが爆鱗は無限では無く、撒き散らせ続ければいずれ鱗は切れ、しばらくの間爆撃は収まる。
また、罠やダウンによっても鱗が全滅するが、その後すぐ怒り状態に移行し、再生後は爆鱗地獄が始まるため、自然の罠やテトルー拘束等が発動した場合は全力で叩き伏せ、仕留めきれなかったら素直に逃げよう。
だけど
ステータスを攻撃に全振りし過ぎたのか、肉質は「全身性感帯」と揶揄されるほど、どの武器種でどこを殴っても、ものすごく柔らかい。まず弾かれない。
厄介な爆鱗も防御力と火耐性が高い防具を装備、もしくは火耐性スキルをきっちり積んでおけばダメージを大幅にカットできる。
体当たりなどの物理攻撃は範囲こそ広いものの、爆鱗ほどの威力は無く動きも単調である。
爆鱗による攻撃は必ずバラ撒いてから着火する、という攻撃方法を取るため、原理的にバゼルギウスが通過したラインを通らなければ爆発には巻き込まれない。
しかしフィールドの不発弾は大抵かなりの数が落ちているので、バゼルギウスへの攻撃の際に着火してしまい爆発に巻き込まれやすい。
極論を言えば被弾する要因はこの不発弾が大半を占めているので、バゼルギウスとの戦いは如何に不発弾を避けるかにかかっている。
脚は特に弱点と言うわけではないが、転びやすい。
転んだ際に爆鱗を全て暴発させるので、しばらく無防備な状態になる。
平時は大型モンスターに喧嘩を売っておきながら手痛い反撃を受けて無様に撤退する姿を見せる時もまれによくある。
大型モンスターとバゼルギウスは互いのヘイトがハンターより優先される(完全に無視される訳では無いため注意)傾向にあるので、一旦距離を取って彼に暴れるだけ暴れてもらって狩猟対象をボロボロにしてもらうという戦術も取れる。
ソロであればフレンドリーファイアがONの大型のオトモだと思って活用しよう。
こやし弾とバゼルギウス
モンスターハンターにおける、合流した大型モンスターの片方を追いやったり、拘束を解くときにつかわれる「こやし弾」。
本作においてこのこやし弾を率先してぶつけられるモンスターといえばこのバゼルギウスである。
前述のように、ソロであれば大型のオトモとしての活躍も見込める彼だが、多人数プレイでは狩猟対象が強化されて難易度がやたら跳ね上がって対象が討伐し辛い上に、この爆鱗によって事故死の原因に成りかねないので、マルチでは率先してクソ食らえと言わんばかりにこやし弾をぶつけられているのである。
ぶっちゃけ上位ではこやし玉はコイツの為にあるようなものに等しく、同時に最もこやし玉を当てられたモンスターなのは間違いない。
特に発売当時は現在ほど対処や活用方法が調査され尽くしていない状況で、急に狩猟中に通り魔の如く現れ、ハンターも、モンスターでさえも焼き尽くして去っていく姿に怒りを覚えたMHWのハンターは多く、爆鱗をボロボロ落とす様も相まって「クソモンス」なんてあだ名を付けられていた。
現在では倒し方も調査されて当時ほどの脅威ではなくなったことや、同族のイビルジョーの登場やそれに伴う専用のモーション、なんだかんだ聴いてると愛嬌がある鳴き声等も相まって、「クソモンス」というあだ名も悪い意味で使われなくなり始めている。
クエストでは
バゼルギウスを対象とした依頼は、調査クエストの他、生態研究課の学者からバゼルギウス単体の狩猟依頼が来るのと、HR(ハンターランク)30以上の解放条件である任務クエストにバゼルギウス2頭の歴戦個体(強化個体)の狩猟というものがある。
後者は正攻法では超火力かつ頻繁に合流するため乱戦になりやすいという難関クエストなのだが、好戦的な性格を利用し、合流したのを隠れて眺めているとお互いに争い始め、片方が逃げたらもう片方にこやし弾を当てて追わせてを繰り返すと、気づいた頃には両方とも瀕死になることが多い。
仲良くしろよ…
そのため、このクエストだけは難易度が上がるパーティープレイは避け、ソロプレイで隠れ身の装具などで縄張り争いを傍観しつつ、漁夫の利を狙って弱った所を捕獲するなり倒すなりが良いとまで言われている。
イビルジョーとの同時討伐クエストでもほぼ同様の現象が起こるが、マップによっては合流しづらくなる。
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ツィツィヤック←本作の「場合によっては味方になるモンスター」筆頭