【夢見る旅芸人】
「世界中のみんなを笑顔にするコトが アタシの使命だからね!」
解説
『ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めて』に登場するキャラクターで、パーティメンバーのひとり。
派手な衣装に身を包んだ長身の男性……ではあるが、ドラゴンクエストシリーズの仲間キャラでは初のオネエである。
プロフィール
年齢 | 推定30代(高く見積もっても35歳) |
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身長 | 約185㎝ |
体重 | 乙女の秘密 |
出身 | ※後述 |
好きな食べ物 | 故郷の魚料理 |
宝物 | 縦笛(旅芸人として最初に稼いだお金で買ったもの) |
好みのタイプ | 頑張り屋さん |
座右の銘 | 世界は君とともに笑う |
日課にしていること | 寝る前のストレッチ |
自分のお気に入りのパーツ | キリッとした眉毛 |
ストレス発散法 | 美味しい料理とお酒 |
今一番欲しいもの | 新作の縦笛 |
英語版名 | Sylvando |
CV | 小野坂昌也(『いただきストリート ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー 30th ANNIVERSARY』以降)/花江夏樹(『ドラゴンクエストⅪ S』DLCボイスドラマ・少年時) |
テーマ曲は「オーレ!シルビア!」。彼に相応しい軽快で陽気な曲調で、聴いているだけで楽しい気分になってくる、耳に残る名曲。
人物
自身が所有する船「シルビア号」を管理する航海士アリスと共に世界各地を巡っている旅芸人。
「シルビア」という名前は芸名。
芸能の腕もさることながら、剣術と馬術にも優れ、更に騎士道にも通じているなど、極めて多彩で謎の多い人物。
スラリとした長身で、派手な服装に目が行きがちだが素の顔立ちもよく見るとなかなかのハンサム。
彼自身の乙女心を最大限にアピールするためなのか、一人称は「アタシ」で、二人称は「あなた」。言葉遣いは勿論女性語。
相手が男性だろうと老人だろうと、果ては自然現象や魔王ですら、基本的に「ちゃん」付けで呼ぶ。
会話システムでも、基本テンション高めのポジティブシンキングが貫かれる。
お茶目な言動と前向きな発言によって、加入後たちまちパーティのムードメーカー的存在となる。
しかしその真の人柄はきわめて誠実かつ真面目で、被災地の惨状や誰かの悲しい局面を目の当たりにした際には場を弁えた分別ある慈しみ深い言葉を発するなど、単なる脳天気ではない一面を覗かせる。
その芯が通った前向きでブレない言動は、単なるイロモノキャラの枠には収まらない、漢気溢れるイケメン以外の何者でもない。
特にシビアな展開が連続するストーリー後半においては、持ち前の明るさとメンタルの強さで、主人公たち(とプレイヤー)の精神的支柱とも言える頼れる兄k……姉御っぷりを発揮する。
こうした性格からか、老若男女問わず関わった多くの人に愛されるカリスマ性を持ち、彼のファンは世界各地に大勢おり、そのことが後に世界を救う一端を担うことにもつながる。
なお性的なことには本当に興味がないようで、ムフフ本についてもロウの収集癖を知り「フケツよ!」とバッサリ切り捨て、主人公にも「勇者なんだから世界が平和になるまでお預けよ」と釘をさしている。
そして勇者をも惑わす凶悪な色仕掛けに対し(ゲーム的にも)強い耐性を持つ。
このストイックな様子から、ファンからは敬意の念を込めて「シルビア姐さん」の愛称で呼ばれることも。
その一方で主人公が受けようとする「ぱふぱふ」には寛容で、いそいそと「ぱふぱふ」に出かけようとする主人公を見ても「お楽しみは邪魔しない」と返す姿も見られる…が、これは旅芸人としての経験から「ぱふぱふ」の実態を知っているから、という可能性もある。
なお、経緯や理由は不明だが鳥が苦手である。
出自
実は、由緒正しき名家であるソルティコ領主の騎士・ジエーゴの息子。
その本名はゴリアテといい、「シルビア」とは似ても似つかぬゴツく強そうな響き。
彼の母は「バンデルフォン王国」のスーパースターだったが、彼を産んですぐに亡くなっている。
そして「シルビア」という名前は元々母の芸名であったことが『ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めてS』のDLCで聞けるボイスドラマにて明かされている。
ジエーゴは非常に漢らしい豪胆な性格であり、彼の「人々を楽しませたい」という信念は母譲りの可能性が高そうである。
幼少期は、父の名家を継いで最高の騎士を目指す道を歩むものだと自他共に信じて疑わず、父の下で騎士道の修業に勤しんでいた。
実はグレイグとはこのときの修行の同門仲間で、旧知の関係である。
グレイグが遅咲きだったという背景もあるのだろうが、ジエーゴ家の執事が書いた日記によれば、幼少期から年上のグレイグを試合で打ち負かす程の剣の実力を持っていたようだ。
しかし、十数年前に町を訪ねたサーカス団を見て感銘を受けたことが彼…いや彼女の人生の一大転機となる。
「世界中のみんなを笑顔にすること」に己の騎士道を見出し、父親と大喧嘩した末に故郷を出奔し、芸の道に邁進することとなった。
それまでのゴリアテはシルビアとは似ても似つかぬ生真面目なカタブツだったらしく、グレイグはパーティ加入後もしばらくはシルビアがゴリアテだとは全く気付かず、シルビア自身からも特に打ち明けはしなかった。
ふとしたことから「シルビア=ゴリアテ」が発覚した際のグレイグは、電撃を受けるレベルの強烈なショックを受け驚愕し、その後意気消沈していた。
それ以後は、あらゆる人物や自然現象や魔王ですら「ちゃん」付けするシルビアの中で唯一、グレイグだけは「ちゃん」を付けずに呼び捨てするようになる。
活躍
主人公たちとは本編序盤にサマディー城下町で出逢う。
サーカスで得意の曲芸を主人公たちに披露した後、ウマレースでの競争を経て主人公に感心を抱く。「砂漠の殺し屋」の異名で恐れられる巨大サソリ退治に主人公たちが赴いた際にはNPC戦闘員として同行し、その後主人公たちの旅の目的が命の大樹を目指し闇を払うことであると知ると、「世界中の人を笑顔にする」というシルビア自身の夢に通ずる、として仲間に加入する。
以後は、先述の通りパーティ内のムードメーカーとして活躍する。
1部の展開で一旦離脱した後は、「皆の笑顔を取り戻すため」にある活動をしていた。
2部で主人公と再会してパーティに再加入するまでのイベントは色々な意味で必見。
『ドラゴンクエストⅪ S』の追加イベントでは、1部から2部までの間を補完するシナリオが描かれており、主人公と離れ離れになり絶望するが、アリスからの叱咤激励を受けるなどして立ち上がっていた。
パーティ内では唯一、魔王や邪神等の敵側に直接的因縁のない人物でありながら、初志貫徹を貫き最後まで主人公に同行する。
これは過去作のトルネコやヤンガス等の系譜といえる。トルネコとは『パーティーの中では世間で成功を収めた大物(あちらは武器商人)』&『自らが購入した船を主人公に提供し自分も戦力として加入する』という点でも共通している。
過ぎ去りし時を求めて
魔王を討伐した後、「忘れられた塔」にて時を巻き戻そうとする主人公に対し、他のメンバー同様に引き留めようとしたものの、「世界をもう1度救ってこい」というカミュの一言を聞いて「世界中の皆を笑顔にするなら、過去の人々も元気にしなきゃフェアじゃない」と思い直し、世界のみんなを救ってきてあげてほしいと激励し、彼を見送った。
過ぎ去りし時を求めた世界では、父・ジエーゴに「黒い太陽」に挑むための修行を言い渡され、旧友グレイグと共同で「デルカダール神殿」の試練に挑むことになる。
この試練を見事達成すると、お互いの強みを補完しあって高みに達したことでシルビアには新たなスキルパネル「きしどう」が解放される(同時にグレイグにも「はくあい」パネルが解放される)。
きしどうスキルで習得出来る「レディファースト」は、後述するように本作有数の強力な特技である。
最終的な肩書きは「最強の旅芸人」になる。
またウマレースのブラック杯にも出場しているが、やはり相当の実力があるらしくかなり速いうえ、前を走られると派手な装飾のせいで視界が遮られるなど、主人公にとっては非常に手強い相手となる。
特に難易度「むずかしい」での強さは顕著で、3周目辺りでグレイグと一緒に爆走し猛攻をしかけてくる。
ゴール前で少しだけ失速するので、最後まで諦めないで挑戦したいところ。
性能
装備武器は片手剣と短剣とムチ。ムチ以外は盾も同時に装備可能。専用スキルは「きょくげい」「おとめ」「きしどう」の3つ。
全体的に魅力を上げるスキルパネルが目立つが、彼の「おとめ」スキルの特技には効果量が魅力依存のものが多く、よく噛み合っている。
特に、早い段階で覚えられる「ハッスルダンス」は非常に強力で、中盤までは数少ない全体回復役として重宝する。魅力依存のため、回復魔力を下げられても影響を受けないという点でも優秀。
他にも、金に糸目をつけなければ高いダメージを出せる「ゴールドシャワー」など、便利な特技が目白押しのおとめスキルは率先して習得したい。
武器スキルは、他のキャラと使える特技が被るため、基本的には穴を埋める形で習得していく形になる。
力の数値自体は悪くないものの、装備補正を得られるスキルが妙に少なく、どれを使っても火力はそこまで出ない。
ヴァイパーファングで猛毒を与えてからサポートに徹する…など、役割を明確にし割り切って修得していく方が使いやすいキャラになる。
また、終盤に「きしどう」パネルにて習得できる特技「レディファースト」は、選んだ女性キャラにそのターンの行動権を譲る効果がある。女性陣と一緒にパーティを組むことでシルビアのターンにおける行動の幅を極めて広くすることができ、今作屈指の高い汎用性を誇る非常に便利な特技であり、必ず習得したい。
余談
前述の通り「シルビア号」という外洋の航行にも耐える大型船を個人で所有しているが、シルビアはなんとこのデカい船を衝動買いで買ったらしい。
とはいえ、船の管理もきちんと行っており「アタシの船ちゃん」と呼んで大切にしている。
とりわけ、イベントでこの船をあわや沈没というところまで追い込んだ因縁の相手であるクラーゴンに対し、リベンジマッチの際に物凄くさわやかな表情で「スルメにおなり!」と叫んで大砲(威嚇用の空砲)をブッ放したり、砲撃でひるんだクラーゴンを見て「みんなでマリネにしちゃいましょ!」と言って戦闘を開始するなど、船に対する強い愛着と共に、受けた雪辱はキッチリ返す一面も窺える。
また、旅芸人の性か「さそうおどり」に非常に弱い。
誘ってきた魔物本人を完全に凌駕するキレッキレのダンスは一度は必見。
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