概要
既存の除雪車(ラッセル車)の置き換え用として、JR西日本が2014年に投入した(2014年に2両が新製され、以降も増備中)。従来の除雪車はディーゼル機関車が主流だったが、本形式はメンテナンス軽減のためディーゼルカーとした。両先頭部に装備している除雪用ラッセル翼を運転室の操作で切り換えることにより単線の除雪と複線の除雪の両方に対応でき、大幅な軽量化を図りながらも従来と同等の除雪能力を持っている。
また救援を受けることが困難な除雪中の脱線に備えて床下にアウトリガーを装備しており、車外に専用有線コントローラーを接続して車両の持ち上げ、枕木方向への微調整をして脱線した状態からレール上へと自力で復帰できるようになっている。
除雪用として使用しない場合は、除雪用ラッセル翼を取り外し、衝撃吸収装置を取り付けて牽引車両として使用することができるようにしてある。牽引車としての使用時は35‰勾配で150t牽引(※)が可能。初期型のDD13よりスペックが上の車両を気動車扱いするのは、かなり恣意的なものを感じるが…。(機関車と気動車では必要とされる免許が異なってくるため。)
上記の特徴ゆえに速度より牽引・推進力を重視しており、速度は重視していない。そのため運転最高速度は75km/h(設計最大速度:80km/h)と低めになっており、液体変速機も変速3段直結1段と変速段が多くなっている。またラッセル車と同様に、除雪の邪魔にならぬよう台車の懸架装置は軸バネだけとなっており枕バネは装備していない。
2017年に導入された、SLやまぐち号用客車の35系4000番台の牽引も可能となっており、本運転開始前の試運転で牽引している。やっぱり、どこが気動車なのやら。
補足
※:キハ189系だと1編成(3両)、115系電車だと大体3~4両相当。