エマ(DQ11)
えま
声:川澄綾子
主人公に恋心を抱く村長の孫娘。
16歳になった二人はともに、神の岩での成人の儀式にのぞむことになる。
後ろを向くとスカートの後ろにリボンが巻いてある。
神の岩では応援するだけで戦闘には参加しないが、主人公がピンチになるとやくそうでHPを回復し、呪文を使うとまほうのこびんでMPを回復するといった行動で主人公をサポートする。
頂上で崖から転落しかけるも主人公に助けられ、成人の儀式を終え、主人公の家を訪ねると主人公が母から勇者の生まれ変わりと告げられ、村から離れると言われる。
村を離れる主人公に手作りのお守り(エマのお守り)を渡し、旅立ちを見送った。
しかし主人公が悪魔の子としてデルカダール王国に追われた後、イシの村は「悪魔の子を育てた地」として跡形もなく焼き払われてしまった。
主人公が村に戻ってきた時には、エマを初めとした住人達の影も形もなく、行方不明となってしまう。
イシの村はホメロス率いるデルカダール軍に焼き払われていた。しかしホメロスが住民をも皆殺しにしようとしていた時、グレイグが間一髪で間に合い、「住民まで殺す必要はない」と押し留めていた。その後、村の人々はデルカダール城に軟禁されていた。
魔王の手により世界が崩壊した後は、デルカダールが魔物の跋扈する地となる前に脱出し、イシの村改め「最後の砦」に帰還していた。
そして最後の砦に流れ着いてきた主人公とついに再会。デルカダール城を根城とする屍騎軍団との戦いに臨む主人公・グレイグら反乱軍を献身的にサポートする。
屍騎軍王ゾルデを討伐した後も最後の砦に残り、主人公の帰りを待ち続けている。
なお、再会時の「私よ。"幼なじみ"のエマよ!」というやけに説明的なセリフがネタにされている。
久方ぶりの再会とはいえ、主人公が彼女の事を忘れるとは思えないが・・・。
(プレイヤーに対するメタ的なセリフとの見方もある)
主人公が過ぎ去りし時を求めた後は、命の大樹崩壊の歴史が改変されたため、軟禁されていたデルカダール城で主人公と再会することとなる。
デルカダール王に取りついたウルノーガの暗躍が未遂に終わったあとはイシの村に戻っていた。
イシの村に帰還後は丸焼けになった村の惨状を見て落ち込むが、他の住人と力を合わせて村の復興に力を注ぐ。
主人公も村の復興支援を要請されるが、その内容は「復興を手伝ってくれそうな助っ人を村にスカウトする」というもの。
エマの要望は「復興に必要な物資を調達してくれる商人」「村の用心棒」「もの知りな情報屋」「村のマスコットになりそうなゆるい感じのモンスター」。
全ての助っ人をスカウトすると、めでたくイシの村は元通りに復興される。
お礼として「エマのお守り・真」を渡されるが、物語序盤に渡された「エマのお守り」と一緒に装備すると、魅了・呪い耐性の合計が100%となる。
イシの村の復興後、ネルセンの試練の願い事で「エマと結婚したい!」を選ぶことでエマと結婚するイベントを発生させられるようになる。
イベント後はイシの村の自宅でエマが住むようになり、彼女に話しかけることで休むことが可能。
なお、休むかどうかの選択肢で「いいえ」を選ぶと、パーティーに同行させることが可能になる。
PlayStation 4版はイシの村と神の岩限定だが、ニンテンドー3DS版はエマを村の外に連れ出すことが可能で、直接コマンドは選べないが戦闘でサポートしてくれる。パーティーから外すときは自宅に戻る必要がある。
なお、彼女をダーハルーネの町に連れて行くと甘党であることが分かる。
しかしこのイベントは、
- 最序盤で登場した後はあまりストーリーに関わらないエマよりも、パーティーメンバーの女性キャラであるベロニカやセーニャ、マルティナと結婚したかった(『ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めてS』では同棲という形ではあるが選択肢にパーティメンバーの女性3人も加わったのみならず、パーティメンバーの男性4人の内誰かとも同棲できるようになったので、ある程度は改善された)。
- 肝心のイベントはネルセンから「エマと夫婦となった」旨を告げられた後、イシの村に戻ると、何故か既に結婚式が執り行われたことになっており、村人やパーティーメンバーもそれを前提とした話をしてくる、というもの。主人公のプロポーズ等、特別なイベント演出はなし。ご丁寧に、自宅の壁には結婚式の様子が飾られている。
- 最強武器のレシピを手に入れるために避けて通れないイベントである。
等の不満を抱くプレイヤーもいる。
主人公の視点からすれば、最近知り合った旅の仲間より16年間一緒にいた、そしてこれからも一緒にいるであろうエマの方が情が深くなるのは当然のことである。
むしろ、主人公のこれまでの人生とエマの心情とを考えれば、ぽっと出ともいえる仲間たちと結ばれるのはやや不自然でもある。
しかし、作中のエマと主人公の関係性の描写が限定的であることにより、プレイヤー視点では常に共に冒険した仲間達の方により思い入れが強くなるのもまた当然の状況となっている。
序盤で少し一緒に冒険するイベントがあるため、プレイヤー視点での「幼馴染であるという実感」こそ『ドラゴンクエストⅧ』のミーティア姫より上回るものの、一応全編通して出て来ることでじわじわと印象を深めていくミーティアとは逆に、エマの印象の出所は冒険開始時のイベントのみにほぼ固定されてしまっている。
もし『ドラゴンクエストⅤ』のように「主人公のプロポーズイベントの末に結婚する」というものであったなら、不満意見も少しは解消されたのかもしれない。いずれにしても初回版では相手として固定されてしまっている。
そうした点を踏まえてか『ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めてS』では仲間とも同棲できるように選択肢が追加されており、それだけ作中で影の薄い幼馴染みとの結婚一択に不満を感じるプレイヤーが多かったということだろうか。
また、最後の砦の防衛戦開始前の「私のもとに帰ってきてね」のように日本での一般的なコミュニケーションから見るとやや自己主張の強めなセリフが多いこと、前述の通り“エマのお守り”の効果が魅了防止であること(これは公式の狙ったネタ感があるが)などから、日本のプレイヤーの間では“重い女”と言われがちで、他キャラとのカップリングを望む人などを中心に一部では彼女を嫌う向きもある。
とはいえ、欧米では自己主張の強い重めの台詞もカップル間なら特に珍しいものではなく、そもそも幼少期から16年間寄り添っており結ばれることがほぼ確定的だと互いに認識しているという前提に立てば、むしろそのくらいの情はない方がおかしいという見方もできる。
以上のように、発言や結婚などを含めた彼女の主人公の伴侶としての扱いについては賛否両論分かれる結果となっている。
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