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憲磨呂

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のりまろ

天が呼んだか地が呼んだか、どこからともなく紛れ込んできた、なんのとりえもないただの学生。

「だから言っただろー!!」

概要

マーヴルスーパーヒーローズVSストリートファイターに登場したキャラクターである。

とんねるずの生でダラダラいかせて!!」の企画において、カプコンが「木梨憲太郎(正体は木梨憲武)」にストリートファイターの新キャラクターの作成を依頼したことから始まる。

登場の経緯から、フルネームは「木梨 憲磨呂」であると推測されるが、作中で言及されていない為に未だ不明である。

そのため、海外では便宜上「東条 憲磨呂」といったフルネームが見受けられる。

これはキャラクターデータ内の文字列「ノリマロ登場(NORIMARO TOUJOU)」を、海外プレイヤー達が誤ってフルネームと解釈したものであるが、不思議と語呂が良く、マイナーキャラゆえに指摘もされなかったので一時期そのまま定着していた。

特徴

坊主メガネをかけたやや老け顔の学生。

番組内にて「高校二年生。それがダメなら大学生、もしくはこれが私服の人」と言っていた。

名前は「憲磨呂(ノリマロ)」であり「憲麻呂」でも「憲麿呂」でもない。このような誤字・誤表記は多く、当時のゲーム雑誌にもあったという。

紫色の学ランに白い襷掛けカバンが特徴である。

性格は前向きで明るく、戦いが嫌いな平和主義者。運動神経は意外と良く、跳躍力がある。

塀を上って歩いたり、横断歩道の白線部分だけをピョンピョン飛び移るタイプ。

常に逃げ腰で、歩き方が面白い。戦闘前は対戦相手を見て泣き叫ぶが、相手が女性だと喜ぶ。

防御が基本姿勢で、技を出す際の台詞も「やめろよ」「あっちいけよ!」「こっちくんなよ!」「俺が何したんだよ!」等。

中には「しょーりゅーけん!」「ノリマロアタック!」など技名を叫ぶボイスもある。

ラウンドに勝利するとラウンド勝利演出で「サインくれよ」とサインを頼むのだが、色紙をカバンにしまう動作中に次のラウンドが始まるため開幕で不利を背負う羽目になる。このことからラウンド勝利前に交代しないといきなりフルコンを喰らいかねないという非常にアレな仕様もある。

この仕様もあって評価は非常に低く、下手をするとダンより弱いというネタキャラとなっている。

ちなみに声の出演も木梨氏本人が担当

使用技

かなりのイロモノキャラに思える内容だが、性能的には「飛び道具」「対空技」「突進技」を持ったスタンダードキャラであり、標準で2段ジャンプ、さらに隠し要素で4段ジャンプも可能。

エリアルレイヴ開始技の立ち強キックはバナナの皮を踏んですっ転ぶものだが、その後バナナが地面に残って敵味方含め踏むと転ぶ、いわゆる設置型飛び道具みたいになる。

ちなみに技の正式名称がどれもこれも非常に長い。

必殺技

  • スーパーファンタスティックトレジャー

カバンから物を投げる飛び道具。三角定規コンパス(生徒が使用するものというより教師黒板で使うような大きいもの?)、弁当箱に木彫りの豪鬼の置き物等が入っている。出てくる物はランダムで威力に変化は無い(いわゆるレイレイの暗器砲)。

開発段階(および『生ダラ』)での呼称は「モノ投げ」。

  • グレートファイティングジャンプ

顔面を突き出して斜め上にジャンプする対空技。強だと「しょーりゅーけん!」と叫ぶ。

無敵は無いので対空に使用する場合は早めに出す必要がある。

元ネタは『とんねるずのみなさんのおかげです』で木梨が演じたコントキャラ「ノリユキ」が劇中で披露した「胸で強く飛ぶ」と思われる。

  • ローリングパワフルアームズ

腕を振り回して駄々っ子パンチで突進する。

ハイパーコンボ

  • ハイパーストロングミラクルトレジャー

スーパーファンタスティックトレジャーの強化版で、カバンから大量に物を投げまくる。

しかし全部バラバラに飛んでいくのでまずフルヒットすることはない。

さらに投げ終えた後に「時代を先取るニューパワー!」と決めポーズを取るため隙も大きい。

開発段階(および『生ダラ』)での呼称は「ごっつモノ投げ」。

  • アルティメットグランドチャンピオンジャンプ

グレートファイティングジャンプの強化版で、無敵判定が付いて高く跳び多段ヒットする。

  • ウルトラバラエティプライベートメモリーズ

通称変身乱舞。「よーし、ノリマロアタック!」と言った後に突進し、ヒットすると高速で様々なコスプレをしながら連続攻撃を打ち込む乱舞技。

父親らしき人物に肩叩き、犬に噛まれて号泣、エプロン姿で料理、ロックマンの姿に変身などバリエーション豊かな姿に変身しまくり、最後に「だから言っただろー!」という赤文字をバックにポーズを決めて相手を吹き飛ばす。

開発段階(および『生ダラ』)での名称は「コスプレアタック」。

また、挑発が色紙ペンを取り出す「サインねだり」(通常:サインくれよ!)で、これをCPUのダンに行うとプレミアムサインで応えてくれる。

ただしプレミアムサインはあくまで攻撃技なので避けないとダメージ確定である。 「大事にしろよ?」

外道王

アポカリプス、メカ豪鬼をたて続けに倒し、調子に乗った憲磨呂はそのまま地球を征服。

大帝国を築きあげ圧政を敷いた。そのため憲磨呂は死後「外道王」と呼ばれ、歴史の教科書に載って受験生を苦しめたのだった。

余談

  • 木梨が憲磨呂の前に試し書きしたキャラクターとして「ケンヂ」が存在した(顔は現在の憲磨呂とほぼ一緒)。こちらは年齢が31歳らしい。
  • コンピューターに対して「そこに愛はあるのか?」と企画開始時はアナログの心を貫いていた木梨であったが安田朗の制作を間近で拝見すると釘付けになって興味を示していた。
  • 「憲磨呂」という名前は一般公募で選ばれたもの。採用者には賞品として本作の基板入りのゲーム筐体が丸ごとプレゼントされた。

制作裏話

「おかんちょうサービスだー!!」

  • 番組では製作中の動作としてカンチョーを決める投げ技「おかんちょうサービス」(尚、この技の名付け親はよりにもよって、さくらの声を演じていた笹本優子だったりする。)が放映されていたのだが、実際の製品版では残念ながら没になっている。
  • 「こんな一般人にスパイダーマンやウルヴァリンが負けるのか」と「契約になかった内容」とマーヴル側から怒られた。開発スタッフの1人である「(カプコンのスタッフ内では)アメコミ博士」として知られる秋友克也氏は日本では人気のある芸能人とのコラボであると企画の説明をし、交渉の結果、日本国内版限定のキャラクターということで正式に参戦を許された代わりに海外版では不参戦という形に落ち着いた。(海外版は憲磨呂の枠がタイトルロゴになり選択不能)

ストーリー中においても、ラスボスに「お前がここにいること自体が場違いなのだ」などと散々な言われようであるが、登場の経緯を考えると納得できるポジションではある。

なお海外版ではボツになったとは言え、基板上にはデータとして存在しており、海外のゲームサイトにて「諸事情により没になったキャラ」として紹介されているため、海外のファンの間でもその存在自体は知られている。

  • 2024年発売予定となる『MARVEL vs. CAPCOM Fighting Collection: Arcade Classics』においては、プレイアブルからは外されているばかりか公式サイトにある本作の集合絵(元絵はAC版のポスター及びSS版のパッケージイラスト)からも消されており、移植にあたっての変更点にも憲磨呂に関する記載が一切ないのでむしろ「完全に最初から存在していないもの」扱いにされている。※更に言うと公式サイトには憲磨呂のキャラクター権利を共同で保有しているNTVやアライバルの名も記載がない。
    • ……と思われていたのだが同年8月27日に公開されたニンテンドーダイレクトにてまさかの『サインくれよ』のカットが登場さらに公式サイトにもプレイアブルキャラに名を連ねている。そして、集合絵も憲磨呂が描かれたものに差し替わったため、権利関係に都合がついて登場可能になったものと思われる。
    • なお、海外のニンテンドーダイレクトでも29:15あたりに一瞬だけ登場し、英語版の公式サイトにも同様に憲磨呂が掲載されるようになったため、これが海外版初の正式登場となると思われる。
  • 一番早くに出来上がった『ストリートファイター』タイトルに参戦させるという約束であり、マブストに憲磨呂を入れたのは狙ったわけではなく、スケジュール次第では『ストⅢ2nd』や『ZERO3』での登場になっていたかもしれないとのこと。
  • トミチンこと富田篤は憲磨呂のデザインに当初は不安を覚えながらも制作していくにつれ面白くなっていったそうである。「ゲームキャラクターに対する先入観が壊れて、発想の枠が広がった。」とも語っている。
  • 日本でも当時のゲームセンターにおけるプレイ料金の高騰化の風潮を懸念して、1プレイ200円以上の設定だと海外版同様に憲磨呂がタイトルロゴに置き換わって選択不可になる。
  • また、著作権が複雑で「日本テレビ」「カプコン」「アライバル(とんねるず)」の三者の許可が下りないと使用できず、今作限定のゲストキャラクターであったためか、以降の作品には一切登場していない。
  • 番組で木梨が憲磨呂のモーションキャプチャーしてみせたものはTV用であり、実際の製作ではカプコンスタッフがその撮影したビデオを参考に紙の上で絵に起こしてドットを打っている。その過程で憲磨呂の動きは更にコミカルに誇張され洗練されている。(そのスタッフがとんねるずに詳しかったらしく、「時代を先取るニューパワー」など番組収録ではやっていない古い持ちネタを入れていた。)

世界の岡本吉起Chにて語られた企画の経緯。

当時ファミ通編集長であった浜村氏から「生ダラ」とのタイアップを持ちかけられ、美味しい話と岡本氏は独断で即承諾をした。

番組の進行は打ち合わせ無しのアドリブで進行、岡本氏は木梨憲太郎の画風がゲームにうまくハマるか期待80・不安20といった心情であったが、怪作「ケンヂ」が炸裂し一気に不安が勝ったという。

TVバラエティー番組なのでこのようにおふざけた場になりつつも、撮影の合間には木梨の方から岡本に「どんなキャラがいいですか?」と事前にキャラクターの要望を聞いていたそうで岡本は『学生服を着た木梨憲武をモデルとしたキャラクターを』と憲磨呂のイメージは予めオーダーしていた事が判明した。

モーションキャプチャーを使った木梨のコミカルな動作はウチにない斬新な発想だったと評価。

6カ月という短い制作期間であったが当時のカプコンチームが頑張って調整した。

その甲斐もあって憲磨呂は世に出してみると大人気だった。が、「おかんちょーサービスで悶絶するスパイダーマンの図」はやはりマーベル的に許されず怒られた。

また、TV局・芸能事務所から企画キャラ使用のロイヤリティーの交渉があった。

単純に美味しい話!と思って飛びついた岡本だったが結果的には大きいプラスになったとはいえなかったかもしれない…とのこと。

プラスになったかどうかはともかくマンネリ気味だった格闘ゲーム業界を大きく動かしたことであったため、岡本はこの出来事を感謝している。

関連動画

関連タグ

MARVELvsCAPCOM ストリートファイター

日本テレビ 生ダラ とんねるず

福澤朗:日テレの元アナウンサー「だから言っただろー」は彼から採用。

ゴア・ガジャ:モーションキャプチャー収録の際のアバターはゴアさまであった。スターグラディエイター

ボビー・オロゴン

公式が病気

ファウスト(ギルティギア)刺激的絶命拳:おかんちょーサービスの魂は彼が引き継いだ。

仮面ノリダー:木梨憲武氏が関わっているため、引き合いに出されることがある。

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