「だから言っただろー!!」
概要
マーヴルスーパーヒーローズVSストリートファイターに登場したキャラクターである。
「とんねるずの生でダラダラいかせて」の企画において、カプコンが「木梨憲太郎(正体は木梨憲武)」にストリートファイターの新キャラクターの作成を依頼したことから始まる。
特徴
番組内にて「高校二年生。それがダメなら大学生、もしくはこれが私服の人」と言っていた。
名前は「憲磨呂(ノリマロ)」であり「憲麻呂」でも「憲麿呂」でもない。このような誤字・誤表記は多く、当時のゲーム雑誌にもあったという。
性格は前向きで明るく、戦いが嫌いな平和主義者。運動神経は意外と良く、跳躍力がある。
塀を上って歩いたり、横断歩道の白線部分だけをピョンピョン飛び移るタイプ。
常に逃げ腰で、歩き方が面白い。戦闘前は対戦相手を見て泣き叫ぶが、相手が女性だと喜ぶ。
防御が基本姿勢で、技を出す際の台詞も「やめろよ」「あっちいけよ!」「こっちくんなよ!」「俺が何したんだよ!」等。
中には「しょーりゅーけん!」「ノリマロアタック!」など技名を叫ぶボイスもある。
ちなみに声の出演も木梨氏本人が担当。
使用技
かなりのイロモノキャラに思える内容だが、性能的には「飛び道具」「移動技」「対空技」を持ったスタンダートキャラであり、標準で2段ジャンプ、さらに隠し要素で4段ジャンプも可能。
ちなみに技の正式名称がどれもこれも非常に長い。
必殺技
- スーパーファンタスティックトレジャー
カバンから物を投げる飛び道具。三角定規やコンパス(生徒が使用するものというより教師が黒板で使うような大きいもの?)、弁当箱に木彫りの豪鬼の置き物等が入っている。出てくる物はランダムで威力に変化は無い(いわゆるレイレイの暗器砲)。
- グレートファイティングジャンプ
顔面を突き出して斜め上にジャンプする対空技。強だと「しょーりゅーけん!」と叫ぶ。
無敵は無いので対空に使用する場合は早めに出す必要がある。
元ネタは『とんねるずのみなさんのおかげです』で木梨氏が披露した「胸で強く飛ぶ」と思われる。
- ローリングパワフルアームズ
腕を振り回して駄々っ子パンチで突進する。
ハイパーコンボ
- ハイパーストロングミラクルトレジャー
スーパーファンタスティックトレジャーの強化版で、カバンから大量に物を投げまくる。
しかし全部バラバラに飛んでいくのでまずフルヒットすることはない。
さらに投げ終えた後に「時代を先取るニューパワー!」と決めポーズを取るため隙も大きい。
- アルティメットグランドチャンピオンジャンプ
グレートファイティングジャンプの強化版で、無敵判定が付いて高く跳び多段ヒットする。
- ウルトラバラエティプライベートメモリーズ
通称変身乱舞。「よーし、ノリマロアタック!」と言った後に突進し、ヒットすると高速で様々なコスプレをしながら連続攻撃を打ち込む乱舞技。
父親らしき人物に肩叩き、犬に噛まれて号泣、エプロン姿で料理、ロックマンの姿に変身などバリエーション豊かな姿に変身しまくり、最後に「だから言っただろー!」という赤文字をバックにポーズを決めて相手を吹き飛ばす。
また、挑発が色紙とペンを取り出す「サインねだり」(通常:サインくれよ!)で、これをCPUのダンに行うとプレミアムサインで応えてくれる。
ただしプレミアムサインはあくまで攻撃技なので避けないとダメージ確定である。 「大事にしろよ?」
外道王
アポカリプス、メカ豪鬼とたて続けに倒すと調子に乗った憲磨呂は地球を征服。
大帝国を築きあげ圧制をしいた。そのため憲磨呂は死後「外道王」と呼ばれ、歴史の教科書に載って受験生を苦しめたのだった。
余談
「おかんちょうサービスだー!!」
- 番組では製作中の動作としてカンチョーを決める投げ技「おかんちょうサービス」が放映されていたのだが、実際の製品版では残念ながら没になっている。
- 木梨が憲磨呂の前に試し書きしたキャラクターとして「ケンヂ」が存在した(顔は現在の憲磨呂とほぼ一緒)。こちらは年齢が31歳らしい。
- コンピューターに対して「そこに愛はあるのか?」と企画開始時はアナログの心を貫いていた木梨であったが安田朗の制作を間近で拝見すると釘付けになって興味を示していた。
- 「憲磨呂」という名前は一般公募で選ばれたもの。採用者には賞品として本作の基板入りのゲーム筐体が丸ごとプレゼントされた。
- トミチンこと富田篤は憲磨呂のデザインに当初は不安を覚えながらも制作していくにつれ面白くなっていったそうである。「ゲームキャラクターに対する先入観が壊れて、発想の枠が広がった。」とも語っている。
- マーヴル側から「こんなふざけた男にうちのキャラクターが負けるのは我慢できない」「最初の契約時に居なかったキャラを出すのはどうなのか」等の抗議があったと言われている。「日本では人気のある芸能人とのコラボ」などの説得を重ねた議論の末、国内版限定で正式に参戦し、海外版では不参戦の形(憲磨呂の枠に選択不能のタイトルロゴがある)となっている。なお海外版にも没データ上は存在しており、海外のゲームサイトにて「諸事情により没になったキャラ」として紹介されているため、海外のファンの間でもその存在自体は知られている。
- 日本でも当時のゲームセンターにおけるプレイ料金の高騰化の風潮を懸念して、1プレイ200円以上の設定だと海外版同様に憲磨呂がタイトルロゴに置き換わって選択不可になる。
- また、著作権が複雑で「日本テレビ」「カプコン」「アライバル(とんねるず)」の三者の許可が下りないと使用できず、今作限定のゲストキャラクターであったためか、以降の作品には一切登場していない。