電車でGO!!
しんさくのでんしゃでごー
概要
2017年11月7日より稼働を開始した『電車でGO!!』は、新作やそれ以前の『電車でGO!』シリーズを「旧作」と呼ぶことが一般的である。そのように区別される程度には前作からのインターバルが開いており、ゲームシステムにも新しい要素が盛り込まれている。なおジャンルも旧作の「電車運転シミュレーション」から「電車運転士体験ゲーム」に変わっている。
ゲームシステム
旧作と同じ点
原則として時間通りに運行し、所定の停止位置に停車させることで高得点を稼げるという点において同じである。
旧作と異なる点
- 筐体は3画面とタッチパネル、NESiCAリーダーを有する大型筐体(開発チームは「通常筐体」と呼称)となった。操作レバーは筐体では初のワンハンドルタイプが採用された。※旧作サイズに近いコンパクト筐体も2019年5月に登場した。
- プレイ料金が1プレイ100円から、区間に応じた料金(最低でも1区間・1プレイ200円)に変更となり、全体的に値上げされた。
- オンラインアップデートが可能で、同一筐体で路線を随時追加することが可能となった。
- 総合評価が持ち時間などによるkm数評価などではなくなった。停止位置・時間だけでなく「速度遵守」「安全運転」「熟練技能」の合計5項目の評価スコアとECO運転ボーナスの合計により算出される総合スコアによる評価となっている。
- 路線・運転区間・車両形式・乗車率のシチュエーションごとに「ミッション」が用意されている。それぞれのミッションには初級・中級・上級・GO級が用意されており、難易度が高いミッションはそれよりひとつ難度の低いミッションをクリアすることでミッション毎に開放される。
- 警笛対象に警笛を鳴らしたり、タッチパネルで指差喚呼を行うことによって「速度遵守」「安全運転」「熟練技能」の各スコアを稼げる。級が上がるにつれてそれらの操作密度が上がる。
- ECO運転ボーナスやランダム要素があることによって「理論値」という概念が存在しない。ただし、一部プレイヤーの間では経験的に得られた運転曲線をトレースし定着、停止位置が所定誤差以内で停車したときに得られる疑似理論値を「置きスコア」と称して用いている。
- ナビゲーションキャラが旧作の「鉄ちゃん」から、関東・中部地区は「二葉」、近畿地区は「六葉」に変更された(「復刻版」では引き続き鉄ちゃんが担当)。
ランダム要素
- 制動力ガチャ:同じミッションで同じ区間・同じ乗車率において、制動力が一定であれば旧作のように残り距離目安の緩めを行えば0cm停車が可能なはずである。しかし、新作ではそうではなく毎回微妙に制動力が異なるということが定説となっている。
- 発車時刻ガチャ:前区間で定着しているにも関わらずある任意の区間において発車時点の持ち時間がプレイ毎に異なる場合がある。
ECO運転ボーナス
列車の運転の本質は惰行にある。自動車等と比して路面(線路)との摩擦係数が小さく惰行しても速度が落ちにくい。このことが列車が高エネルギー効率の輸送を実現させている面がある。惰行をうまく用いた運転がECOな運転で、惰行をどれだけ効果的に用いることができるかを列車の運転のうまさの評価に用いようという意図でこの項目が設けられているものと思われる。
リアルモード
前中央画面に表示される速度・残距離などの情報を非表示にすることができる機能。
収録路線
最新版
(2020年3月現在)
復刻版
2019年6月26日より実装されたモード。
AC版初代収録路線を、当時のグラフィックのままプレイができるようになった(使用するのは正面の画面だけで、左右の画面はAC版初代が登場した1997年当時のゲームセンターを模した映像が流れる。またアスペクト比は4:3のままで、残り部分は旧筐体の画面周囲を模したフレームとなる)。またNESiCAによってゲームの記録を残すことができる。ただし現行のプレイ料金に準じたため、当時よりもプレイ料金が高額となる。
2019年9月25日には『2高速編 3000番台』もプレイ可能となったが、北越急行ほくほく線や盛岡駅での連結ボーナスゲームは未収録となったほか、207系は福知山線列車脱線事故の影響もあり新塗装に変更された。
その他
連結! 電車でGO!!
モバイル用アプリゲーム『連結! 電車でGO!!』を開発し、『電車でGO!!』と連動する予定であったが、こちらは開発中止となった。ただし、Facebook上のインスタントゲームにてその開発中のものを流用したものと思われる『TAIYAKI-電ねこでGO!!-』を遊ぶことができる。
でんしゃでゴー!!キッズ
2019年3月16日より稼働した、親子向け版ともいえる『電車でGO!!』シリーズ。
子供が気軽に運転士を体験できるゲームとなり、マスコンは「おす」「ひく」の2段階のみ、ほかに警笛やワイパーなどのボタンが並んでいる。
映像は『電車でGO!!』の山手線を使用している。