ホメロス(DQ11)
ほめろす
【冷徹なる軍師】
「私は デルカダール王の右腕 軍師ホメロス!」
プロフィール
概要
※この項目はネタバレを含みます
「ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めて」の登場キャラクター。
知略のホメロスの二つ名で知られるデルカダール王国の将軍兼軍師。
後ろで結んだ長い金髪とやや悪い目つきが特徴的な壮年男性で、ゲーム中でも(おもに女性NPCからの)人気が高い。
幼馴染で相方のグレイグとならび、デルカダールの国章になぞらえて「双頭のワシ」とも呼ばれている。
またグレイグの黒い鎧とは対照的に、純白の鎧を纏っている。身長は頭ひとつぶん小さい。
すっきりとした若々しい外見をしているが、実はグレイグと同じ36歳である。
一人称は「私」あるいは「俺/オレ」(幼少期は「僕」)。
なおPS4版と3DS版では容姿、雰囲気にかなりの差がある。
性格は猜疑心が強く冷酷。口もあまり宜しくなく、グレイグ曰く昔から気に入らない人間のことはドブネズミや虫ケラ呼ばわりしていたとか。
戦闘力こそグレイグに及ばないが、戦況に応じた作戦を実行する的確な判断力と迅速な決断力を併せ持つ人物とされ、少数の部隊で魔物の軍勢を撃破する等、戦術面において数多くの功績を残している……が、本編中では詰めの甘い面が目立つのはご愛敬。
正体
その正体は、魔導士ウルノーガの忠実な手下。
グレイグとは双璧を成す人物として知られているが、その内心では常に自分を差し置いて栄光の道を突き進むグレイグに強い劣等感を抱いていた。
その心の弱さをウルノーガに付け込まれ、懐柔された結果、ウルノーガを真の王として忠誠を誓うようになった。
ダーハルーネの町の海の男コンテストで主人公たちと交戦し、クラーゴンを操ってシルビアの船を沈めようとするが、町長の商船によって邪魔され主人公たちを取り逃がす。
その後はクレイモランの禁書に封印されていた氷の魔女リーズレットを解放してグレイグの抹殺を試みようと暗躍。命の大樹にて主人公たちを尾行して不意打ちで戦闘不能に追い込み、正体を現したウルノーガに大樹の命と勇者のつるぎを献上することで世界壊滅に導いた。
世界壊滅後は廃墟と化したデルカダール城に陣取っていたが、グレイグとひとときの余興を過ごし、屍騎軍王ゾルデに後を委ねて撤退。
この際グレイグに対し、初めて己の胸の内を明かした。
服装は白い鎧から黒を基調とした道化師のようなものに変わっている。
前述の功績や人気もあってホメロスが魔物達の指揮官になっていた事実を伏せられているデルカダール兵の中には「ホメロス将軍はどこにいってしまったんだ」と悲痛な叫びをあげる者もいた。
その後、天空魔城にて再登場。
恨み辛みの言葉をぶつけるベロニカの幻影を見せて動揺を誘おうとするが、本物のベロニカの決死の覚悟を受け止めていた主人公一行には通用しなかった。
シルバーオーブの力を解放して魔物化し、六軍王の長たる魔軍司令ホメロスとして直々に襲いかかるが敗北、死亡した。
…と思われていたが、オーブの力を失っても尚、六軍王(恐らくは幻影だと思われる)と共に主人公の仲間を足止めしようとした。しかし主人公の仲間達の強靭な意思の前に計略は失敗。
グレイグから、彼もまたホメロスの背を追っていたことを打ち明けられた後、今度こそ死亡した。
後には誓いのペンダントが遺されていた。
時間遡行後は本編と同様に命の大樹で不意打ちを試みるが、主人公が未来から持ちこんだ魔王の剣により闇のオーブを砕かれて返り討ちに遭った。更に弱っていた所を口封じの為に「勇者を悪魔の子と吹き込み世を乱した罪を死んで償え(要約)」と罪を擦り付けられデルカダール王(に憑依しているウルノーガ)にトドメを刺されてしまう。
忠義を誓った主に見捨てられ、誰にも魔の道に墜ちた理由を知られないまま死亡するという本編以上に悲惨かつ呆気ない末路を迎えた。
それでもなおグレイグはホメロスを親友と認めていた。
なお、死亡時の演出からこの時点で肉体が既に魔物と化していたとする考察もある。
因果応報でしかないものの、どちらに転んでも報われることはなかった彼にとって、グレイグがかつては彼を光だと思っていたという事実はせめてもの救いなのかもしれない。
あるいは遡行前の歴史ほどの大罪を重ねる前に死ねただけでも十分救われている、とも言えよう。
勝利する為なら手段を選ばない冷酷で非情な面が強調されているが、マルティナやロウはかつての彼を純真で正義感のある聡明な人物だと感じていたらしい。
幼い頃からデルカダール王に赤ん坊だったマルティナを守る若人として期待をかけられ、幼馴染のグレイグとはライバルとして切磋琢磨し合い、また友として本音で語り合える間柄であった。
また、16年前のユグノア城イベントではグレイグが若き猛将として人間・魔物双方から言及されていたのに対しホメロスに触れる者は一人も居なかった。
このことから、当時よりグレイグにかなり先を越されていたと思われ、ウルノーガの目に留まるほどにコンプレックスを抱えていたと見られる。
民衆からグレイグと総合的に同格との評価を得られているにもかかわらずその心の闇をますます増幅させ、グレイグ暗殺の画策、果てには世界崩壊の片棒を担ぐに至ったのだろう。
ちなみに「魔軍司令ホメロス」としての戦闘時の姿はIXのラスボス・エルギオスを彷彿とさせる。実際、同じような足技を使う。
クリア後のダンジョンの最奥に「無明の魔神」という強化個体が出現する。
オリジナルは正直時期不相応とも言える弱いボスだったが、こちらは凶悪なモンスターを呼び出し、さらに高威力の技でパーティーを潰しにかかってくる強敵。
switch版では過ぎ去りし日を求めた後は、主人公の不意打ちに失敗した挙げ句口封じのためウルノーガに殺害された所までは以前と同じだが、ニズゼルファ復活後、この世に未練を残してさまよっており、その後自らの胸の内を明かした後、心の闇そのものの怨霊となって主人公達に襲いかかろうとしたがグレイグが「心に闇を生んでしまった一因は自分にある」と感じ、自分一人でホメロスと戦うことを申し出る。
激闘の末、ホメロスの魂は元の姿に戻りグレイグに「今も友でいてくれるか?」と問いかけ、グレイグはもちろんだと返しグレイグや主人公達と和解。ホメロスはその後、グレイグと二人で主人公に手助けすべく双頭の鷲のよろいとなった。
この鎧はもちろんグレイグ専用の鎧。グレイグが、双頭の鷲の鎧を装備した状態でイシ村復興イベントをこなせば、間接的ではあるが、『イシの村を滅ぼした張本人がイシの村の復興に携わる』という数奇な運命を迎える。
名前の由来は古代ギリシアの吟遊詩人ホメーロスだろうか。いくら承認欲求が強いとはいえ決して「褒めろす」ではない…筈。
余談
作中では生い立ちや背景が全くと言っていいほど語られなかった彼だが、後に雑誌に掲載された情報によれば、元々彼は落ちぶれた貴族の出であり、幼い頃その才能を買われてデルカダール王に引き取られたという。
青年期はソルティコで修業をしていたグレイグとは違い、クレイモランに留学し勉学に励んでいたようだ。
相方とは違い身だしなみには気を遣っており、私服は白でまとめているほか、しゃれた薔薇の香水を身に付けることもあるらしい。
またフルーツサンドが好物であることから甘党であると思われるが、コラボカフェには「冷徹!ホメロスのふわふわ白パン」なるメニューがあり、説明文に「あのホメロス将軍もゆるゆるふわふわスマイルになるほどだとか」と書かれていたのもそれを裏付けている。
外道な悪役ながらその屈折した背景からプレイヤーからの人気は高く、公式イベントにおける人気投票では「好きなNPC」部門及び「仲間にしたいキャラ」部門で共に一位を獲得。
やはりというか相当女性に偏っており、この結果に困惑の表情を見せるスタッフも少なからず居た。
雑誌やVジャンプWEBでもディレクターから詳細な設定が語られたり、インタビューが掲載されたり、グッズが発売されたりとパーティメンバーとほぼ同等の扱いを受けている。
関連タグ
スキルマスター…DQ10の登場人物。PS4ホメロスのモデリングの参考になった
エルギオス…金髪のイケメン、変身後の姿や戦闘方法、闇落ちし主人公たちの敵となるという点が共通。
ハドラー:三条陸作「ドラゴンクエスト~ダイの大冒険~」に登場するキャラ。魔王軍を指揮する総司令官【魔軍司令】の役職を持っているが、こちらは最初から魔族である。
マクギリス・ファリド…性格、中の人、二刀流のほか紫髪の幼馴染と因縁があると共通点が非常に多い。最期もその紫髪の幼馴染に看取られたという部分も類似している。
DQ11キャラクタータグ
主人公(DQ11) カミュ(DQ11) ベロニカ(DQ11) セーニャ(DQ11)
シルビア(DQ11) マルティナ(DQ11) ロウ(DQ11) グレイグ
エマ(DQ11) ホメロス
カップリングタグ